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番外五話 今代勇者とギルドカード

今代勇者は歓喜した

厳密にはテンプレキターと叫んだ

主に2人程度が、大通りのど真ん中で(その二人は、後にスタッフ(時計さん)が処理しました)

まあその理由は聡い人なら気付いたかもしれないんですが

端的に言うと、「冒険者ギルド」なる組織に加入することになったんです

実は、迷宮に入る為には色々な手続きがいるようで、まあ簡単に言うならば「冒険者ランクが足りない」って奴でして

つまり今すぐは迷宮に入れないそうなのです

冒険者ギルドは常に魔物の脅威にさらされているため、冒険者ギルドはこの世界の何処にでもあり(実は王都にもあった)、そしてその権限は一国に等しく、どの国も圧力をかけられないない事になっているみたいです

と言うことは、「勇者だから」と言う言い分は通る事がなく、あくまで最低ランクからとなりました

そこで、夢巡くん曰く「これぞテンプレ」と言われていた、ギルドカードの製作です

ギルド員さんに聞いた限りでは「所有者の血液によって魔力を同期させて、魔力に刻まれた情報を開示できるもの」

となんだか分かり辛い説明でしたが、要約すると「作るときに血を登録することで、ステータスや名前、ついでに討伐数を確認できる物」ということらしいんです

それで、これを持っていると、ギルドに各国での身分をある程度証明され、普通の住人と変わらない扱いを受けることができるといいます

その代わりに、一年(この世界での一年は360日詳しくは後書きで)の間何も受注しなかった時と、称号「盗賊」を持たない人を殺害した時には、ギルドから永久除名されて、その上各国で指名手配されるらしい

そうして登録が終わったんですけど、火好さんがギルドカードをカンストさせたり、称号にみんなして「〜の勇者」があったりで、ギルドを震撼させたのは、まあよくあることですよね

ああ、自己紹介を忘れていましたね、僕の名前は霧舞 劉兎、実際「影の勇者」なんですが、スキル上、勇者の影、って呼ばれたりしています

以後、よろしくお願いします


さて、それから色々あって、今は森に来ています

色々っていうのは、ラノベ好きな人たち、厳密には夢巡くんと火好さんの2人が、『最初の依頼といえばこれだろう』

と持ってきたのがこの、薬草採取でした

この世界の薬草は、魔力濃度が濃い所か、もしくは魔力溜まりでない限りはかなり見つけ辛いらしく

一般人からすれば、ほとんどの人が失敗する最悪な依頼だという

その代わりに、需要が高い為に一回の達成にはかなりの昇格ポイントが振り分けられて、薬草を規定数見つけられたら、昇格に早く近付けるらしい

そう言う色々な利もあって来たわけですが、やはり素人目では雑草と見分けることが難しく、2時間かけてやっと一本取れたところなんですが、そんな時に、ギルドカードの機能の一つである念話で夢巡くんから集合命令がきました

そうして僕は、予め決めてあった集合場所に素早く移動して、ほぼ同じタイミングで来ていた、小鳥遊さん(15本採っていた)や鏡戀さん(10本採っていた)と共に、夢巡くんを待ちました

暫くすると、夢巡くんと火好さんが、大量の薬草を抱えてやってきました

「すまん、ちょっと運ぶのに手間取った」

そう言って頭を掻くのが夢巡くん

「すまぬな、すこし実験に熱中しすぎてな」

半分薬草に埋まる感じになりながら言うのが、火好さん

「それで、一体どうしたんですか?それは」

さすがに驚いて聞いてみると

「ふっふっふ、我がスキル「創造炎魔法(クリエイトフレイムスペル)」を用いて実験をしていてな、最終的に完成した魔法の効率化を続けていたらここまで採れてしまった」

と、能天気に笑うのは火好さん

「これは、お前達に分けてやろうと思う

平等に分ければ、迷宮に挑戦する為に必要なランクまで上がることだろう」

そう言って、夢巡くんが、予め平等に分けていたのであろう薬草束を渡していった

これで、昇格は可能らしいが、どうやってこれだけを集めたのだろう…

そう思いながらも僕達は迷宮都市に帰る為に、小鳥遊さんがあてがってくれた、上位ウルフたち(僕にはこの森で見つけたらしいシャドウウルフをあてがってくれた)に乗って、迷宮都市へと急いだ


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


さて、それからすこし時間を遡る

今は大体採取開始から一時間程度で、私は一つも薬草を見つけられていない

そんな時に私は思いついた

面倒だし、焼き払ってモンスターの所為にしようか、と

そうして一帯を焼き払う魔術を創造しようとした時に、対象を指定する為の魔力式があることに気づいた

そうしてそこを、もしかしてと思い「前方の5×5四方の正方形の中の薬草以外」として発動した

すると、指定した範囲内の薬草以外が焼き払われて、そこに残ったのは、一部毒薬草を含むが殆どが求めていた薬草であった

それを知ってから、範囲を広げたり「人体に害をなさない薬草」にしたりして少しづつ効率を良くして行く内に、全員分を補って余りある程の薬草を手に入れていた

そこで、ギルドカードの念話を使って夢巡を呼び、薬草を運ぶのを手伝って貰う事にした

こうなったのは、さすがの私でも計算外だったが

私の「創造炎魔術」の効率化が可能という、有用な情報を得ることができたのでよしとする

さて、霧舞や小鳥遊や鏡戀はどんな反応をするのやら

そうして私は満足感に浸りながら、集合場所に向かったのであった


書き忘れていましたが、この物語の世界での1日は24時間で1週間が闇 火 水 風 土 光の6日、1月は30日で12ヶ月、合計360日です

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