表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/88

第八章、始まり7

避雷針から..ファーストラブ オリジナル

http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1498311.html

聡はやるせない面持ちのまま、自宅に向かっていたが、後悔だけが頭を過ぎる。


今解る皆の心の真実。それは皆、自分の事だけを考えて、行動していた代償が、


自分の関係している者達全員に、降りかかっていた。


そう..浩二の死で。


聡は又歩き出す、重苦しい面持ちのままさり気なく。


すでに七時を過ぎていた頃、肌寒い風が聡に吹きかけた。


より一層、聡を孤独にさせて行った。


聡は何かを思い出す様に、立ち止まった。


またポケットから携帯を取り出すと、携帯を開いてメールの着信暦を見た。


独り言で、「返事、返してなかった」。


そう言いながら、香菜の着信メールに返事を打っていた。


[ごめん、返事遅れた、色々あってさ、今日ブルーだ、もう家に居るよね?]


そう打って送信。


その時すでに聡は、自分の家の近所にたどり着いていた。


家の玄関先に佇んだ時、携帯が鳴った。


聡は家の玄関前で、携帯を見た。


[今日学校の展覧会に出展する絵を、間に合わせたいから、


遅くまで描いているの、だからまだ学校なの]。


それを見て聡が、返事を書く、[学校って何処なの?]


それを打って家に帰宅すると、母親の圭子が、「お帰り、遅かったね」。


聡は気の無い返事で、「ああ」。応えて自分の部屋へと、そそくさ階段を上がり、制服の上着を


脱いでそれを、無造作にベッドに置いて机の椅子に座った。


やるせない面持ちのまま、目を見開き椅子に座り、椅子を上下に揺らしながら何を思うでもなく、


顔を天上に向けていた。


静かなこの空間が、聡を安らげていた。


そしてその格好のまま、目を瞑るまたあの光景が蘇ってきた。


「気にいらねーんだったら、止めてやるよ#!」。


その光景を思い出し、静かに目を開けた。


今日スタンドで、大崎に言われた事を思い出す。


「聡..終わりじゃないぜ!始まりなんだ今は..。これがお前の、人生の一つの展開なんだ!」。


その時携帯が鳴る。聡は顔を戻し、携帯をズボンのポケットから出して携帯を開いた。


香菜からの返信が帰って来た。


[東京都目黒区 葵都立芸術高校だよ]。


聡は送られてきたメールを見て、急に私服に着替え始めた。


そして脱いだ制服のズボンの、後ろポケットに入っていた財布を、


着替えた私服の後ろのズボンのポケットに押し込んだ。


一目散に階段を下りて、玄関で靴を履き外に出ると、突っ走り駅に向かった。


この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ