第67話 既視感
こんばんは、作者です。
いやあ、ようやく書きあがりましたよ。
なんだかんだで、今日は一切ポケ〇ンもやらずに書きました。
さて、前回の終わりで、ユキトはルビィレイアと組手をすることになったんでしたね。
では、本編にどうぞ!!
ルビィレイアとの組手の中、何やら違和感があった。
「ユキトよ。お主、いい加減に少しはギアを上げたらどうだ?周囲への影響もここなら問題なかろう?これでは歯ごたえが無さすぎるぞ。」
「いや、俺としてはいつもの組手と同じ感じで戦っているつもりなのだが・・・。」
ルビィレイアの挑発に応えようとするも、どうにも調子が上がらない。
1週間も寝ていたせいで体が鈍ったのか?
いや、この感覚はそうではない。
「やはり気づいてなかったようだな。一度、自身の肉体を良く見てみるといい。」
ルビィレイアに促されるまま、俺は己の肉体へと視線を向ける。
確かに、自身で動かしている感覚に比べて、筋肉が足りていない。
具体的に言えば、いつもより肉体が少しばかり細くなっているのだ。
「これは・・・。」
「自覚がなかった辺り、感覚も鈍っておろう?」
「むぅ。確かに、言われてみればもやもやとした感覚がある。」
「ふむ。考えられる原因としてはグレフめとの戦闘以外にあるまい。」
「グレフ?」
「お主が戦った涙の化粧があった男だ。」
あいつのことか。
「お主がそんな風に弱るなど・・・あやつとの戦いで何があったのだ?」
「何が・・・か。いや、実はあの戦いの途中から記憶が曖昧でな。ほとんど何をやったのか覚えてないんだ。」
「つまり、それがあやつの力だと言うことか・・・・。」
そう・・・なのか?
おぼろげな記憶だが、そうではない気がするのだが・・・。
それはともかく、涙化粧の男は確か・・・。
「なあ。ルビィレイアはあいつを監視していたんじゃなかったか?」
「ああ、それなのだが・・・。」
ルビィレイアによると、涙化粧の男改めグレフは6日ほど前の尋問中に、彼女の目の前で気絶してから目を覚まさないらしい。
「更に、我の右手が発揮した謎の力・・・。我はいったい何を忘れているのだろうか?」
「その力は今も使えるのか?」
「うむ。無論、この通りだ。」
そう言ってルビィレイアは右の義椀から炎のハンマーを引き出して見せる。
「ほう。俺の鈍っている感覚でも神々しさを感じるな。」
なんというか、周囲が浄化されているかのような、そんな感覚を覚える。
だからこそ。
「ルビィレイア。その技はいざという時以外は封印した方がいいかもしれない。」
「む?どういうことだ?」
「これは俺の感覚だが、この世界に来てから神々しさ・・・いわゆる聖なる空気を感じたことがほとんどない。」
例えば、神社に行ったときのような澄んだ感覚。
あれを、俺はこっちに召喚されてからほとんど感じていない。
「本来、教会といった場所や自然の中でなら多少は感じるはずのものなのに、だ。だからこそ、それをむやみやたらと使って急激な環境の変化を与えるのは危険だと思う。」
「そうか。あまり自覚はなかったのだが、そういうことならば使用を控えることにしよう。」
「そうしてくれ。そういえば、話題に上がったから気づいたんだが、この村もこの世界では珍しく聖なる空気が漂っているみたいだな。」
鈍った感覚を広げると、やはりそういった空気を感じる。
「え?ユキトってあれで弱ってるの?弱ってるのに壁やベッドを壊したの?(ひそ)」
「言われてみれば、確かにいつもより気配が弱いような・・・?(ひそひそ)」
そして感覚を広げたことによって、外野のひそひそ話が耳に入って来る。
いや、あれは寝ぼけていたから仕方なくてだな・・・。
「ユキト・・・お主・・・。」
ルビィレイアにも聞こえたのか、ジトっとした視線を受ける。
「また物を壊したのか?あれほど説教したというのに・・・。」
と、ルビィレイアにも呆れられてしまった。
しかし、おかしいな。
「なあ、ルビィレイア。俺、お前に説教されたことなんてあったか?」
「何を言っている?あの時・・・待て。どの時だ?いや、だが・・・。」
と、混乱し始めてしまう。
「どうやら、何かを思い出しかけているようだな。他の記憶と混同してるんじゃないか?」
「いや、だが・・・うぅむ。そうなのだろうか?」
釈然としない様子のルビィレイアだが、考えても答えが出ることはなく。
俺たちはもう少し組手を続けた後、解散したのであった。
と、いうわけで違和感を覚えるユキトたちでした。
さて、次回はまた明日以降となります。
この後も書く予定ですので、なんとか頑張ってみます。
では、また次回でお会いしましょう!!




