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灰色の羊  作者: 御目越太陽
第三章『絶望の世界、希望の箱』
23/38

3-10

 無人の野を駆けるが如く、火球が鋭角に三人の下へと突っ込んでくる。


 同時に、飲み口を上に向けられ全開にされた蛇口からアーチを描くように大量の水がほとばしり廊下を濡らす。


 背後の水道から止めどなく溢れる水の存在を感じた水野は、余計な身動きはとらず右手いっぱいで真円を描くと頭に大きな鏡をイメージした。水は彼のイメージ通り丸い大きな鏡のようによどみなく彼の眼前に展開された。


 そして荒れ狂う火の玉が回転を強めながらその鏡へと激突した。直後、立ち上った水蒸気が廊下を瞬く間に白く染める。


 視認は出来ていないが繰り出した炎に確かな手ごたえを感じて根津は口角を上げた。少々水をかけたところであの攻撃が止まるはずが無い。勝利を確信した根津はまだ不明瞭な視界の中ゆっくりと距離を詰めてゆく。


 と、次第に鮮明になっていく廊下の中央に不自然な物体を見つけ、彼は思わず足を止めた。


「なっ!?」


 それは、直径二メートル弱はあろうかという円形状の水の塊だった。根津の目の前にたたずむその水鏡は先ほどの攻撃の影響など露ほども感じていない様子で波紋一つ立てずそこに在り続けていた。


「何だ? 水?」

「明鏡止水」


 水鏡の向こうから水野の声が聞こえ、まったく無傷な水野たちの存在に根津は遅まきながらようやく気づいた。火球を殴りつけることに全力を出していた根津は水野が直前にこの水鏡を展開していたことにまったく気づいていなかったのだ。


 目の前に展開される超自然的な現象に、根津はようやく冷静さを取り戻した。


「なるほど、これがテメェの能力ってわけか。ちょっと前に話題んなってたよな。三田を倒した水使い。テメェがそうだろ?」

「……そうだ」


 問いかけられていささか嬉しそうに水野は返した。日村たち以外の能力者とあまり接触してこなかったため、自分が話題になっているなどということは水野にとっては初耳だった。


 口元にうっすらと笑みを浮かべる水野を見て、根津も同じく口角を吊り上げると、「ちょうどいい」と小さな声でつぶやいた。そして次の瞬間――、


「テメェの力もいただくぜ!」


 出し抜けにそう言い放つと、根津は突然周囲に展開していた火の玉を水野たちへと突撃させた。炎の大群は次々に水鏡へと衝突し瞬時に白い蒸気となって消えていく。


「無駄だ。そんな攻げ――」


 攻撃をことごとく防いだ水野だったが、視界を埋め尽くす白いもやに阻まれて敵の姿を確認できないことに気づき、思わず余裕の言葉を呑みこんだ。根津の狙いはこの目くらましだったのだ。


 先ほどの発言からして根津に撤退はありえない。この機に奇襲を仕掛けてくるはずだ。水野は水鏡越しに目を凝らして敵の出方を窺った。直後――、


「ぐっ!」


 背中に謎の痛みが走り、水野はその場に膝をついた。同時に、水野の背筋にめり込んでいた無数の小銭が甲高い音を立てて廊下に飛散する。


「水野さん!」


 高井の叫びが辺りに響いた。


 突然の攻撃に集中を切らし、水鏡がただの水へと戻って廊下に落下する。


「な、何だ? 何処から?」


 水野は背中を押さえて廊下に転がる小銭を睨んだ。背後には高井と茂野が控えていた。いつの間にか回り込んだのだとすれば真っ先に二人が気づいているはずである。しかし水野の後方にはやはり彼ら二人の他に誰もいない。


「ま、また来る!」


 不意に耳を振るわせた茂野の忠告に水野は混乱する頭で何とか再び水鏡を形成した。


 茂野の言葉どおり、薄らぎ始めたもやを突き破って再び小銭が飛来してくる。


 水野は目前に迫る攻撃をその目に捉え、今度こそ防ごうと水鏡に意識を集中させた。


 が、しかし、衝突するはずだった小銭群は水鏡の直前で突如軌道を変えると、鏡の表面を滑るようにして上下左右に四散した。小銭のつぶてはそのまま鏡の裏へと回り込み、急な制動で防御もままならない水野を今度は正面から急襲する。


「……っ!」


 頭部をかばった水野の両腕に小銭の弾丸がめり込んだ。


 とは言え先ほどとは違い攻撃がくることは覚悟できていたためか、水野に大したダメージは無く、その証拠に水鏡もわずかに揺らいだだけでいまだその形を保っている。


 だが、二度にわたる奇襲を受けて水野の心はすっかり動揺していた。飛ばされた小銭が何らかの能力によるものなのだろうということは容易に推測できる。しかし、敵は何故この不明瞭な視界の中で正確に水野を狙った攻撃をすることができるのか。


 予測できない敵の攻撃に水野は数歩後ずさりながら消えかかっている白いもやの奥に目を凝らした。


「水に炎じゃたしかにやり辛ぇかも知れねぇけど、こっちはどうよ?」


 薄もやの中から根津の上機嫌な声が聞こえた。同時に、繰り出された十円玉が水鏡の脇をすり抜けて水野の頬を弾く。痛みにひりついた頬を撫でて水野は確信した。


(見えている。奴には、こちらが)


「や、や、山際の、ち、力、だ」


 水野の推測を後押しするように茂野が根津の種を明かした。


 根津は伊藤の〈念動力〉と山際の〈千里眼〉を併用して攻撃を行っていた。前方への警戒が強かった一度目は密かに床を滑らせて背後から、攻撃のタイミングを茂野に読まれていた二度目は直前で急に軌道を変えることによって正面から奇襲をかけたのだ。


 ダメージこそ大して無かったものの、予測不能の攻撃を受けた水野の心身は無意識のうちに根津に対する恐怖で明らかに萎縮していた。


 こちらの出方が分からずじりじりと後退する水野の姿に、根津はこみ上げる嘲笑を抑えることができなかった。敵の数が増えても変わることの無い自身の優位は、根津の嗜虐心をますます増長させていく。


「効果は抜群だ、って感じか? まぁ、残念ながら今ので弾切れなんだけどな」


 財布を逆さにしてひらひらと振ってみせる根津。言葉どおり彼の財布からは塵一つ落ちてこない。にもかかわらず彼の顔から余裕が消えることは無かった。彼は自身の勝利を確信しているのだ。


 どんな能力を持っているのか知らないが、先ほどから抵抗らしい抵抗をしてこない後ろの二人はおそらくそれほど大した能力者ではないのだろう。三田を破ったという水野にしても格別な脅威は感じられない。この三人を相手にして自分が敗北することなど、絶対に無い。


「……『ポケモン』やったことあんだろ?」


 不意の問いかけに困惑する水野を尻目に、根津は突然ポケットに両手を突っ込んだ。


「炎は水と地面、草は炎と虫が、弱点だったよな、たしか」


 ポケットをまさぐりながらぶつぶつとつぶやく根津に不安を覚えながらも、水野は水鏡を数個の水球に変化させて牽制のためにいくつか飛ばしてみた。


 水球は両手をポケットに突っ込み、一見隙だらけな根津にそのまま直撃、――するかと思われたが、衝突の瞬間わずかに体をひねられ実にあっさりとかわされてしまう。


「んで、水は草と」


 攻撃を仕掛けられたというのに焦りの色一つ見せずつぶやく根津に、間髪入れない水野の水球が再び飛来する。


 なるほど、今の攻撃は牽制とはいえあまりに直線的過ぎた。今度は軌道に変化を加え左右から挟みこむように相手を狙えば――。


 二つの軌道で楕円を描く双球が左右から根津を挟撃する。


 が、しかし、衝突する双球の交点に根津の頭は無かった。直前で一歩前へと踏み出した根津はまたしても水野の攻撃をかわし、根津の後背で二つの水球はむなしく弾けあう。


 と、見事攻撃を避けた根津は自身の眼前に迫る新たな水球に気づいてわずかに目を見開いた。保険のためあらかじめ時間差をつけて水野が発射していたのだ。


 三つ目の水球は根津の正中線を正確に捉え、トップスピンをかけながら肉薄する。この距離では少々体をひねったところでこれをかわすことは不可能だろう。


 だがしかし、笑みを浮かべる水野の目の前で根津はポケットから素早く右拳を抜き出すと渾身の力で水球を殴りつけて見せた。水球は無残にも砕け飛び、辺り一面を水で濡らす。


「そ……んな」


 直撃を信じていた水野は根津のありえない反応速度にまた少し後ずさった。


 何らかの能力によるものだ。それは間違いない。しかし一体どんな能力を――。


 怯える水野の様子を余裕たっぷりに見据えて、根津は水の滴る右拳を突き出し、力強く握り締めた。


「……電気、だろ?」


 瞬間、根津の右手を電光が包んだ。バチバチと音を立てて不規則な光を放つ拳。見紛うはずが無いその力は――、


「……さ、三田の」


 水野も茂野も高井も、その場にいるものが皆一度は目の当たりにした事のある能力、三田龍平の〈電光闘技〉そのものだった。


 驚愕する三人を満足そうに見やった根津はうれしそうに口角を吊り上げると右腕を回しながらゆっくりとその距離を詰めた。


「さぁて、楽しくなってきたじゃねぇか」

「くっ、この!」


 その瞬間、本能的な恐怖からか、水野は三度水球を飛ばした。荒れ狂う散弾が上下左右から前方にたたずむ根津めがけて突撃する。


 しかし、水球はやはりことごとくかわされてしまう。左右に上体を反らし、足を払う水球を飛び越え、根津は軽いステップで水野の攻撃を流した。


 あっという間に詰められた距離。根津が帯電する拳を水野に振り下ろす。攻撃をかわされたショックで棒立ちしている水野にその攻撃をかわす余裕は無かった。だが、不意に服を引っ張られたおかげで水野は辛くも根津の攻撃を回避した。いち早く危険を察知した茂野と高井が水野の体を牽引したのだ。


「大丈夫ですか? 水野さん」

「……あ、ああ」

「そうそう、せっかく三人いるんだから、三対一でやらなきゃな」


 慌てて追いかける必要は無い。弱者というのはじっくり時間をかけてなぶってやるのが楽しいのだ。腰砕けの水野を伴って距離を離す二人を根津は余裕の態度で見送った。


 根津との距離が少し離れ、水野は幾分か冷静さを取り戻した。


(当たらない。……かわされる!)


 真っ直ぐも変化球も根津にはまるで効果が無い。繰り出す攻撃が全て容易にかわされてしまう。異常なまでの反応速度。水野は動揺する頭で推理した。


(能力で反射神経を高めているのか、……それとも)


「……ち、違う!」


 水野の思考は後方からの声で遮られた。突然声を張り上げたのは背後に控えていた茂野だ。


「み、み、見切られてるんだ。こ、こう、攻撃をみ、見てから、か、かわしてるんだ」

「……見切られてる……攻撃を?」


 大きな声で手の内をばらされて、根津が眉根を寄せた。茂野の言葉どおり、根津は他者から奪った〈鷹の目〉という能力で動体視力を向上させることによって水野の攻撃を全て見てから回避していたのだ。


 能力をばらされた根津の怒りはしかしすぐに喜びへと変わった。相手の能力を一つ把握することができたからだ。


「ほぉ~、そっちのチビの能力はそれか。心を読むって奴?」


 根津の悪意を感じ取ったのか、茂野が身をこわばらせる。


「面白ぇ。欲しかったんだよね、そんな能力!」


 言うなり根津は再び距離を詰めだした。早く相手をいたぶりたいのだろう。先ほどより歩を進めるペースが速い。


 水野は反射的に水球を飛ばした。しかし――、


「ハッ、とろいんだよ!」


 吐き捨てる根津に軽く水球をかわされて水野は舌打った。


(やはり、かわされる……!)


 足止めも牽制もできないとなると、はっきり言って水野の頭に根津を倒す手段は思い浮かばなかった。容易に回避できない規模の〈水鉄砲〉を放てれば勝機は無くも無いと言えたが、それだけの水を溜める時間を根津が与えてくれるとは思えない。大量の水球で弾幕や包囲網を展開してもダメージ覚悟で突破されればそれまでだ。対三田戦でこの作戦が上手くいったのは完全に油断していた三田に初撃を入れることができたのと、池というほぼ無尽蔵に水の補給が可能な地の利によるものが大きい。


 攻撃は見切られ水道から得られる乏しい水ではどう努力しても根津には――。


(……乏しい水?)


 ふと思い立って水野は先ほどから止めどなく噴出され続けている水の音に耳を傾けた。


 戦いが始まって数分、いや十数分は経過しているだろうか。根津への攻撃で多少は水を使ったがその間にも水飲み場の八つの蛇口からは毎分十リットルを超える勢いで絶えず水は放出され続けている。今も自分たちと根津の足元に広がり続ける水溜りは単純計算で十分につき八百リットルの供給を受けているはずだ。人一人飲み込むには充分な量ではないか。


「どうした? 抵抗は止めか?」


 こちらが近づいてもまったく攻撃してくるそぶりを見せない水野に根津が少しだけ残念そうに、しかしそれ以上の喜びをたたえて声をかけた。ねずみを追い詰める猫の心境を根津幹隆は存分に味わっているのだ。


「……そうだな」


 そして、水野のその返事が根津の嗜虐心を絶頂へと導きそうなほどに刺激した。人知れず能力を盗んだときも堪らない達成感と快楽を彼に与えたが、こうして力づくで奪ったときにはそれ以上の愉悦が彼を満たした。相手が強ければ強いほど、能力が優れていればいるほど根津の心はより深い喜びに満ち溢れるのだった。根津の心はすでに勝利の喜びに酔い始めていた。


 しかし――、


「――っ!」


 余裕にあふれる根津の眼前に突如水野の水球が迫った。


 よもやこの期に及んで抵抗などされるとは思ってもいなかった根津は慌てて攻撃を回避する。不意打ちとはいえ〈鷹の目〉を使っている根津に避けられないような攻撃ではない。わずかに首をひねっただけであっさりと水球の軌道から逃れ、根津は再び笑みをこぼした。


 ――次の瞬間、頬をかすめる水球が突然音を立てて破裂した。水球が視認困難なほどの小さな粒子となって周囲に飛散する様子を根津の〈鷹の目〉がはっきりと捉える。眼球に広がり始める冷たい感触に思わず根津は目蓋を閉じた。そして、


「……ぁっっ!」


 直後、根津は股間を押さえて崩れ落ちた。


「……なっ……なぁっっ……なん……!」


 股に手をはさんだ根津が小刻みに体を震わせる。額を濡らすのは先ほどの水か痛みから来る脂汗か。呼気とも嗚咽ともとれる声なき声が根津の口からわずかに漏れ聞こえた。


「抵抗はやめだ。これからは反撃をさせてもらう」


 うずくまる根津を見下ろして水野がつぶやいた。


 水野は眼前で水球を破裂させることで根津の注意を引きつけ、その隙に死角となる股間を水流で強打した。根津は見てから攻撃を避けているのだ。見えないところからの攻撃ならばいかに動体視力が良かろうとも回避することはできない。


 目前に迫る自身の勝利と〈鷹の目〉による驚異的な回避能力から生じた慢心が圧倒的優位に立っていた根津に水野の反撃を許してしまった。


「……っこの、クソがっ!」


 下腹部を蹂躙する激痛に苦悶しながらも、根津は電気をまとった拳を廊下の水溜りに叩きつけた。立ち上がることすら困難な衝撃に襲われてもなおボタンを手放さなかったことはさすがと言って良いだろう。


 しかし、対する水野に油断は無い。水溜りは水野たち三人の周囲にのみぽっかりと不自然な穴を開けていたため根津の電気が彼らに届くことは無かった。


「とろいな、お前」


 水野の挑発に根津は痛みも忘れて顔を上げた。


 たかが一発当てられただけだ。まだ立場が逆転したわけではない。一気に距離を詰めてこちらも一撃を当ててやれば状況は変わる。


 怒りのままに立ち上がろうとして根津は自分を取り巻く異変に気づいた。いつの間にか彼の下半身は半球状に形成された冷たい水の中に埋まっていたのだ。


「――なっ!」


 水野はガラス製の丸い金魚鉢をイメージした。


 両手の指を合わせて作った輪のフレームに根津の姿を収めると、水は見る見るうちに根津を大きな水球で包んでいく。飲み込まれまいと必死にもがく根津だったが、その都度逃すまいと位置を微調整する水野によってあっという間にその全身を水野の思い描く透明な金魚鉢に飲み込まれてしまう。

いや、と水野は思った。


 金魚鉢にしては少々大きすぎる。人一人飲み込めるだけの水の入れ物。


 どちらかと言うとこれは――、


「水瓶」


 水野は出来上がった水球を見てそうつぶやいた。


 透明な水瓶の中で根津はひたすらにもがいた。右も左も前も後ろも何も把握することができないパニック状態の根津はただひたすらに酸素を求めてもがき続けた。だが、いつまで水をかいてもどれだけ手足を暴れさせても彼が求めるものは手に入らない。やがて水瓶の中で根津の意識は薄れてゆき、身動きをしなくなった根津の体は人形のように水瓶の中に浮かんだ。


 ねずみも追い詰められれば猫を噛む。そのことを心のうちにわずかでも留めていれば根津の敗北は無かったかもしれない。彼我の戦力差を見誤り、己の力を過信してしまったことは今回の根津の敗因の一つだと言える。


 しかし、それ以上に勝敗を分けたのは根津の能力に対する考え方の甘さだ。根津はコレクションに執着するあまり個々の能力の効果的な運用方法を考えることができなかった。日村の能力は使用期間が長いためか他に比べれば多少は器用に使いこなしていたが、それ以外の能力、例えば風間の能力は風通しの悪い屋内で使うことに不向きだし、伊藤の能力を使うならあらかじめ武器にできるものを大量に確保しておいた方がいい。三田の能力は接近しなければ使えないため、もったいぶってゆっくり距離を詰めるべきではなかったし、いくら急な攻撃だったからと言って目を閉じてしまっては折角の〈鷹の目〉も効果を失ってしまう。


 〈窃盗〉によって複数の能力を使えると言っても所詮は借り物。使いこなすことができなければ意味が無いのだ。


 今まで不意打ちや待ち伏せといった汚い手段でしか勝つことが出来なかった根津には戦う前からすでに敗北が約束されていたのかもしれない。


 ともあれ水野たちは多少の苦戦を強いられながらも何とか〈窃盗〉の根津幹隆を倒したのだった。


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