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あれから1ヶ月ほぼ毎日のようにプロテインとプロテイン入りの食事を食べ続けた太郎は太ってしまった。ついでにある一部分も(意味深)
「やべえ運動してるのに太っただと。」
そう太郎は荷物運びによりありとあらゆる筋肉が使い込まれていた。
だが以前の筋肉は見る影もなくでっぷりとしていた。
本日も港の仕事に就こうと依頼を取ろうとした時
「おーい、兄ちゃん。最初会ったときとだいぶ変わって無いか?」
振り向くと変態もとい佐藤 宏士がいた。
「ええ私の功績はプロテインのことでして、ちょいちょい調味料に使えるものも出てきてましてそれを食べてたら太りましたよ。」
「それは難儀だが、どうだい痩せるために一度モンスターを狩りに行かないか。モンスターを狩ると体格が急変したりすることがあるんだ。所謂レベルアップって奴だな。」
「へえ。」
太郎は悩んでいたこのままの弛んだお腹をそのままにするか、それともレベルアップに賭けて怖いがモンスターを狩るか。
「モンスターってやっぱ強いんですか?」
「ああ、ピンキリだが今日は軽めで行くつもりだから安心しろ。」
「そうですか。できれば人型ではないモンスターがいいんですが。」
「そうか。うん、わかった。人型もダメなら動物系もやめておいた方がいい。」
「どうしてですか?」
「この辺にはスライムは居るんだが初心者には難しいし何より魔法職がいた方がいい。」
「魔法職!ファンタジー感が出てきましたね。」
「あー魔法は俺たちは使えるかはわからんが30歳までチェリーで入られた人なるものなんだが、この世界の結婚時期は結構早いらしくってある意味不名誉の証だから好んでなるもの好きは居ないぞ。」
「え?それって男も女もですか?」
「ああ、そうだが?」
「俺、もうすぐ30なんですけど!」
「え、俺より年上?しかも童貞か!」
「もしかして20代前半とかですか?」
「俺は大学で友達が起業したところに入って成功したから。」
「俺は院卒で大学のコネで入ったので成功するのにも結構時間かかったんですよ。時間の流れが同じなら後1月もすれば30です。」
魔法使いの一歩手前である。
「「……」」
「魔法が使えそうになってよかったな。」
無言から嬉しくないアドバイス
「良くないですよ。っていうか佐藤さんはもうお捨てに。」
「娼館でちょっと。」
「良く出禁に成りませんでしたね。」
はみ出るモザイクを見ながら言う。
「ああ、もう出禁が何か所かあるよ。」
「「……」」
「話がそれたな。スライム系は大まかにその通りだ。それで陸だと残りは獣系になるんだが、すばっしこいのと血が噴き出るところで俺が実際吐いてるんだ。そのことを踏まえると初心者のお前には荷が重いと思うんだがどうだ。」
「そうですねやっぱり殺しとは無縁の社会で生きてきたので獣系もパスします。」
「だから海の方の魚系を狙って今回は行こうと思うんだがどうだ?」
「では行かせていただきます。」
初のモンスター狩りは海で行われることとなった。