8:確認と確信
いつの間にか1000PVを超えてました。ありがとうございます!また、ブックマークも10件になっていました。重ね重ねありがとうございます!
結果的に言えば、俺があいつらを庇って死ぬことは無かった。
実戦経験がないからか、何度もダメージを受けていたが、圧倒的なステータスのお陰か、ゴリ押しで勝てたようだ。
こちらは、あいつらが死にそうになると、肉壁やらされるので、気が気でなかったが。
何とか、生き延びれたことに、安堵していると、あいつらが馬車に帰ってきた。んでもって、イチャつき始めやがった。傍観していただけの王女も加わって。
ってか、なんで王女いるんだよ。戦闘に呼ばれたのは、俺と勇者達だけだろうが。
まじで、目の前でイチャつかないでくれ、つい殺したくなる。……無理だけど。
しかし、王女じゃないけど、なんで戦闘能力のない俺まで呼ばれたんだよ。いても、あんまり意味なくね?実際に今回は見てただけだし。
まさか…こいつらは俺のスキルのことを知っているのか?だったら、全く戦闘に役に立ちもしない俺を連れてきていることにも納得する。
こいつらの事だ、俺があいつらを庇って死のうとも、なんとも思わないだろう。それどころか、わざと死にかけて肉壁にされかねないぞ、これは。
(困ったな…もしそうだとしたらこれからも戦闘に連れてこられることになるぞ…それは不味い。非常に不味い。これからもこいつらが死にかけないなんて保証はない。ましてや、魔王と戦いに行くんだ、絶対に死にかけるだろ、これ。そうしたら、もはや俺の生存は絶望的だ…今度それとなく聞いてみるか、それによって俺の命運が決まるな。)
そう考えて実行に移せるまでの時間はさほど要さなかった。何故なら、翌日に再び魔物が現れたからだ。
(この国、魔物現れすぎだろ!警備どうなってんだよ!しかも、よりによってまたSランクの冒険者がいないとか!もう、狙ってんだろ!)
ちなみに、モンスターは当然のようにSランクだった。しばらく待っていると、昨日のように、またドアが叩き開けられる。
「おい!お前も来るんだよ!早くしろ!ぐずぐずすんな!」
と、勇者が入ってくる。そこで俺は、
「僕が行く必要なんてあるんですか?僕なんて、戦闘に全く役に立ちませんよ?どうしてですか?」
と、問う。答えは
「お前の持ってるスキルを最大限活用しようとしてやってんだろ!感謝しろよ?ほら、分かったなら早く来い!」
というものだった。
あいつ、めっちゃニヤニヤしてやがった。
これはもう、俺のスキルのことを知ってるな、と確信する。
「さて、これからどうしたもんかな…」
と、気だるげに呟きながら、俺は馬車へと向かうのだった。
作中で主人公が自分を僕と呼んでいるのは、強制されているからです。俺ってなんか生意気な感じがするのでそうしておきました。
あれは主人公の素じゃないですよ?\_( ゜ロ゜)ここ重要!