表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
JK紬のセキュリティ相談室2、女子高生がセキュリティの力で事件解決しちゃいます  作者: 雨後乃筍
プロローグ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/4

プロローグ

 放課後の教室、窓から差し込む夕日は前と変わらないオレンジ色だ。だけれども、いつもの教室のフロアは変わり、私たちは高校3年生になった。


「ねえ、紬。みてこれ!新作スイーツの限定クーポン!怪しくない?」


 私の目の前にスマホを突き出してきたのは、お浅馴染みであり親友の七香、茶髪のボブにクルクル変わる表情は、ディズニーのリスを思わせる。学校で彼女の知らないことはないと言われるほどの情報通で、そして私の元へあらゆる事件を運んでくる天才だ。


「…七香、それURLが微妙におかしいよ。公式アドレスじゃない。クリックしたらダメなやつ」


 私はスマホの画面を一瞥して、ため息混じりに答える。私の名前は紬。読書が好きで、目立つことは苦手な、国風の女子高生。ただ一つ、他の子と違うところがあるとしたら、私のパパが、ちょっと変わった「セキュリティの専門家」ということだ。


「セキュリティは、鍵や盾じゃない。人と人を繋ぐコードだ」


 それがパパの口癖。難しそうなパスワードの話も、怖いウイルスの話も、パパにかかれば「人の心」の話になる。そんなパパの影響で、私はいつの間にか、学校内で起こるネットのトラブルやデジタルの謎を解決する「セキュリティ探偵」なんて呼ばれるようになってしまった。もちろん七香のせいで。


 去年、私たちは事件に巻き込まれた。パスワードを友達に教えてしまったことによるトラブル、フリーWiーFiに仕掛けられた罠、「コックリさん」の正体や、SNSを使った国際ロマンス詐欺…


 それらの事件を通して、私たちが学んだこと。それは便利なスマホやネットの裏には、常に「悪意」や「事故」が潜んでいること。けれど、それらから身を守る最強のセキュリティは、高価なセキュリティソフトではなく「信頼と相談ができる人との関係」だということ。


「えーっ!これって偽物!?あぶなっ!さすが紬!頼りになるー」


 七香が安堵したように笑う。3年生になっても私たちの日常は変わらない。ネットの世界は秒単位で進化している。新しいアプリや流行りが生まれ、それと同時に新しい手口の「罠」も生まれてくる。


「紬、今年もよろしくね!私の専属セキュリティ探偵さん!」


「…その呼び方、やめてってば!」


 苦笑しながら、私はカバンを持ち直した。


 私たちの新しい1年、高校最後の1年、そして新しい事件の幕開けだ。


 ここから始まるのは、大人の階段を登り始めた私たちの、少しビターで、でも温かい「心とセキュリティ」の物語。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ