第12話その2 狂走
ってことで前回の分割した続きです。
どうぞ!
「オリス、気づいたか?」
「もちろんです。あれは・・・」
「なんらかの思考誘導・・・もしくは洗脳を受けているな。」
「ですが、洗脳魔法は禁忌。その術方は失われているはず。」
「抜け道はどこにでもあるものさ。」
「それに、あれが”あの”ミックス伯爵だなんて、未だに信じられません。」
「そうだな。」
ミックス伯爵は、かつて神童と謳われるほどの頭角を現していた人物であった。
しかし、少し前からその姿を現さなくなり、彼の物とは信じられないような悪い評判が流れてきたのである。
「彼は誰にも認められなかった、と言っていたがそんなはずはない。国中で評判の若者だったのだ。」
「それに、あの短剣。あれは魔道具です。宝物庫で見た覚えがあります。」
「それに、気にかかるのは洗脳魔法の発動条件だ。」
「洗脳魔法は、心の隙間を突く魔法。いったい、彼に何があったのでしょう?」
「わからぬ。だが、ここで失うには惜しい人材である。キャシーよ。引き続きの調査を命じる。オリスはなんとしても伯爵を救うのだ。」
「「はっ!」」
各々は各自の行動に移った。
まず、宰相オリスが行ったことは
「さて、陛下。・・・今度は私が、先ほどの空気椅子の申し開きを聞きましょうか。」
自身を悩ます困った王への追及であった。
「ふ・・・。あれが私の誠意。誰に恥じる所などない!」
「立場をお考えください!」
「考えたからこそ体を張ったのだ!キャシー!調査をしっかりと頼んだよ!でゅわ!!」
「魔法を使ってまで逃げるなぁ!!今日という今日こそは反省していただきますからね!!」
いい年と立場をした大人による全力の追いかけっこが始まった。
「始まってしまいましたね。」
「ええ。」
衛兵の言葉に、キャシーはため息をつきながら答える。
「宰相様も大変ですね。」
「いえ。あれはなんだかんだで楽しくなってきてますね。」
「そ、そうなのですか。」
「そうなのですよ。」
そんな会話をしながらも、キャシーはこれから調査に思考を向け始めるのであった。
真面目な空気が続かない。
ってか切り替えが早すぎるんだよなこいつら・・・
まぁ、そこが強みではありますが。
ちなみに、王様はただでさえがくがくの足腰を逃走のために更に酷使したので、翌日はベッドでお仕事をする羽目になります。
作者は意外と疲れたので、今日はこれ以上筆が進むかはわかりません。
ユキト側の話は多分明日以降に投稿すると思いますので、気長にお待ちください。
作者は息抜きに一狩り行くか、プラモデルを組み立てます。
では、また次回でお会いしましょう。
君は、王の涙を見る(時ではないので悪しからず。)




