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第十六章、プレゼント2

避雷針から..ファーストラブ オリジナル

http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1498311.html


二人はFM放送の本番を終え、スタジオから出ると、恵美、美紀、小百合、真、斉藤が、待っていた。


聡、「緊張したなー、生本番この頃、久々だし」。


真、「なん~んかお前の、初ライブの時の表情に似ていたぜ!」。


香菜もまだ緊張し、体がブルブル震えていた。


聡はそれを見て、肩を抱き寄せた。


音楽関係者数人が、この仲間達の所に集まって来た。


美紀はデリックレコードの関係者達に、頭を下げていた。


それに連れて、聡、香菜も、その人達に頭を下げた。


デリック企画部担当の安部が、「始めまして!」と、手を差しだし握手を求めた。


聡も、「あ..始めまして」と、聡も手を差し出し握手を交わした。


周りに居た関係者数人も、二人に挨拶をし握手を交わしていた。


すると一人のスタッフが、「珍しい形だね、普通は、男性がギターを弾いているのだけど」。


書類を手にしていた女性が、改めて、「えー、風間 聡君と、川坂 香菜さんね」。


二人は、「はい」。


その女性は、「私、オリコン雑誌を扱っている、編集部の松岡由里と申します」と、名刺を聡に渡した。


関係者に囲まれ、二人はその対応に追われていた。


ひと段落して皆が、スタジオの外に出ると、“はー”と、ため息を付いた。


真、「メジャーって、売れてない内から大変だなー」。


小百合、「これで、思い上がるのよ皆な..」。


斉藤、「俺だったらあそこまでされたら、めちゃめちゃ、鼻高々で学校行くぜ!」


聡、「免疫付いて無かった頃は、俺もそうだったよ、ちょっと騒がれたくらいで」。


恵美、「聡君なんかまだマシだったよ、中三の時の浩二なんか#!」。


その時、恵美は拳を握り締めた。


それを見た仲間達は、恵美をそーとしておいた。


美紀がスタジオから出て来た。


美紀、「お疲れー」。


聡、「有難う御座いました」と、二人は頭を下げた。


美紀、「えー、いいわよ、聡君、渋谷のホテル、十一時ねー」。


聡、固まって、「へ..」。


美紀、「嘘よー、半分本気」。


皆なが引いた..。


聡、「勘弁して下さい!」。


美紀、「最初の感謝は、大崎さんにするのね、それが道義ってもんよ」。


聡、香菜を外して皆が何も言わず、同じ方向に、首を傾けて微笑んだ。


それを見た美紀が、「あんた達#!」と、激怒した。



香菜と聡は皆と別れ、二人で渋谷を歩いていた。


香菜は後ろで手を組み、聡の後ろを微笑みながら付いて行った。


聡は後ろを向いて、香菜は立ち止まる、二人は互いに微笑みながら同時に呟いた。


言うまでも無く合言葉は…。


「お腹空かない?」。


二人は、笑った。


聡、「今日はおごってやらないからなぁ~」、意地悪く答えた。


香菜膨れて、「ひひおへふひ」(いいよ別に)。


聡はまた歩き出すと、香菜は黙って、聡の後ろを付いて来た。


聡、立ち止まり、「今日は、イタリアンにしようかなー」。


香菜、「ははひ、ほうはは、ふぁうへひほう」(私、今日は、和風で行こー)。


聡、「表参道の通りの地下なんてったっけ」聡は、眉間に人差し指を添えて、目を瞑り思い出していた。


香菜、「ははひ、はふーへふとはんお、ほへんへとへひほ」


(私、和風レストランの御膳セットで行こう)。


また聡、立ち止まり、「あ..そうだ、先週、鶯谷の和風レストラン、


にぎやか御膳、五百円割引券、小百合に貰ったんだけっけ、二枚」。


香菜、「わはひお、はっほうへ、ほははほん、ひはひあん、


へふとはんほ、ほへとはるほはーはほ、はひひへん」


(私も学校で、貰ったもん、イタリアンレストランの、ポテトカルボナーラの割引券)

聡、「交換する?」


香菜、拗ねながら、「ひひあう#!」(意地悪)


聡は香菜に微笑んで、「あれ、今気付いた?」


香菜、「ほう、はいはん」(もう解散)


聡は、笑いながら歩き出した。


また立ち止まり、後ろを振り向くと、かなりご機嫌斜めな様子。


聡はやんちゃ小僧が、幼馴染をからかう様に、「へへ」と、惚けた。


また歩き出す。香菜は膨れながら、聡のチェーン付き財布を抜き取り、それを引っ張った。


聡は急に引っ張られため、「おー」と、前のめりになり、後ろを振り向くと、


香菜がそれを見て、笑っていた。


聡、「あー、このヤロー#!」と、捕まえようとしたが、


財布をチェーンで、ズボンのポケットに繋いでいたため、財布を香菜に掴まれて、


引っ張られていた聡は、思うように体の向きを変えることが出来なかった。


聡はそれを、緩めようと、前を向きながら体を後退させると、


香菜も同時にチェーンを引っ張りながら、後ろへ下がった。


聡、「負けたよ!降参」。聡は前を向きながら、両手を上に上げた。


香菜は素直に、聡の引っ張っていた、財布のチェーンを緩め、聡は前を向きながら、


手を後ろに差し出し、香菜はその財布を聡に手渡した。


前ろを向きながら聡は、元入れてあった、ズボンの後ろポケットに財布を納め、


後ろで歩いていた香菜と、手をつなごうと、後ろに左手を差し出した時だった。


香菜が急に、聡の背中に抱きついた。


聡は黙って佇んでいた。


香菜が聡の背中で泣いた。


聡の背中で顔をこすり付けていた。


香菜は泣きじゃくった。そして心で呟いた、


(聡君しか無いの、もう生きるすべは、貴方がこの世に居たから私が有るの)。


聡は黙ったまま、自分の胸に手を回していた香菜の手を持ち、「香菜、俺も同じだ..。 


お前が..お前が居なければ、俺もこの世に存在してはいないさ..


以前の恵美と、俺と、斉藤の状態が続けば、また誰かが犠牲になる」。


聡の脳裏に(有難う..私の天使、有難うFriend of my heart )


聡は、香菜の腕を掴み、社交ダンスを踊るように、香菜にクルッと返った。


そして、強く香菜を抱きしめた。


聡がその時、呟いた。「幸せかい..」。香菜「うん」と、聡の腕の中で、小さく頷いた。



日も暮れかけた六時半、土曜日の夜の渋谷は、かなりの若者がはしゃいでいた。


その中を二人は寄り添い、香菜を守るように肩を抱き寄せ歩いていた。


聡は露店に並ぶアクセサリーに眼を遣るとふと、


銀の地味な十字架の首飾りに眼を置いた。 それを手に持ち、眺めていた。


すると急にそこの店の主に、「これ下さい!」と、値段も見ずに差し出した。


店主が、「三千五百円」と答えると、ズボン後ろのポケットから、財布を取り出し五千円を渡した。


主はお金が入っているかごから、千五百円を掴み聡に渡した。


首飾りを持ちながら、そのお釣りを財布にしまうと、リングを広げて香菜の頭にそれを通した。


その十字架が丁度、香菜の胸の所に収まった。


聡、「俺からの、お守りさ..」。


香菜は、微笑みその十字架を指で摘んで眺めていた。


聡は、「良く似合うよ」と、一言。


香菜は嬉しそうに、「はひはお」(有難う)


また聡は香菜の肩を抱き寄せて、歩き出したので有った。







この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

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