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第十章 サプリメント4

避雷針から..ファーストラブ オリジナル

http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1498311.html


過去に囚われて


私の名を呼んだ人は


俯くだけの私を導いた


今、何を思もうの?


夜は切なくあの人を思う


臆病な私、あの人を求めた



帰らざる、過去を


しきりに悔やむ、あの人を


癒してあげたくて

 

私の心を包むあの人は


過去に囚われた悲しき天子..




聡はその短い文章を読んだ時、涙がこみ上げた。 切なさも同時に。


香菜に感じる愛しさが、更に増して行くのだった。


香菜は自分のベッドに座りながら、そんな聡を見つめていた。


聡は読んでいた一枚の原稿用紙を、机の上に分厚く重ねられた、


原稿用紙の束の上にそっと戻し、香菜の横に座った。


そして、静かに香菜の方へ顔を向けた。


聡の脳裏に、(私の気持ち…)


香菜は、聡に顔を向けていたが俯いた。


さり気なく、聡は香菜の長い髪を指で、香菜の耳に掛けた。


香菜はその時ゆっくりと、顔を上げて聡の眼差しを見つめた。


聡は、香菜を抱き寄せると、香菜は聡に身を委ねて行った。


二人は今一つになろうとしていた。


二人はベッドの中に落ちて行った。


ベッドで聡は口付けを、愛しい香菜の頬を、両手でそっと触れて呟いた。


「香菜…」。


聡は自分の頬を、香菜の頬に付けていたが、徐に頬にキスをした。



そして、聡は香菜の机の椅子に座り、ギターを弾いていた。


香菜は、弾いている聡をベッドに座り、見つめながら微笑んでいた。


香菜は幸せだった、今までの蟠りが、聡のギターの音色に解けて言った。



君を守りたくて   作詞 風間聡


訳も無くただ、街を歩くと


そこに跪き、うろたえる子を見つけた


何気なく、問いかけると、


何かを無くして泣いていた


優しく肩に触れると震えてた


それは、大切に守る心


優しく包んでくれる何かを 失くしていたから




やるせない日々が続く日は


優しい誰かを求めさ迷う


ふとした切欠が何物にも


変えられない人へと誘われる


愛しき天使は何を思うのかな


汚されないよう祈りを込める


守りたい愛しい天使を心から


黄昏に更けていた君を 守りたくて..


 

聡は、弾き終えると、ギターを机の横に立掛け、「香菜、お礼に..」。


そう問いかけると香菜は、「うろ、うり….嬉しい」と、どもりながらも、ちゃんと表現した。


聡は、立ち上がり、香菜に近づき、唇に軽くキスをした。


そして聡は、香菜の横に座った。


何気に、二人は顔を見合わせ、照れていた。


もう窓の外は、暗くなっていた。


その時、香菜を呼ぶ声がした。


この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

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