16:効率的方法
昨日、忙しかったので初めて予約投稿をしてみたのですがうまく出来ていなかったようです。すみません。
「それでは、これからトレーニングを始めるわけじゃが、ただ単にトレーニングしただけでも一応ステータスは上がるが、それではいささか効率が悪い。そこで効率を良くするためにわしが手伝うということじゃ。」
「具体的にはどうやるんだ?人は見かけで判断しちゃいけないと思うが、幾ら何でもそこまで筋力値とかは高そうには見えないぞ?」
「わしは別に筋力値が高くなくてもいいのじゃよ。ほれ、先程言ったろう効率よくするために手伝うだけ、と。これからその手伝いの内容は教えるが、先にわしのステータスを見ておいた方が理解がしやすいじゃろうて。ほれ鑑定してみるが良い。」
「ステータスを他人に見せるなんて、手の内を明かしてしまうようなものなんじゃないか?もし俺が人間の国の使いだったらどうするんだ?俺が今ここで襲いかからないなんて保証もないぞ?」
「フィナから話は聞いておるがボロボロの状態で海から落ちてきて国の使いはないじゃろう?それに、今ここでわしに襲いかかって勝てると思うか?」
「……勝てるわけないな」
「そうじゃろう。だから細かいことは気にせずに鑑定せい。」
そして俺は言われるがままに鑑定したのだが、もうちょっと意味がわからないレベルだった。ご覧入れよう。
名前:グラム・ノーラ
歳:?????
性別:女
職業:大魔道士
レベル:217
称号:全属性使い・魔極・超越者・覚醒者
体力:25000/25000
魔力:125000/125000
筋力:2500
速度:3400
賢さ:35000
スキル:全属性魔法【極】・回復魔法【極】・空間魔法【極】・成長速度上昇・限界突破etc…
固有スキル:全魔法威力上昇・神域魔法【極】
……どうだろう。他にもツッコミどころは満載だが、魔法関係はとにかく、やばい、としか言いようがない。あの王は「魔王を倒してほしい。」とか言ってたけどこの人一人で倒せるんじゃね?スキルは多すぎて数え切れないくらいだし、勇者も一つしか持ってなかった固有スキル2個も持ってるし。と言うか神域魔法って神様の魔法じゃないのか?この人、神の域に足半分突っ込んでないか?
この人がいるエルフの国に喧嘩ふっかけてよく人族生きてたなぁ。
と思った俺だった。
それにしても、ノーラ、と。なんか城の本で見たことがあるような気がする名前なんだが…まぁ今はそのことはいいだろう。
「それで?遠慮なく見せてもらったが、これでどうやって俺をサポートしてくれるんだ?ぶっちゃけ言って、筋力値だって人間からしたら世界トップクラスだぞ?戦闘訓練なんていきなりしようにも、俺が相手じゃ極限まで手加減しても相手にならないと思うぜ?」
「お主はどうやって筋肉…筋力が強くなっていくか知っているかの?一番手っ取り早い方法は、筋肉をわざと壊し再生させることなのじゃ。ほれ、筋肉痛というものがあろうて、あれも筋肉が壊れて再生する時に強くなっていくのじゃ。あの痛みは筋力が壊れた痛みじゃな。今の話を踏まえてわしのステータスと結びつけてみるがよい。」
「筋肉が…再生?それは知ってるが……再生、か。あっ、そういう事か!トレーニングして筋肉を壊した瞬間に、あんたの回復魔法【極】で直して回復させていくんだな?」
「そうじゃ。さてと、トレーニングの種明かしをしたところでさっそくトレーニングしてもらおうかの?そうじゃな……まずはここから城までの道を100往復程度かの。」
「はい?マジですか?」
「マジなのじゃ」
……やっぱり、死ぬ気がしたのは気のせいじゃなかったらしい。