1話
ゆせのん、初作品。
「案内されて美少女に付いていったら、大変なことになりました」
という作品ですが、評価していただけたら幸いです。
どうか応援のほどよろしくお願いします。
何でこんなことになってしまったんだ。
俺があの時、間違った選択をしなければ。
もう戻れない気がする。
あの美少女に付いていかなければ。
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今日も空には雲一つなく、晴れ晴れとした、晴天だ。
ただ最近は、7月に入り、だんだん暑くなってきている。
熱中症には気を付けないとな。
今日も、割と早めの時間に起きて登校する。
俺は男子バスケ部に入っていて、今はその朝練に行っている最中だ。
すると後ろから、ズタズタと走る音がする。
「はぁ。はぁ、、おはよう。瑞希。」
一緒の男バスの裕也だ。
「お、おう。どうした?そんなに息切らして」
裕也の家は、学校まで割と近いはずだから、そんなに急がなくても良いはずだ。
そんなに息切れしてどうしたんだ?
「いやぁ~~昨日スマホ没収されてさーー。それでアラーム付けてると勘違いしてたんだわ~~」
なんだそんなことか。裕也がそこまで焦ってるときってあまりないから俺自身も驚いた。
「ど、ドンマイ。まあ行こうぜ」
そんなに大事じゃなかったから安心した。
そして、俺と裕也は学校まで歩いた。
学校付近の並木道を歩いているとき、
「あ。そういえば、今日、超絶美少女が転校してくるらしいぞ。」
と、いきなり裕也が言った。
何か、前に来るって聞いて、学校中で噂になってたよな。
超絶美少女って誰から聞いたんだよ。
転校生なんだから、別に顔知ってるわけでもないのにさ。
そもそも俺は、恋愛なんてそのもの興味はない。
好きな人なんていう、夢を持つだけで終わってしまう。それだけ無駄だ。
「もしかして瑞希、今すっげぇ嬉しい?付き合いたいとか思っちゃってる?」
「んな訳ねーだろ。そもそも顔も知らないし。」
裕也は、いつもこんな感じでからかってくる。
しかも、コイツは彼女持ちというウザいおまけ付きだ。
まあバスケも上手いし、顔も良いから、モテることはモテるんだろうな。
「てか、お前は彼女がいるんだから、あんまり美少女美少女言ってると振られるぞ。」
「あ、確かにな。美少女とは言わず、美女とでも言っておこうか。」
ほぼ変わってねえよ。もう美って言ってる時点でダメなんだよ。
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キーンコーンカーンコーン
「はい。それではホームルームを始める。」
ホームルームの時間になり、学校が始まる。
「と、その前に、今日はこのクラスに転校生が来ている。」
はぁ!?転校生ってこのクラスかよ!?美少女、、、だっけ。。
いやでも、そんなの噂だ、大したことないはずだ。
「いいぞ。入ってこい。」
ガラガラ、、ドンッ!
「初めまして。2年3組に転校してきました。片桐 春奈です。」
おお、、、、。普通に可愛いな。。。てかマジで美少女じゃね??
あの噂は本当だったって訳か。
「はいじゃあ、これから宜しく。」
と先生が締めた。
教室全体が騒がしくなり、先生が注意する。
それにしても本当に美少女だったとは。。。どこから知ったんだろうなその情報。。
「空いてる席があるから、そこならどこでもいいぞ。」
クラスの皆が、「隣来て~~」「可愛い、、、」「マジで美少女、、」
と、ざわめく。まあそんな中、俺は端の席でポツンと黙って、窓の外を眺めている。
まあ、俺の隣なんかに来るわけないしな。
「ここ、隣良いかしら?」
は?え、俺?俺??
自分の心の中で何度も疑ってしまう。どうして俺なんだ。
クラス全員が、俺のことを変な目で睨んでくる。
「あ、、大丈夫だよ。よ、よろしく。」
「よろしくお願いします。」
隣、、、、何故だか緊張してしまう。。。。
思ってたより、可愛くて、、こんな俺でもドキドキしてしまう。。。。
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そして、今日も無事に一日を終えた。
「良かったな。瑞希!あいつと隣でっ!!」
「いや、ものすごく気まずいんですけど、、、、」
今日も、最初の会話を交わして以来、一度も話さなかった。
「そうか?気まずそうに見えなかったぞ~~」
そう思うなら、裕也も味わってみろよ。多少、ドキドキはしたけど、
俺みたいなやつが、お嬢様的オーラに近づくことなんて出来やしない。
「そもそも何で、席お前の隣にしたんだろうな?不思議だよ」
おい、一言余計だぞ。彼女持ちの奴に言われたら、もうそれでノックアウトなんだよ。
こんな、不安な気持ちを抱いたまま、裕也と別れる。
「なんでこんなことに、、、」
「ねえ、瑞希くん。少し良いかしら?」
彼女に不意に突かれる。体で隠しきれない驚きを見せる。
帰り際になんだ、、、?もしかして、悪いことされたり、、、
「ちょっと私に付いてきてくれない?」
え、まって、本当に悪いことじゃ、、、、、、
ビビッて、逃げようとするが、体が動かない。
「付いてくって、、、何を??」
「それは後で説明するわ。」
どれだけ美少女でも、そろそろ怖くなってきた。でも断ったら明日もっとやばそう。。。。
「あ、、分かった。」
「ありがとう。それじゃあ行きましょう」
怖さと不安もありつつ何かに期待してしまう。
腕をつかまれ、引っ張られるように付いていく。
その時の手の感触が少し暖かく感じた。
今回も読んでいただきありがとうございます。
何かご意見等ありましたら、感想をお書きください。
次回をお楽しみに。