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雑な男子調理師の日々  作者: 滝崎郁
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フキを買った!


いつも買い物に行くスーパーがある。


この仕事をするようになって、かれこれ10年以上になるだろうか。


つまりは、このスーパーとの付き合いも、同じ年数になる。




間違いなく、このスーパーの野菜売り場担当者は、僕の性質を分かった上で売り場をレイアウトしているに違いない…と、思うことが多々ある。



今日はまさにそれ。


入ってすぐ真正面のゴールデンスペースに、子どもの背丈以上ありそうな、見事な『フキ』が並んでいた。

しかも198円!



ああ…安い。

色も鮮やかだし、こんなに良いフキには、そう滅多にお目にかかれない…


筍と一緒で、超旬の食材だ。

筍もフキも、年に一度は買っても良いという自分ルールを設けている。


今日、今が今年のそのときだ!


(まんまとスーパーの策にハマった)



フキを手に取る。

もちろんカゴに入るハズがない。

そうと決まったら、一刻も早く戻って、明日のためにコイツを下茹でしなければ…



明日のメインは『豚丼』と決まっている。

おかずの一品はフキにするとして、

あとは、えーと…

もやしでいいか。



サラダとスープは、例のめんどくさいもう1人の調理師が今日使い残した野菜をテキトーに振り分けよう。


とにかく、早く戻ろう。




いつになく短時間で買い物を終え、足早に保育所へ帰る。


もちろんエコバッグにも入らない、子どもの背丈ほどあるフキを右手に持って…




今どきの子どもは、家でフキを食べる機会なんて、ないだろう。


自分の子どもの背丈より大きいフキを、わざわざ買って家で料理する働くお母さんなんて、なかなかいないだろう。


だから、保育園の給食でフキを出すのは、僕の使命だと言っても過言ではない!


なにより…

僕はフキが大好物なんだ(笑

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