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脇役剣士の成り上がり英雄譚  作者: みにん
脇役編
4/22

4:脇役は脇役らしく

ハイ、今回からはしっかり脇役編となっております。主人公頑張れ。

後書きに、多少ネタバレがあるので、嫌な方は読まない方がいいです。

俺は、結局その後散々考えた末に、正直にステータスを告げることにした。


何故なら、戦闘訓練なんてしたら一瞬でバレるし、ほかの4人も鑑定スキル持ってるからばれるのは時間の問題だと思ったからだ。

それならば最初から正直に言って、心象を少しでも良くしようという魂胆だ。


「じゃあ、俺からな」神乃だっけ?が言う。


神乃がステータスを言うと、周りの兵士達や国

王様達から息を呑む音が聞こえる。


そして、すかさずお姫様が


「素晴らしいです!勇者様!Sランクの冒険者

でも平均ステータスは300程度なんですよ!頼

りになります!」


と、ベタ褒めすると、神乃は照れたように頬を

かく。


「そ、そうかなぁー」


とかデレデレしやがって、チッ、別に羨ましく

ないよ?本当だよ?


とかくだらないことを考えてたら、次に盾原が


「じゃ、次俺な」


と、どんどん進めて行く

皆が、ステータスを言うたび、オーバーリアク

ションなんじゃないか?と思うほど。お姫様が

ベタ褒めする。まぁ、色仕掛けなのか分からないが、女子たちの時は、恐らく王子であろうイケメンがベタ褒めしてたけど、チッ、イケメン死すべし。


まぁそんなこんなでステータス紹介はどんどん進んで行って、遂に俺の番になった。俺が


「俺のステータスは、体力以外オール1です。」


と、言うとさっきとは明らかに違う意味で、皆が息を飲み、さっきまでほかの4人のステータスで、がやがやしていた兵士達は、波を打ったように静かになった。


流石に、これは予想外だったようで、お姫様もフォローのしようがないらしい。


と、その重苦しい空気を破って喋り始めたのは、神乃だった。その口から出た言葉はーーーーーー


「うっわ!だっせぇー、マジかよオール1とか」


だった、おい、お前勇者だろ、フォローするとかもっとオブラートに包んだ言い方できないのかよ。

流石に、その言い方に腹が立って、俺は言い返そうとするが、またもや声が掛かる。盾原だっけ?

俺は心の中で反論してくれるかな?とか希望を持ったが、その口から出たのはーーーーーー


「それな!マジ役たたねぇじゃん!」


先程の乃の、発言に対する同意だった。


と言うかお前、優人って名前だろ、ちっとも優しくねぇじゃねぇか、優しい人で優人だろ?

名前に恥じない行動しろよ。


すると、他の女子二人からも同意の声が上がる。国王も俺ひとりを庇って勇者達の機嫌を損ねたくないらしく、国王も、そこまで酷くはないが中傷的なことを言い始めた。そして、国王のそれに従うように兵士達からも同意の声が上がってくる。


これには、流石に俺も堪忍袋の尾が切れて、声を荒らげて反論する。


「ふざけんな!別に呼ばれたくもねぇのに、強制的に召喚されて、そこまで言われる覚えはねぇ!」


しかし勇者達は、


「弱いのが悪ぃいんだろ?お前は称号の通り脇役らしく、頭下げてりゃいいんだよ!弱くてすみません、てなぁ!」


ダメだわこいつら虐めっ子だっただろ、絶対。それにしても、これは、ないんじゃないか、身体が勝手に動き、あいつらを殴ろうとする。


しかし、立とうとした瞬間、身体が崩れ落ちる、バランスを崩したのかと思いもう1度立ち上がろうとしたが、また、倒れ込む。

一体、どうしたのだろうか?、と考えて一つの答えにたどり着く


(もしかして、ステータスオール1って、こっちに来る前より筋力とかねぇのかよ!)


と、やっとのことで馬の子供のように、ヨロヨロと立ち上がると、目の前に勇者達がいた。


「こいつ、自分で立ち上がれもしねぇのかよ!」


「マジ弱すぎだろ!」


「アッハッハッハッハッ!やばい、腹痛いんだけど!」


などと言ってくる。


力ではこいつらに到底叶わないので、せめてもの攻撃として悪口を言ってやる。


「そっちこそ、力が付いたからって調子に乗るなよ?そのうち、死ぬぜ?」


子供っぽい、と思うかもしれないが、考えて欲しい、ステータスの差からしたら、赤ん坊とプロレスラー、もしくはそれ以上の相手なのだ、いくら怒っていたとしてもわざわざ、勝てない戦いを挑むほど俺も馬鹿ではない。


しかし、俺TUEEEEだと、自分のことを思っている、アイツの琴線に触れたのか、あいつが目に見えて、顔を赤くして起こり始めるのがわかる。


「うるせぇ!お前みたいに弱ぇ奴が生意気な口聞いてんじゃねえ!」


と、その言葉が終わった瞬間殴りかかってくる、

ステータスの差なのか、殴りかかってくる所は全然見えなかったので、壁にぶつかって倒れて、やっと殴られたと自覚したほどだ。


どうやら、一発で俺が予想外に吹っ飛んだせいか、怒りは収まったらしい。


(そりゃそうだ、10mは吹っ飛ばされたんだからな)


と、そこまで考えたところで意識が暗転した。


と言うことで一気に全ての人から嫌われてしまいましたねぇ。あとネタバレですが、お姫様はヒロインではありません。当然ですね!後で勇者と一緒になった所を、ざまぁされます。

まぁ、それまで主人公頑張れ!

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