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日常
短いです!
いつもご覧頂きありがとうございます!
「とりあえず荷物は大丈夫だね。よし、次!」
「はい」
「その前に……敬語、やめない?もう」
「え?」
「いろいろやりづらいから」
「まあ、確かに……」
年も大して変わらないので、ずっと敬語はかえって怪しい。
「名前も呼び捨てでいいからね」
「宇…春……?」
「そうそう。李ちゃん」
「ちゃん?」
香が不思議そうな目で問いかける。宇春は特に気にしていないようだ。
「ちゃん……」
(男だけど……)
「李ちゃん、次、仕事を教えたいんだけどいい?」
「あ、うん」
「明日、掃除長さんを紹介するね」
「うん、ありがとう」
「今日はゆっくり休んで」
「ありがとう」
ニコッと宇春が微笑む。宇春の言葉通り、香はこの日宿舎で久々にゆっくりと寝た。