始まりの事件2
2145年3月19日 AM7時30分 -新入生代表による話-
空という青年が口を開き、
「どうも、新入生を代表させてお話しさせていただきます。空です。私はみなさんがご存じのとおり性を持たざる者です。ですが、性格までそうというわけではありません。超人的な能力という点を除けば皆様と変わらないごく普通の人間です。魔法とは素晴らしいですがとても危険なものです。ここにいる新入生一同はその危険をどう扱っていくのか、これから学んでいくと思います。銃や剣などはこれからの私たちの力になることを信じております。まだ見知らぬものは我々が握っているのですから。・・・話は終わりです。ご清聴ありがとうございました。新入生代表、空。」
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ところどころから起こる拍手はやがて全員に伝わり、拍手の中代表者である空という青年は一礼し檀上を降りた。・・・・まあ客観的にはグッと来るであろうな。俺の心には何にも伝わらんがな、そんなこと。まあ同じ同胞というとこもあるのだろうがなんというか、他の性を持たざる者とは違ってなかなかクールな奴だな。まああいつらが可笑しいだけかもしれんがな。と、そのあといろいろ話などが終わり・・・・
2145年3月19日 AM10時00分 -保護者の集まり-
ようやく、入学式が終わり、保護者会が後もう少しで始まるようだ。えーと耶津葉のクラスはどこだ?聞くの忘れてたからそこいらの先生とかに聞くとすっか。と、そんなこんなで先生っぽい人がいたので声をかけてみるとしよう。
「すいません、聞きたいことがあるのですが・・・」
「はい?」
おっとりした感じの印象がするメガネの女性の方だ。寝不足なのかやや猫背で、目にくまが出来ている。
「琴無耶津葉という生徒のクラスどk・・」
「新入生ですか―?それであればこっちですぅ。」
「え、え、ちょっ、ま・・・」
ぐいぐい手を引っ張られて抵抗できずにそのまま生徒が集まるところに連れてかれてしまった。・・・・すごい厄介なことになってしまった。今すぐ事情を話してこの場から抜けたいと思ったがなんか面倒になってきた。いっぱい生徒いることだし。しかし・・・どうしたものかね。と思っていたら、
「ん?どうしたの?もうすぐお話しがあるのに座らないの?」
と、言われ後ろを見るとそこには髪の色は緑、ロングヘアーの美少女がいた。
「いや・・・今座るから大丈夫。」
「?ああそう。でも君右腕にこの学校のリングないけどどうして?」
げげげげげ。そんなもんあるんかい。・・・ふと思い出してみればなんか今朝耶津葉腕になんかしていたな、たぶんそれのことだろうな。
って今はそんなことどうでもいい!この状況なんとかせねば。・・・・・・使いたくねえけど仕方ねえな。
そう思った俺は指鳴らしの準備をして、こう言った。この場から抜け出す程度であればわずかな魔力で十分だ!
「little stop the world!時よ止まれ!」
この魔法は俺だけが使える「時を止める」能力だ。どこぞのD○Oみたいな能力だが気にしない。ガチで止めると魔力を結構消費するからリトルで十分!10秒の間だけしか止められないが抜け出すくらいなら!
と、思った矢先だ。一人、時を止めているのにも関わらず動いているものがいる。・・・空という青年だ。やはり性を持たざる者には効きにくいみたいだなリトルは。
「・・・誰だお前は。」
「琴無耶津葉の保護者ですよっと。・・・ここにいるにはわけがあるんだがその前に場所を変えないか。もう少しで時が動く。」
「その必要はない・・・。」
と、空が言うと目を閉じてこう叫んだ。
「power up the magic!魔法能力強化!」
そうすると動きかけた時はまた止まった。・・・しかも相当長いこと止まりそうだぞこれ。これがあいつ特有の魔法か。しかしこの能力は俺は使えんが確か強化魔法さえ極めれば性を持たざる者でなくとも使えるはずだ。ものすっごい長い期間を要するものの修行自体他の魔法に比べれば楽なほうだ。だが長いケースで10年はかかるとかなんとか。まあ・・どうでもいいことだがな。あいつ特有の魔法がなんなのかそれは今は重要ではない。
「それでは質問を続けるぞ…琴無耶津葉という生徒の保護者ということだったか。だがそれにしては俺とあまり年の差がないように感じるが。」
「・・・分かんのかい。そうさ、お前らと同じ15だよ。今年で16だがな。」
「リングがないところを見ると生徒ではないというのは間違いないらしいな。だが、それではなぜ保護者なんだ、お前は。その前に名前を聞かせてもらおうか。性を持たざる者よ・・・・・」
「ま、そりゃこんな魔法常人にゃ使えねえから分かるよねえ。・・・俺の名前は剛だ。保護者の理由、といったなまああいつには俺を19と言ってあるからなそうなるだろう。」
「・・・ほう、まさかデストロイ・デビルだったとはな。破壊神といわれるあんたの能力は実際時を止めることとはな・・・だが破壊にはやや遠い能力だ。ということは・・ああなるほどな。そういうことか。」
「察したか。まあどんなことかはあえて言いはしないがな。お前自身が分かってそうだしな。」
「当然だ。しかし、どうして高校を受けようとしない?それが一番わからない。どうしてお前がここにいるのかよりもそっちのが疑問だ・・・・。」
「歳ばらしたくないってのもあるがそんなに注目されたくないんだよ。おそらく今年俺が受けていたら全部満点で終了していただろうな。」
「ほう・・・今はそれで納得しよう。そして提案がある。」
「?なんだ。」
「ここの高校に入っておけ。そうしてもらいたい。」
「急展開しすぎじゃねえか。詳しく言ってくれ。」
「・・・・かなり機密情報だ。残念だが理由は言えん。まあこの高校にどうやって生徒として入るかくらいはやってやる。」
「・・・まあいい。口車に乗ってやろう。んで、どうやってこの高校の生徒になるんだ。教えてくれ。」
「生徒の証であるリングは偶然俺が2つ持っていたからそれをつけろ…登録情報に関してはついて来い。お前の個人情報なしではきつい。」
「ほいよ。」
先にリングを受け取り早速腕に付ける。・・・これ意外といいな。と、考えてる暇はない、早く空についていかねば。
2145年3月19日AM 10時05分 -時の止まった世界の中で-
ついてきてみたはいいがここはコンピュータールームか?パソコンの類が並んでいる。とそこで空が、
「5分待て。・・・時が止まってるから時間が分かりずらいかもしれんがな。」
「ご心配なく。頭の中で時を止めてどれくらい経ったかわかるから。」
「時を図れるのか。なかなか便利な能力なこった。」
「褒め言葉ありがとよ。」
そういうと空は一つのモニターの電源をつけようとしたその時!・・・これは。まさか・・・・空も気づいている。これは、まずい!よけろ!
そう頭の中で考えると後ろから銃弾が飛んできた。すぐさま俺と空は横に大きく転がった。
すぐさま撃たれたところを見る。そこには・・・
「あらあら。気づかれちゃったか。写真をみてまさかとは思ったけどデストロイ・デビルだったなんて。ほんとうまく行動通りに動いてくれてありがと❤」
そこには、俺をあの教室まで連れて行ったメガネのおっとりした女性の姿であった。く、俺の素性を知っての攻撃か!
俺がなぜ狙われているかというと、外国の一部の国では俺は懸賞首をかけられている。その額日本円にして4億!相当な額をかけられているわけだ。俺は。・・・まああれだけ盛大に戦場で暴れたらそうなるわな。
ということで俺を狙う輩も存在するわけだ。非常に面倒なことなんだがそれを考えるよりさっさとこいつを倒すとすっか!
「行くぜ空!足ひっぱたらただじゃおかねえぞ!」
「それはこっちのセリフだ!・・・たく、今日お前と初めてあったがロクなもんじゃねえな!」
さあ、バトルスタートだ!