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スパイの男   作者: Suzura
20/43

謎の男 2


男は朝明の前に着くと、息を吐いた。


「それで、」

   

男の前方から近づいてくる声に目をやる。


「いらっしゃいませ」


男の前で老父は頭を下げる。男はじっとその顔を見つめた。男の後ろには、20代ぐらいの青年がいる。

 

青年と男の目が合った。青年は特に気にも留めていない。


「今日宿泊したいのですが……」


男は優しく微笑む。老父は中へと案内してくれた。


○●○


中に入ると、受付に若い女がいた。

よく見ると、顔立ちが老父に似ている。男は確信した。


「お部屋までご案内いたします」


女が部屋に案内してくれた。



部屋に入る。


一通りの説明を受け、女が退出する。


男はこの日、何も変わらぬ様子で宿泊し、翌日帰っていった。





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