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スパイの男   作者: Suzura
28/43

掃除



(意外に簡単だな)


香は言われたように仕事をこなす。李美や他の清掃員からは驚かれたが、正直香からしてみればそこまで大変ではなかった。


むしろ、もっと仕事がほしいくらいだ。


仕事を終え、香は休憩室で一息ついていた。


「李ちゃん!」


後ろから声をかけられる。振り返ると、ワンが立っていた。


「すごいね、1日目なのに」

「ありがとうございます」

「私なんて、まだ全然。これでも入って3日目なの」 

「まだまだよ」


李美がやってくる。香は軽く頭を下げる。


「美さん!」

「入って3年ならともかく、まだ3日。慣れればいいの」

「そうですよね!」


トンとワンが手を叩く。


(随分と陽気な……)


「さ、明日も早いし、もう上がりなさい」


李美の言葉通り、2人は早々に退勤した。


○●○


「お疲れ様!」


朝明の正面に行くと、宇春が掃除をしていた。持っていた箒を置き、香に近づく。


「どうだった?」 

「褒めてもらえた」

「そっか!良かったね」


宇春が笑みを浮かべる。香は面はゆいような表情を浮かべた。


「今日はゆっくり休んで」

「まだ昼だけど……」


朝明の清掃員は客室以外にも掃除をするらしい。本当はまだ仕事があるはずだ。


「初日だからね」


宇春が笑った。


「ちょっと待っててくれる?」

「え?」

「あと少しここを掃除すれば、私も昼休憩だから」

「わかった。……手伝うよ」

「いいの?」

「うん」

「……はい、箒」


宇春が差し出した箒を、香が受け取る。そのまま2人は掃除をし始めた。



ご覧頂きありがとうございます!

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