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部員2名から目指す甲子園〜人数足りないなら連合チームを組めばいいじゃない〜  作者: ウエス 端
冬の合同合宿編

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第46話 判断ミス

いつも読んでいただいてありがとうございます。

第45話で以下のカウント表記に誤りがございました。

(誤)「ボール! カウント2-3!」

(正)「ボール! カウント3-2!」

失礼いたしました。なお、既に訂正済みです。

引き続き第46話をお楽しみいただければ幸いです。

 バシィーン!


 4回表OBチーム側の攻撃。


 先頭打者である姉ちゃんの打球は強烈なライナーとなってライトを守るオレに向かってくる。


 この回からピッチャーは大岡に交代となってしょーたとバッテリーを組んでいるのだが、2人には内角高め中心に配球を組み立てるべきだって言ったんだけどなあ。


 しょーたはともかく、どう見ても大岡もそこに投げるのを避けていたのが意外だったぜ。


 まあ、大岡の浮き上がりながら曲がってくる独特のスライダーは左打者の顔面に向かっていくような軌道だから、女子へ投げにくいのはわからんでもないが。


 結局真ん中に甘く入ったスライダーを容赦なく強打されてるのだが、幸いにも打球は丁度オレがいる定位置辺りに落ちてくる見込みだ。


 さてボチボチ構えるか。


 さあいつでも来い!


 ……なかなか落ちてこない。それどころかグングン伸びてきて、そのままオレの頭上を超えていく。


 それでも一応は後ろに下がりながら精一杯右腕を伸ばしたんだけど……全然届きもしない!


 それにしても、一瞬見えた打球にはとんでもない勢いでバックスピンがかかっていた。


 おっと、それどころじゃない。早く追いつかないと姉ちゃんの足ならランニングホームランにされてしまう!



「……すみませんでした。オレの判断ミスのせいで3塁打になってしまって」


 なんとかランニングホームランだけは阻止したが3塁までは余裕で到達されてしまった。


 そして後続打者の内野ゴロの間に姉ちゃんはホームベースを踏んで2−2の同点となったのだ。


 オレは責任を感じてベンチに戻ってからみんなに謝った。


 だけど大岡はこっちを一瞥するだけで無反応、しょーたはどちらにも気を使って沈黙を保っているのでかえって辛い。


 他のみんなも大差なく、これならいっそのこと大きな声で怒鳴られたほうがマシってもんだ。


 何にしてもさすがにシュンとなっているオレはいたたまれなくてベンチの端っこへ行こうとしたのだが、別府さんに呼び止められた。


「今回のことは監督に代わって采配している俺の責任だ。オージロウくんは必要以上に責任を感じなくていい」


「そうはいっても」


「そもそもこの試合ではオージロウくんはDHだけで守る予定は無かった。それを解除してキャッチャーをやらせたのは俺の指示だ」


「……」


「その後も要望があったとはいえオージロウくんが練習していなかったライトへ回したのも俺の判断。コロコロ方針を変えてみんなを混乱させたのは間違いない」


 要望は大岡からで、まだ大岡のスライダーをキャッチするのが不安定だったオレではなくしょーたにキャッチャーを戻してくれというものだ。


 そう言われてしまうオレに原因があるのだが……別府さんはそれを責めたりはしなかった。


「とにかくオージロウくんは6回に登板して、打席も恐らくもう一度回ってくるのだから、そこで挽回することを考えたまえ」


「……わかりました」


「大岡くんもそれでいいかな? 俺の判断ミスで失点させてしまって申し訳ない」


「……別にそれでいいっす。俺は何とも思ってないんで」


「ありがとう。オージロウくんは今のうちに外野の守り方を口頭で教わって次の回に備えてくれ」


「はい!」


 別府さんのお陰で落ち込むヒマを無くすことができたオレは、センターの阿戸さんからボールの落下地点の予測の仕方を教わった。


 そして5回の表……一度だけ守備機会が訪れたが慎重にライトフライを処理して、ようやく少しだけ挽回した気分で6回表のマウンドに立つことができたのだ。



「うりゃああっ!」


 ズバンッ!


「ストライク! 三球三振さね!」


「いやそこは強調しなくていいでしょう〜、上中野監督。参ったなこりゃ」


 打席で苦笑しているのは9番打者としてOBチームに入っている蒼田監督だ。


 この回の先頭打者である監督を、オレはノビのあるストレートを高めに集めることで力で圧倒させてもらった。


 小細工なんて逆に通用しない相手なんだし……。


 全力を込めて仕留めることに成功したことで、次に打席が回ってくる2人の打者との対戦に際して自信を持って臨めるのだ。


 1番打者シンイチさん、そして2番打者の姉ちゃんを相手にな。

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