第1話 迷子の勇者と初めての戦闘
書きだめする余裕がないため、遅くなりました
「うぐっ」
召喚中に意識を失った俺は、腰への衝撃と痛みで目を覚ました
「一体どこなんだよここは…」
途方に暮れて呟くと
『解、魔王領「魔の森」です』
頭の中で声がした
「っ!誰だ!」
反射的に起き上がり、辺りを見回す
『解、屋護 謨様のスキルである、ナビゲートです
魔の森の情報を閲覧しますか?』
ああ、さっき意識が途切れる前に手に入れたやつか…
ここの情報の閲覧だったか?
「ここの平均レベル、周辺食べられるもの、あと拠点になりうる場所を教えてくれ」
とりあえず少しだけ聞いてみる
『解、魔王領「魔の森」、平均レベル150
周辺で食べられるもの、アプ(変異種)、ブルースライム(変異種)、テンペストウルフ(変異種)
拠点となりうる場所、後方約100mにある洞窟(人が住んでいた形跡あり)です』
かなりやばいところに飛ばされたらしい
平均レベル150ってとこから規格外だし
見えるもの全部変異してるし
ということでまず拠点を目指そうと思う
とかなんとか考えてるうちに見えてきたし
100mか、近すぎるだろ
そうやってまあきたわけだが、洞窟内部は案外広い
あとテーブルとか剣とか、うごめく青い液体とか日記らしきものとか、あと木箱とかがあるな
…ってうごめく液体って完璧にブルースライムじゃねーか!
『解、Yes』
いやわかってるからね!
とっさに俺は立てかけられていた剣を手にとろうとしたが
触れる前に何かに弾かれる
なにっ!?
『解、魔法使いは体内魔力と金属が反発し合い生来金属製の武器を手にすることができなくなっています』
まじかぁぁぁぁぁぁ!
このタイミングでそれって致命的じゃない?
『解、固有魔法『無限護謨工作』の使用をお勧めします』
それだぁぁぁぁぁぁ!
「インフィニティラバークラフトォ!」
俺がそう唱えると同時に辺りに魔力が吹き荒れる
そして俺の手の上に、輪ゴムが一本作り出されていた
「えぇぇぇぇぇぇぇ!」
俺は絶望した
『発言、ちゃんとイメージを固めてやってみては?』
そう言われて、ゆっくりと想像を形にして行く
イメージは目の前にある剣、それを完璧にトレースするように形を作っていく
「ふう」
そして出来上がったものは、黒く輝く剣
ゆっくりと振りかぶり、スライムに振り下ろす
グチャッ
端的に言う、切れなかった
しかもその時やっとこちらに気づいたようで
飛びかかってくる
とっさに剣(笑)で打ち返す
スライム内部で何か硬い物に当たり
それがスライムの中からすっ飛ぶ感覚
スライムが沈黙
そして鑑定
【鑑定結果:ブルースライムゼリー(変異)
効果:人体とほぼ変わらない塩分が含まれる】
うん、スポーツドリンクみたいなものかな
あとはすっ飛んだものだが
【鑑定結果:ブルースライムの核(変異)
高く売れる、魔道具の触媒になる】
なんか、予想通りかな
【レベルが上がりました
Lv.1〜Lv.59
スキル
「無限護謨工作」Lv.3
派生:輪ゴム生成(NEW)
派生:ゴム柱生成(NEW)
補助:高速生成(NEW)
「超級鑑定」Lv.10
「気配感知」Lv.1
「ナビゲート」Lv.10
派生:ステータス(NEW)
ステータス
最大HP20→70
最大MP10000→50000
筋力13→42
魔力40→120
防御12→25
魔防40→120
器用32→102
敏捷11→24
以上です】
なんか、すごいことになったな
一気にレベルが58も上がるし、その上MPとか魔力とかがチートじみてるし
で、俺って他の魔法覚えれんのかな…
『解、可能です、ご主人様の魔力は無属性ですので、「無限護謨工作」以外の魔法ですと、「時空間魔法」、「重力魔法」などが使用できます
習得しますか?』
そんなこともできるのか?
『いえ、習得できるかは適正次第です』
それなら一度だけやってみようか
『了解いたしました、知識の転写を行います
失神、転倒の恐れがあるので座るなどして、備えてください』
そう言われて、椅子に座った直後、頭痛などという言葉では表せないような、激しい痛みが頭を襲い、俺は意識を手放した
屋護 謨
Lv.59
スキル
「無限護謨工作」Lv.3
派生:輪ゴム生成(NEW)
派生:ゴム柱生成(NEW)
補助:高速生成(NEW)
「超級鑑定」Lv.10
「気配感知」Lv.1
「ナビゲート」Lv.10
派生:ステータス(NEW)
派生:知識転写(NEW)
ステータス
最大HP20〜70
最大MP10000〜50000
筋力42
魔力120
防御25
魔防120
器用102
敏捷24