第二十章、思い出7
避雷針から..ファーストラブ オリジナル
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その時、ここに駆けつけた皆が泣き崩れた。
聡は、地下の一時安置室に置かれていた。
香菜は薄暗いそのフロアーで、泣き崩れていた。
一時安置室前の廊下の椅子で、放心状態のまま座っていた、
小百合、恵美、真、聡の母桂子、そして香菜の母秋子。泣きじゃくる香菜の声を耳にして..。
恵美がぽつんと呟いた、「結局私が、悪いんだ!」。
小百合しばらく置いて、「誰のせいでも無いよ、それを言ったら、みんなのせいになる..」。
真、「あー#そうさ!何処から考えればいいんだ!」。
桂子、「私もそう思う、そんな事を言えば、生んだ私が悪いと言う事になる」泣きじゃくった。
秋子、「そうね、誰も攻められない、浩二君がその切欠を作ったとしても、もう、この世に居ない」。
小百合、「天罰だったんだよ!」、挙動を荒立てた。
恵美、急に激怒し、「じゃー聡君は何か悪い事したの?
何で..聡君かわいそうじゃない#!」そう言って泣きながら、ここから立ち去った。
斉藤が病院前で待機して、駆けつけてきた大崎と美紀を連れて来た。
その光景を目の当たりにした。斉藤、美紀、大崎が絶句した。
美紀が、真に不思議そうな眼差しで、
「ねー?どうしたの」強い口調で、「どうなったって言うのよー#!」。
真、急に泣き出し、「取り返しの付かない事になったんだよー#!」叫んだ。
大崎、「聡...さとしー!」そう言って、安置室のドアを開け目の当たりにした。
聡の顔に白い布が被せられていた姿を、小百合、真に尋ねた。
「どうしてだ..どうしてこんな事になったんだー#!」大崎も叫ぶ。
小百合が急に泣きじゃくり、「解んない..
『聡君渋谷の109前の横断歩道で、交通事故に遭った』って、
真から連絡はいって、駆けつけたら..」。
大崎が静かに、「真..何でだ..」。
真も泣きながら、「恵美が..恵美が..」。
大崎は途中で泣きながらすれ違った、恵美を探した。
すると近くの女子トイレの中で、すすり泣く声が聞こえた、
「そっと中に入ると、入り口付近でしゃがみ込み、泣いている恵美に、「どう言う事だ..」。
恵美は泣きながら、顔を大崎に向けて、
「香菜ちゃんからメール来たの[聡君死んじゃった、病院に運ばれた]と…。
大崎はそれを聞いて気が遠くなり、トイレから出た。
一時安置室で泣き崩れている香菜。
すすり泣く声が、仲間達には溜まらなくなり、この場所から立ち去った。
そして皆なは二階ナースステーション前の、待合室に座っていた。
すでに時は、七時を過ぎていた。
放心状態の仲間達。 突然の出来事に、事態を把握出来ない。
斉藤が皆の分の、ジュースを買ってきて皆に渡した。
斉藤坦々と、「事情、さっき担当した医師と看護婦から聞いたのですけど、
救急隊員から伝って来た話だと、横断歩道、赤信号なのに、気付かないで渡ったと聞きました」。
美紀、「どうして、香菜ちゃんが引かれないで、聡君だけ..」。
感のいい大崎、「喧嘩したんだきっと、ハチ公の前のスクランブル交差点前で..」。
秋子、「香菜、朝から機嫌悪かったのです。
聡君なかなか起きてくれないと、今日は人気の映画見に行く約束したのに、
早くしないと、混んで見られないからと..」。
斉藤、「やっちまったな..」。
恵美、「この頃の香菜ちゃんの態度。お母さんと、少し前に話したんです」。
真、「どうして喧嘩が、こんな事に..」。
小百合、「横断歩道の前で、喧嘩した。
頭に来た聡君は、香菜ちゃんと離れたくて、わき目も振らず、
信号も見ないで、横断歩道を小走りに渡る。
そこで運悪く、スピードを上げてきた車に跳ねられた」。
美紀、「何時かヤルると、私達もこの間..」。
大崎、「和倉の話が効かなかった」。そう言って眼を瞑り、拳を額に当てた。
大崎は自分の体験をを元に、聡たちに警告しようと和倉に頼んだのだった。
それは、大崎自身では語れない、辛い過去であったからだった。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




