第十八章、感謝2
避雷針から..ファーストラブ オリジナル
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あくる日、香菜の部屋で…
香菜は窓際に座りギターを弾き、歌っていた。
雨の日孤独 作詞 川坂香菜
一人窓際に座り、雨模様を見つめた
町並みは、ぬれる人達が家路を急ぐようだった
さり気なく、窓を見つめ貴方を思う
私でいいのと雨に問いかけた
あなたなら、他の誰かが愛を語るのに
なぜ私なの、不思議、窓の外の雨にそう問いかけた
不安なの貴方を無くすのが、無くせば一人
優しく抱いて大切にくれる人は貴方だけ
臆病な私はあなたしかない、誰も振り向かない
振り向く人は、私を抱いている時だけの人
自分を満たせば去って行くだろう
この恋が終われば私の命も終わりを告げる
聡、「香菜止めろよ#!」。
言語にならない、香菜の歌を止めさせた。
聡は、歌を理解していた。
聡は、香菜の部屋で窓際に座っていた、香菜からギターを外し抱きしめた。
香菜は急に泣き出した。
そして、「ひひはい! ひひはい!」(死にたい死にたい)。と泣いていた。
聡、「どうしたんだ!」。
問いかけると、「ほはひお、ほはひお」(怖いの、怖いの)。
抱き寄せる聡は、「何が、どうして!」。
泣きじゃくる香菜は、「はとひふん、ふひはっはら、
ははひ、ははひ、ほう」(聡君失ったら、私..私.. もう)。
突然感情的になる、香菜を聡は優しく抱きしめるので有った。
聡は、恵美の言葉を思い出した。
(聡君、人気が有るから、言い寄る女はいくらでも居る、だから何時か私を捨てる。
それに、個人的人気が有るのだから..クラウ解散しても、他のバンドが目を付けるから、
人気は保てる。でも..浩二ならバンドを解散したら、普通の人と同じになる。
バンドの様子見ていたら、解散近いと感じていたし、私まだ、浩二の結婚の約束信じていたの、
ばかだね、あんなにひどい事されたのにね..)。
聡、香菜に、「天国一緒に行こうか、お母さんに謝って、
浩二に直接謝れるし、俺が浅はかだったって」。
香菜、突然の聡の言葉に、驚いて聡の顔を見つめた。
聡、「俺は調子付いていた事も遇ったな確かに。
下級生やスタジオでライブのファン達に、ちやほやされて来た事も有った。
一人でもやれると、そう感じた事も有った。でもいざ一人になると、何も出来ない俺が居た。
その時、癒してくれる、一人の女の子が現れた。香菜だ解るだろ..」。
聡は香菜をやさしく包みながら、語っていた。
落ち着いた表情で、香菜を攻めることなく、優しい口調で語り出す。
聡、「俺は何が大事か、それは、俺を優しく包む心だ、どんなに、綺麗な女性が居ても、どんなに、
欲求を満たす時だけ語り合えても、
済ませたら終わりじゃー、癒してはいない。
それは一時の苦しみから、解放されただけにしか過ぎない」。
聡はその時、香菜を強く抱きしめた。
聡、「言ったろ、俺は、人気なんか、大金なんか要らないんだ、
香菜がいれば、香菜と暮らしていける僅かな資金さえあれば、
何も要らないんだ。ただ俺は、皆なが香菜の事を解ってくれれば、
香菜の心を皆なに解ってもらえれば、、それでいいんだ..」。
聡は雨の日に、蟠る香菜を癒すのであった。
香菜はその言葉に癒された。
聡の腕の中で、体の力を抜き、穏やかな表情に変わる。
聡は何時の間にか、自分の雨の日のトラウマから解放されていった。
聡は香菜をベッドに運んだ、何時ものように、優しく香菜を扱う聡。
香菜が心の中で呟いた。(有難う、私の天使)。
そして、お互い激しい営みに身を委ねた。
真の持続する快楽とは、愛し合う者同士がふれあい、
互いを認め合い、互いを心の底から信じる事。
それを互いに出来ぬ者は、互いに何時までも、同じ所をさ迷うであろう、
悪魔はそれを繰り返す事が、何より望みで有るだろう..。
つぶし合う、傷つけあう、騙し合う、恨み合う、大きい者が、更に大きい者を潰し、
更に大きい者を潰す。
淘汰する者を押しのけ、残った時には、傷だらけで一人、誰もいない。そして無になる。
それがこの世の淘汰の法則。
日本の政治家達は利益を得ようと、法則を企てるが、
生き抜いてボロボロになった大手の会社は、国が補わなければならぬ様になる。
それは戦争も同じ事。今の日本を考えなければ、同じ事を繰り返し。会社も国も最終的には、
更に大きく成長した中国と言う、自分が育てた国に飲まれる事になるだろう、まさに愚か者。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




