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太郎は受付に向かう前に先程知らせが来たプロテイン魔作成の新作を見ていた。


漢のプロテイン

これであなたも小さいと言われない!ナニがとは言わなせないぞ!

このプロテインは服用すると男性ホルモンと成長ホルモンを発生させある一部分だけを急成長させます。副作用で体毛が伸びやすくなりますのでご注意を。

桜鍋味


太郎は見なかったことにした。


気を取り直し受付に向かう。受付には昔京都の修学旅行で訪れた寺にあった金剛力士像そっくりなオッサンがたっていた。


「おう、兄さんあんたここら辺に引っ越してきた人かい。」


「え、ええ。」


無論顔だけではなく身長もほぼ同じため無茶苦茶でかい。


「それじゃあ更新登録か新規登録のどっちだ?」


「更新登録?」


「その反応を見るに冒険者ギルドは初めてだな。じゃあ新規登録か。説明しておくと更新登録はいわゆる次の街に向かった時や遭難して街にたどり着いた時に行う生存確認のことだ。ギルドとしても死んだか生きているかわからない冒険者たちの資料を取っておく必要があってな。」


「なるほどでは新規登録の方をお願いします。」


「じゃあ兄さんなんでもいいから文字は書けるかい?」


「ええ一応。」


「じゃあとりあえずここに氏名と死んだ時に知らせて欲しい人がいたら書いてくれ。」


太郎は神から授かった記憶を元に文字を書いていく。


「ふむ東部の民族文字か。ウチにも海パン野郎がそれだが兄さんも辺鄙なところから来たな。」


「まあそんなところです。」


世界の仕様が何気に便利でよかったと思いつつ自分たち以外の言葉もわかるのはなんでかなと思いつつ首をかしげる。


「依頼はあそこのスライムに言えば変換してくれるからよ。心配せず依頼を受けてくれよな。あと言葉は貿易でよく使う共通言語になってるから港町の人間なら誰でもじゃべれるから気にすんな。」


そう言って金剛力士が指差す先には水槽に何匹かフヨフヨと浮いているスライム達がいた。


「あのスライムに依頼書を見せれば変換してくれるのですか?」


「ああそうだ。夜は娼館の方にいるからできないけどな。あのスライムはあるテイマーが育て上げたスライム達で賢いし、娼館の客の通訳も担っていてな。いろんな意味で使えるんだわ。」


まさかの夜の運動のサポートも兼任していたスライム。むしろその翻訳させるまで鍛えたところが気になりつつ、夜の戦闘力も発揮するというところがテイマーの底力を感じざる得ない太郎で会った。


ピロンープロテイン魔作成より夜のプロテインを作成可能になりました。


思わずすぐに確認する太郎。


夜のプロテイン

夜を乗り切るには精力剤だけでは足りない。主にタンパク質が。そんな貴方にオススメ。精力剤とプロテインを配合した夜のお供。

スッポンの焼酎割り味


「……………。」


「ん、登録は終わったぞほら証明証の指輪だ。」


「どうもありがとうございます。」


太郎はスルーして依頼を見ることにした。


だって俺はチェリーボーイなんだもん。

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