表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
部員2名から目指す甲子園〜人数足りないなら連合チームを組めばいいじゃない〜  作者: ウエス 端
春季大会編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

73/186

第73話 意表を突かれる

「フンッッ!」


 ズバンッ!


「ストライク! バッターアウト!」


 ちくしょう。手も足も出ねえ。


 4回表のウチの攻撃も橘商業のエース山之口に三者三振に切って取られてあっさりと終わった。


 あのストレート……投げたと思ったらすぐにキャッチャーミットに収まっていると感じる程の体感スピードについていけてない。


 しかも時折投げるチェンジアップなどの変化球のブレーキがよく利いて更に翻弄されている。


 それに鬼気迫るというか、あの気迫のこもった投げっぷりに圧倒されてしまう。


 あれで9回までもつのかとこちらが心配するくらいの投げ方だ。いやだからこそ先発じゃなくリリーフで出てくるんだろうけど。


 チームの勝利を考えればなんとか粘ってスタミナを削らないと……でもオレはやっぱりあのストレートだからこそ捉えてホームランを打ちたい。


 まさに未知の領域のボールだからスタンドに放り込んだ時の快感も未知のものだろう。是非とも味わいたいけどなあ。


 って、今はそんなことを悩んでいる場合じゃない。


 4回裏の橘商業の攻撃を抑えないと。この試合は接戦になりそうだから……できれば1点もやりたくない。



「キャッチャーフライ! オーライ!」


 パシッ!


「アウト!」


 これでようやくツーアウトか。


 相手の1、2番はとにかくオレのストレートに当てて前に転がそうとしてきた。


 今もセーフティーバントを仕掛けてきたけど、力を込めたノビるストレートでポップフライに仕留めてやったぜ。


 次の3番打者は何を仕掛けてくる? まあ、何もさせやしねえけど。


「うりゃああっ!」


 ズバンッ!


「ストライク!」


 特に何もせずに見送りか。それとも様子見か……ちょっと不気味な雰囲気を感じる。


 だが投げないわけには行かない。ノーワインドから安定した軸足で踏み出し、左腕をしならせて……。


 振り抜いて2球目を投げ込もうとした瞬間。


 バッターがサッとバントの構えを!


 いや構わん! そのまま投げ込んでポップフライにしてやる!


「うりゃあああっ!」


 投げると同時にファーストとサードが前に出て圧力をかける。これで終わりだ!


「てやあっ!」


 ボコォッ!


 バッターが寝かせたバットから大きくて鈍いがボールを確実に捉えた打球音が響き渡る。


 バッターはボールがバットに当たる瞬間に大きく前に押し出して、セカンドのいる方向へ向かって小フライを無理矢理飛ばした。


 ファーストはもちろんオレも打球に全く手が届かない。


 やられた! どうせ打球が上がってしまうならと一か八かで仕掛けてきやがった!


「クソッ! 逆を突かれた!」


 右打ちを予測して一二塁間寄りに守っていた別府さんも逆側を突かれて打球を追う形に。


 オレは慌ててファーストへとカバーに走るが……。


「セーフ!」


 送球が来る前にファーストベースを駆け抜けられてしまった。


 うわあーっ! と橘商業のベンチと少ないけど見に来ている観客席が盛り上がる。


「むううんっ! ランナーが出おったか。ここはワシの見せ場というわけじゃのう!」


 4番の谷下が押せ押せムードを後押しするような発言まで。


 嫌な雰囲気で迎える相手の中軸……だけどなんとか無失点に抑えねば。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ