9:水上都市の戦い①
本日2話目です。ちょっと短めです。
それから1週間、これでもか!と言うほど魔物が現れた。
もうね、世界が俺を殺そうとしてるんじゃないかって思うほど、魔物が現れたね、うん。
しかも毎回Sランクってだったっていう。
もう、なんか不幸スキルとか付いてるんじゃないかって思って、ステータスを鑑定した時に本当に不幸スキルがあった時には、かなり落ち込んだね。しかも、あいつらに殴られてるせいか、『頑丈』ってスキルが付いてた。有用そうだからそれは別にいいんだけど。
俺は何とか、生き延びていたけれど、何回もひやひやしたものだ。勇者がダメージを受ける度
「あっ!」
とか
「うっ!」
とかよくわからない声を出していた。
だってあいつらが死にそうになったら代わりに俺が死ぬんだぜ?本当に世界の理不尽さを恨みたくなる。
それはそうと、話を戻そう。
今日も、もはや恒例のように魔物が現れた。が、今日は少し違った。何故なら、現れたのが魔族だったからだ。水上都市という所に現れたらしい。どうやら、現れたのが上級魔族らしく、Sランク冒険者の手にも負えなかったらしい。そのため、この国に救助を求めてきたらしい。こちらとしても、友好国の頼みということもあり無下には出来なかったらしい。
遠いところだから、俺はついて行かなくても大丈夫かな?と、希望を持ったが、友好国間には、転移門があるらしく、また、連れていかれた。
水上都市に着くと、一緒に転移してきた馬車に乗り込んで、魔族がいるらしい場所へと向かった。
水上都市の、印象はまさに、漫画のワン○ースのウォーター○ブンだった。
水路などが市街地を通っていると言うより、街の中に、水が侵入してきているという感じだった。
それから、歩くこと10分程、海岸に、それはいた。何か、黒い禍々しいオーラのようなものを纏うモノ。体型からして、成人男性くらいだろうか。
勇者達が、一気に走り出す。
魔族も、それに気づいたようだ。構えのような姿勢をとって走り出す。
【貴様ら…その気配、勇者か!魔王様に仇なすものよ!ここで討ち滅ぼしてくれよう!】
因みに、魔物と魔族の違いは知能があるかないからしい。実際にこうして喋ったのはこいつが初めてだ。
【召喚陣、発動せよ!】
走りながら、魔族が何かを唱えると、ここ数日間で見たことのある魔物が現れる。
「まさか、その魔物達…ここ最近ユラード王国で起きていた魔物騒ぎ、お前が原因か!」
勇者が、立ち止まって聞くと、向こうも立ち止まり、
【あぁ、そんなこともした気がするな。】
と、返してくる。すると勇者が
「お前は、許さない!」
と、叫びながら斬りかかっていく。
それが、開戦の合図だった。
タグにハーレムと書いているのに、まだ1人もヒロインが出てきてません。すいません!そろそろ出てくるはずです。