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スパイの男   作者: Suzura
35/43

朝になれば

 


翌朝。


この日、香は前日の酒の影響もあり、少し寝過ごしてしまった。急いで支度をし、朝明に电话でんわをかける。


电话でんわに出たのは、李美だった。


「すみません、寝坊しました」  

『ははは。珍しいね。気を付けておいで』

「本当すみません」


謝り倒し、香は电话でんわを切った。



この日もいつもと変わらない日。そう思って、戸を開けた時だった。


李香イーシャンだな?」

「えっ……」


○●○


「来ない……」


李美は顎に手を当てる。李ちゃんから遅刻の电话でんわをもらい、2小时にじかんが経った。


勤務時間はもうとうに過ぎた。周りの皆はもう仕事を終えている。


「仕事を投げ出したんでしょうか」


ワンが呟いた。


「李ちゃんに限ってありえないわよ」


李美リーメイは即座に否定した。リーは、誰よりも真面目で、働き者だ。恋人の宇春の手前、仕事を投げ出すことはありえない。清掃員の中からも、真面目なリーが仕事を投げ出すわけがないとの声が上がる。


「どうしましょう」


と、思ったときだった。


扉が開き、覆面で背の高い男たちが入ってくる。

手には銃を握っていた。


李美たちは、思わず身をすくめる。


李香イーシャンの仲間だな?」


集団の先頭に立つ男が言う。李美の額に銃口を突きつけている。


「誰ですか、知りません」

「嘘つけ!潜伏していることは、もう分かってんだ」

「潜伏……?そんな人いません」


男と李美の押し問答は止まらない。みかねた集団の中の1人が男を窘める。長い髪に、女性らしい顔立ち。女性かと思ったが、声色から男だと李美は気付いた。


「この男に見覚えはありませんか?」


李美は1枚の写真を受け取る。


「え、」


そこに映っていたのは、見知らぬ制服姿で眉間に皺を寄せて映る、紛れもなくリーちゃんだった。


「どういうこと……?」 













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