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番外二話 今代勇者と王都からの出発

今代勇者たちの能力説明が主な回です

俺たち五人がこの世界に召喚されて、そろそろ一週間が経過する

その間何をしていたかだって?

座学、訓練、能力測定の繰り返しだ

座学では、この世界のある程度の地理(と言っても馬車で何日とかの曖昧なものだし地図もない)やら一般常識やら、あとはなぜか貴族作法とかを執事さんに教えてもらった

訓練では、各種武器訓練(槍以外は弾かれた)とか、魔法訓練(4元素魔法しか訓練できなかったため火好さん以外使えなかった)とか色々やった

あとは能力測定だが、色々規格外だったのか、執事さんは平然としていながらも、終了後小鳥遊さんに色々言っていた

そういや忘れてたいたが、俺の名前は夢巡(ムジュン) 槍戯(ソウギ)

一応勇者のリーダーをしている

まあ、実質的には鏡戀(キョウレン)さんが仕切ってるわけだが、まあいい

で、なんでこんなことを言うかっていうと

今日俺たちは旅に出発することになったらしい

なぜいきなりそうなったかは知らないが、執事さん曰く

「本日から実地試験を行いたいと思います

あなた方はどうにも生物を殺すことに躊躇いがあるようですので、これから数ヶ月の間、訓練をしてもらいます」

だそうだ

何しろ、身を守るためにも、どこかで割り切ることが必要らしい

執事さんも、何度か躊躇いで生死の狭間をさまよったことがあるらしい

それに対して他の勇者たちは


「いくら害を与えるからって〜

殺すのはよくないですよ〜」

と言うのが小鳥遊(タカナシ) (ヒヨコ)

彼女は勇者メンバーの中で最年少…

ではなく、俺たちと同級生らしい

だが、平均身長を大きく下回ってるせいか、年下に見られることが多いらしい

固有スキルは「完全魔獣使役(パーフェクトモンスターテイム)

これを持ってると動物や普段人には懐かない魔獣や幻獣に好かれるようになるらしい

故に契約を結べば念話や召喚なども出来るようになるらしいが、強制命令権はないと言っていた


次に「その程度我が炎の前では塵芥の如し」とか、かっこつけてるのが火好(ヒヨシ) 紅李(アカリ)

このメンバーの中で唯一4元素魔法が使える

少し厨二病なちょっと痛い娘だ

彼女曰く固有スキル「創造爆炎魔術(クリエイトフレイムスペル)」から繰り出される火魔法は汎用性、威力、範囲の全てをカバーできると豪語していた

その代わり相応のMPを消費するのか

MP切れで倒れることもしばしばだが


そして「確かに、躊躇っている間に死んでしまっては元も子もないですね」と冷静に分析しているのが

鏡戀(キョウレン) 廻邏(ミラ)

彼女は類稀なほどの分析力と、発案能力、交渉力があり、真のリーダーは誰かと問われれば、メンバー全員が彼女を指名するだろう

彼女の固有スキル「絶対反射防壁(アブソリュートリフレクト)」は、あらゆる物理攻撃、魔法攻撃を反射する障壁を作り出せる

が、内側からの衝撃にはめっぽう弱く、すぐに割れて、その上24時間の間あらゆるスキルを扱えなくなるらしい


「立ち塞がる者は、切り捨てるだけ…」

そう小さく言う少女…と見紛うほどの少年は、霧舞(キリマイ) 劉兎(リュウト)

小柄な体躯に幼い顔立ち、そしてハスキーな声などの特徴から少女と間違える人がしばしばいるが、彼は男だ

彼の固有スキルの「幻影双剣技(シャドウツインブレイド)」は、身体や服の中に無制限に暗器を忍ばせ、影のように姿を隠し、幻を織り交ぜた剣技を可能にする

最大の特徴は、「武具隠蔽(ウエポンハイド)」で自分の触れた武器を不可視に出来る能力だ

だが、ただ見えなくなっているだけなので防御は可能らしいが、模擬戦闘では一度も防げなかった

そして暗器も、重量軽減がないので、あまり多く持つことは出来ないし、姿を隠しても触れられれば、解除される


とまあこんなところかな

「執事さん、聞くのを忘れたんだが、行き先は?」


そう問うのはこの俺、夢巡 槍戯だ

先程も言った通り、表面上は俺がリーダーをしている

俺の固有スキルは「幻想反転空間(ファンタジアリバースワールド)

効果は指定範囲内の全ての事象、概念を反転させる、しかも範囲縮小はできても解除不可

よって俺は今は物理的存在ではなく、魔力存在となり、魔力を実体化させて体を作ってるに過ぎない

つまりMP切れ=死だ

まあ物理攻撃はほとんど効かないし

いざとなったら能力で切り抜けられるんだけどな

やっぱり人間じゃなくなるってのは割ときついものがあるね

そう思っている間に説明が始まったので意識をそっちに向ける


「今回向かって貰うのは、迷宮都市です

そこにはこの世界で最大級のダンジョンがありますので、それを攻略してもらい、鍛錬してもらいます

まあ、テンプレですよね」

迷宮都市ってまたベタな…

ってかなんで執事さんはテンプレとかいう言葉を知っているんだ?

「執事さんってもしかしていs」

「さて、それでは早速準備を始めましょうか

皆さん街で堅パンと干し肉、あとドライフルーツと着替え類を買って王都の東門にきてください

長い旅になりますよ?」

俺の言葉は執事さんの声でかき消されてしまった

しかし、さっきは心なしか焦っていたような…

そう考えていると執事さんは

「早く行かないと間に合いませんよ?

では、こちらも色々な準備がありますので」

いつの間にか俺だけになっていたようだ

早く行かないと遅れてしまう

そう思い、走って買い出しに行った


これから、長い旅が始まる…

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