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みちるが死んだ。
その一行から始まる自由連想の小説。私小説になるのか。それとも普通のグダグダ?
このクソ忙しい時に何をやっているんだ私は、みたいな気もあるが仕方ないだろ、もう書くって決めたんだから、そういう投げやりさも確かに胸の中にモヤモヤしていて。
それよりも書きかけのものを完成させろよ、という気もあるが、
思いついたらどんどん書いておかないと、人生はいつまでも待っていてはくれない。
人生というこの不可思議なやつ、今まで本当に忍耐強く私を待っていてくれたのに、そろそろちゃんとそれに応えないといけない時がきてしまったという気持ちだな。
とにかく、みちるが死んだ。その事だけは確かだった。
これがSFとかファンタジーだったら、展開と共に生き返ってまた活躍するのかも知れないし、小説の技法によってはいくらでも回想や過去の掘り起こし等でまた私たちの前に「生き返って」くれるのかも知れないが、今はただ、これしか言えない。
みちるは死んだのだ。




