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部員2名から目指す甲子園〜人数足りないなら連合チームを組めばいいじゃない〜  作者: ウエス 端
連合チーム再結成編

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第85話 連合チームへの勧誘 その2

「やっと到着か〜。なんかもう疲れた!」


「何を言ってるんだオージロウくん。ここからまだ15分は歩かないといけないんだよ」


「マジっすか、古池監督ぅ〜!」


 オレたちは今、船着き場にいる。


 県内で唯一の有人の離島である御野ヶ島に定期連絡船で到着したばかりなのだが、ここからは歩くしかないらしい。


 連絡船はフェリーじゃないので監督たちのクルマは本土側の船着き場近くの駐車場に預けているので仕方がないのだ。


 目的地は丘の上にあるけど緩い勾配の坂道なので、古池監督と上中野監督、そしてしょーたと喋りながらボチボチと進んでいく。


「御野ヶ島高校ってこの島唯一の高校ですけど……こうやって来てみると割と大きな島なのに変ですね」


「アタシが知ってる限りだけど、10年くらい前まではもう1校あったよ。だけど島内の人口が減って統合されたってわけさ」


「今じゃ全校生徒で50人もいないっていうか年々減少しているって統計でも出てますね」


「よく調べてるなしょーた」


「オージロウにもちゃんと資料見せただろ。覚えてないのか!?」


「そうだっけか」


「あぁ!? たまにはおれの説明をちゃんと聞けってんだ馬鹿オージロウ!」


「馬鹿とはなんだクソしょーた!」


「んだとコラァ!!」


「二人とも歩き疲れたからってイライラしない! それにもう正門が見えてきたよ!」


 古池監督の一喝でようやく落ち着いたオレたち。どうもすみませんでした。


 正門は閉まっていてインターホンが設置してある。まあ今のご時世だとこれくらいはしておかないとね。


「すみませ〜ん。大化高校の古池と申します。はい、本日は訪問のお約束をしておりまして……」


 普段の言動はざっくばらんな古池監督なのでこういうのを聞くと違和感があるが、切り替えはさすが社会人だとそこは尊敬する。


 それはともかく呼び出して5分くらい経ってから、見た目は50代の男性が出迎えにきた。監督さんだろうか?


「お待ちしておりました。御野ヶ島高校教頭で、野球部部長の松笠です。初めまして」


「こちらこそ初めまして。大変ですね、お忙しいのに部活の顧問までされているなんて」


「はははっ、なにせ野球経験者は私だけですので。さあどうぞ中へ入ってください」


 軽い挨拶のあと、オレたちは案内されるままに敷地内を進んでいく。


 結構広いグラウンドなのに活動している部活とか見当たらない。


「野球部以外の運動部は無いんですか?」


「あとは陸上部と卓球部だけですね。なにせ生徒数が少ないので個人競技がメインになってしまうのです。どちらも今はロードワークに出ているみたいですな」


 まあそりゃそうだよな。むしろ野球部が残っているほうが奇跡だよ。


 そんな感じで話しながらグラウンドの端っこへ……そこにある鉄棒にぶら下がっている男が一人いる。


「フンッ! フンッ!」


 凄い勢いで軽々と懸垂やってる、スゲー!


 そして最後は両足をスッと上げると、ちょっと反動をつけただけでサッと鉄棒の上に上がっちまった。


 まるで体操選手みたいに……確か蹴上がりって技だよ。


「おーい! みなさんを連れてきたから降りてきなさい!」


「すみません、すぐに!」


 男は教頭先生に答えながらクルッと回転してから降りてきた。ここにマットでもあれば回転技で降りてこれそうな感じだった。


 そして男の身体つきをみると、Tシャツを着てても上半身が逆三角形でムキムキなのがわかるほどだ。


「皆さん初めまして。御野ヶ島高校野球部主将の原塚です……といっても部員は自分だけですが」


「初めまして、大化高校野球部の山田オージロウです。凄い上半身ですけど野球の練習だけでそこまでなれたんですか?」


「あー。実は自分、昔は体操競技やってたんです」


 元体操選手……つまり鍛え抜いたアスリートってことか。


 言葉はあれだが、これは思わぬ掘り出し物の選手だったりして……!

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