第二十章、思い出10
避雷針から..ファーストラブ オリジナル
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そして..二ヶ月が過ぎて
聡は頭に包帯を巻いて、学校の門の前に佇んでいた。
背後からチャリンチャリンと、自転車のベルの音が聞こえた。
何気に振り向くと、能天気な加藤が横に来て、
「よー聡じゃねーか、二度目の生還おめでとう!
フランケンシュタイン訓、あははっは」と、言いながら自転車で学校の門を、潜って行った。
聡は下駄箱にたどり着くと、今日は両方の上靴がきちんと並べられていた。
上靴に履き替え、三階まで階段を上ると長い廊下を見つめる。
ぼーと見えていたプレートの焦点が合って行く、3-4。
そこに向かう聡。自分の教室にたどり着くと、扉のガラス戸越しに、授業風景を見つめていた。
すると教室に居た一人の男子生徒が、聡を見つけると、驚きもせず手招きをした。
聡は人差し指で自分の顔を指すと、その男子生徒は頷いた。
聡は静かに教室のドアを開けた。
すると皆な一斉に机からクラッカーを出し、”パン、パン”とはざして、
「聡、二度目の生還おめでとー!フランケンシュタイン..あはははは!!」。
聡はガクっと頭を下に落とした。
教師は突然の事で怯えた。
この授業が終わり、隣の男子生徒から大雑把に休んでいた分の、授業内容を聞いていた。
すると….。
雪崩れ込んできた。
この間の五倍は、膨れ上がっていた。
皆な一斉に、「二度目の生還おめでとう、フランケン訓..」。
この教室に居た全員が大爆笑だった。
その中から、下級生達の親分がやってきた。
れーのごとく、下級生達は左右に綺麗に掃けた。
すると聡の机にボンと、両手を付いて、
「あの世からの御生還おめでとう、で、映画のチケット二枚有るんだけど..」。
聡、怯みながら、「へ..どう言う事?」。
恵美は聡を睨んで、ふっと微笑んだ。
「退院祝いよ、彼女と行ってらっしゃい! 又寝坊すると、電気ショックのおしおきよ~ん!」。
いきなり色っぽく応えた。
皆はこけた。そして大爆笑だった。
そう言って恵美は、映画のチケットを二枚聡に渡した。
聡は恵美を見つめて、「すまん、いろいろと迷惑かけた、ありがとう!」頭を下げた。
すると斉藤が恵美の背後から、腰に手を回して、
「なーいいだろー、聡は死じまったんだ、なー、コンサート二人で行こうぜ!」。
斉藤わざとらしく、聡を見て、「げ..、こいつ生きてやがる、やべー、
しかもフランケンシュタインとして、生まれ変わりやがった!」。
周りは笑った。
聡、「斉藤、すまなかったな、いろいろと..」。
斉藤、「なーんだよ!今度こそ邪魔な奴消えたと思ったのによー」。
聡と斉藤だけが笑った、二人だけが解る冗談だった。
聡、「じゃー! 今日の放課後、環八のファミレスまで来いよ!」
斉藤、微笑みながら、「おう上等だ! 奥の席でじっくりと話し合おうぜ!
おめーのおごりで、ハンバーグセットでも食いながらな!」。
あっはっはははっは、二人は笑い飛ばしのであった。
そして放課後…
聡は帰り支度を整え、机から立ち上がると、
小百合、真、恵美、斉藤が、一緒に聡の教室に入って来た。
小百合、「お元気そうでなにより..」。
真、「おー、生きているのが不思議だな、フランケン!」。
仲間達が笑った。
すると教室に、彼女が佇んでいた。
聡が香菜と顔を見合わせた。
聡、「入れよ!」。
そう言われると、ゆっくりと教室に入り聡の前に来た。
聡、「恵美から、映画のチケット二枚貰ったんだ」。
香菜は俯きながら、「あのー..恵美さんには、すごく悪いのだけど、
映画館もう怖くて側寄れないの、それと渋谷のハチ公前も、二度と行きたくなくて..」。
恵美、「寝坊も許して上げて!香菜ちゃんのためにがんばっているのだから..」。
香菜、「皆さんごめんなさい..わがままだった事..」。
聡は香菜を抱き寄せて、「和倉さんの言った事、解ったよ。
でも何より偉大な人は、身近な人、親父だったんだ!
あの時、俺が親父の言う事聞いとけば、ん?待てよ..そうしたら香菜の言語が治ってないか..
いずれにしても、これで良かったのかな?」。
小百合、「難しいね、良かれとした事が痣になり、思い返すと誰が悪いと、言えないから..」。
聡、「いや、皆な悪いのさ!人に頼りすぎたんだ!」。
恵美、「そうだよ..私もそうだったし!」。
斉藤、「なるほどね!人を攻める前に、自分を見つめ直せと..」。
皆は互いの顔を見つめ合い、頷いていた。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




