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雲は遠くて  作者: いっぺい
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27章 モリカワの 新春 パーティー (2)

27章 モリカワの 新春 パーティー (2)


「まあ、わたしは、女性の笑顔も好きですけど、男性の笑顔も

大好きです。もちろん、子どもたちの笑顔は、最高ですけどね。

わたしもね、

どうしたら、みなさんの、そんな素敵すてきな笑顔に、

毎日出会えるかと、考えながら、いままで、仕事をやってきたと、

いっても、いい過ぎではないのです。

おかげさまで、モリカワも、ここまで大きくなりました。

本当に、みなさん、ひとりひとりの努力が、1つになってこその、

この成果せいかだと、実感しています。

今年も、これからも、おたがいに、がんばりましょう!」


森川誠もりかわまこと社長、ありがとうございました。

では、

森川学もりかわまなぶ副社長、乾杯の音頭をお願いします!」


「それでは、新しい年を おいわいして、モリカワの発展と、

みなさまの健康と幸福を祈って、乾杯をいたします。

新年、おめでとうございます!乾杯かんぱい!」


森川学が、笑顔で、心持、ゆっくりとした ペースで、そういった。

1970年12月7日生まれ、43歳になったばかりの森川学である。


会場は、1階フロアも、2階フロアも、おいしい食事と、飲み物、

下北沢地元の、いくつものバンドによる、ライヴ演奏で、

みんなの会話も、楽しくはずんで、熱気にあふれている。


「そうなんですか。美樹ちゃんたちも、川口さんたちも、

大学のお勉強や、会社のお仕事をつづけながら、

音楽活動をやっていくんですね。

それが、最良の選択かも知れませんよ。

ぼくも、芸能活動というか、この世界に入ったのが、

ちょうど、20はたちのときで、

あっという間に、20年が過ぎていますが、

最近、ようやく、 生活が安定してきたって感じですからね。

ぼくの場合は、音楽で食べていけるまで、

10年、かかったもの。あせらずに、あきらめずに、

自分を信じて、努力してやっていけば、あとは・・・、

才能と 運とかで、なんとか、楽しくやっていけるものですよ」


そんな話をしたのは、沢秀人さわひでとであった。

沢の右隣みぎどなりには、清原美樹がいて、

左隣ひだりどなりには、川口信也が着席していた。


一昨年の2012年には、テレビドラマの音楽を制作して、

それが、レコード大賞の作品賞を受賞するなどで、

芸能界では、いまをときめく、沢秀人さわひでとだった。


1973年8月生まれの、40歳になる、沢秀人さわひでとは、

総勢そうぜい30名以上による、ビッグ・バンド、

ニュー・ドリーム・オーケストラの指揮しきをとったりと、

ユニークな 音楽活動をしているが、1013年の春までは、

この ライブ・レストラン・ビート の経営者でもあった。


「芸能界っていうか、音楽界っていうか、

なんか騒々(そうぞう)しくって、派手過はですぎるっていうか、

ちょっと、ついてゆけないぜってもんを感じるんですよね。

音楽やったり、ライヴやったりするのは、

純粋に、楽しくって、最高なんですけどね!」


川口信也がそういった。


「わたしも、川口さんたちのクラッシュ・ビートの人たちや、

グレイス・ガールズのバンドのメンバーと、

よく 話し合ったんですけど、人気者になるのはいいけれど、

それと引きひきかえみたいに、芸能界の荒波の中で、

自分たちのペースが、乱されることとかは、最悪だなって

いう結論になったんです。

いままのまま、現状のまま、大学や、会社勤めをしながら、

つまり普通の生活をしながら、

音楽活動もできたらいいなってことに、落ち着いたんです」


清原美樹は、そういって、ほほえむと、沢秀人さわひでとと、

川口信也を見た。


「モリカワ・ミュージックに入っていれば、居心地良いごこちよく、

音楽活動はできると思うよ。おれも、森川学さんや森川誠さん

たちを、すげぇ、信頼してるから、事務所を、ここに移籍したり、

このライブハウスを、モリカワにまかせたんだから!

はっははっ」


沢秀人さわひでとは、頼りになる兄貴という風格で、

豪快にわらった。


「沢さん、これからもよろしくお願いします。この前は、

わたしたちの祝賀パーティーで、たくさん、演奏してくださって、

ありがとうございました。とても、すばらしい演奏でした。

ずーっと、始めから、終わりまで、感動でした!」 と美樹。


「はっはっは。きみたちの曲や詞が、よかったんだよ!

よし!きみたちと、おれたち、みんなの 音楽活動の

サクセス(成功)を、祈願きがんして、乾杯かんぱいだ!」


そういって、また、沢秀人さわひでとは わらった。


「乾杯!」


美樹と、川口と、沢の、3人が、グラスを合わせて、

乾杯をすると、それを見て、まわりの テーブルの みんなも、

乾杯をして、それが、森川純たちにも、次々と つづいて、

森川 誠 社長たちまでが、愉快ゆかいそうに、

「乾杯!」と 声を上げた。


≪つづく≫  ーーー 27章は おわりです ーーー




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