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第三章:共鳴の刻(とき)
太陽の中心、光の中に存在する高波動の民――アウルは、地球から届いた祈りの波動に目を開く。
「まだ未熟な響き。でも、確かに“心”だ」
ミユキは空に向かって、今度はしっかりと言葉を放った。
「私たちは、あなたたちに会いたい。知りたい。つながりたいんだよ」
その言葉と共に、空から降り注ぐような温かな光が地上を包んだ。
月、森、風、太陽、そして星々が、そのひとつの想いに共鳴していく。
ミユキの胸の奥に、声が響いた。
「ようこそ、ミユキ。君の声が、私たちを目覚めさせた」
それは、セレノ、リリス、アウル、そして無数の星々の声だった。
「私たちは、ずっと地球を見守ってきた。だけど、私たちから触れることはできなかった。
君たちが、共に目覚めるその時を待っていたんだ」
ミユキは涙を流しながら微笑んだ。
「ありがとう…私たちはもう、ひとりじゃないね」
空には光の橋が架かり、かつて分かたれていた存在たちが、心でつながっていく。