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第八章、始まり5

避雷針から..ファーストラブ オリジナル

http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1498311.html

大崎、「バンドは売れればトラブル続きだ..。


メンバー個人個人プライド 持ち始めるからな、


俺のバンドもそうだった。最初はボーカルの事で揉める。


結局一番目立つのは、歌い手だから..その次ギターだ。


テクを認められたくなる、歌いながらギターも弾けるから、


ボーカルがウザくなる。だいたいその中で、誰かは大人しくて、


まじめな奴が居て、そいつの考えを、そいつに要求する。


だがそいつは、ハッキリした答えを言わない。それがだいたいベースだ。


一番張り切るのはドラムだ。一番才能が有る。


バンドの中でリーダー格になりやすいのは、そのせいだと思う。


意外とボーカルは、その後から付いてくる。


バンドが結成して一番後に入るのが、意外とボーカルだったりするな..。


それで居て、バンドの運命を左右するから..。


最終的にバンドを組んで行く奴は、その問題にたどり着く。


仕方なくバンドを向上させたくて、ボーカルを選ぶ相場だな..」。


聡は大崎が自分のバンドをあたかも、監視しているかの様な話で絶句した。


大崎は聡のその表情見て、微笑んだ。


そして話の続きをする。


大崎、「違う観点から言うと、意外とその成り立ちの方が、売れる確率が高い!


最初は軽い気持ちで結成したバンドは、ギターがボーカルをやる。


バンドやろうとする奴らは、楽器の事には関心が行くが、


歌う事には、関心が行かなくなる事が多い。


なぜなら、連れ同士で盛り上がってバンド組む時、


バンドを複数やりたい奴が出てくるが、最初の一週間だけだ!面倒くさくて遠ざかる。


その中で残る奴は、大体決まって三人だ。最初はボーカルを、皆やりたがる。


だが..いざ楽器を持ち、弾いてみると歌っている余裕なんて無い。


逆に言うと、音楽になってない状態で(リズム)ボーカルは歌えないから、


興味半分の奴らは、バカバカしくて居なくなる。


連れ同士で結成すると、初期の段階で必ずここを通る。


同じ土俵に立っていると、大体ドラムが旨くなる。


自然と後の奴らが合わせる様に、うまくなって行く。


ギターは弾く事に精一杯。どっかのビジュアル系の走り!伝説バンドがそうだ。


奴がソロを出した時。ギターと感性そして..イズムは語れるが、ボーカルはひどいもんだった。


だから仕方なくボーカルを要求する。要求する時に欲が出る。


無論、顔を言う。それから、ボーカルセンスを追求して行く。


つまりバンドが立派に出来上がった所から、


ボーカルはそのバンドの色に染まる様、メンバーが仕向ける。


だがボーカルは、今までのバンドの苦労を知らないから..、自由な思考に走りがちになる。


自分のビジョンを高めたくなると、


解散しても、『バンドさえ居れば、自分はソロでいい!』、ボーカルはそう考える様になる」。


大崎は、話し終えると、聡の表情を伺った。


聡は一言、「ずぼしです..」。


大崎は右足首を左の膝に乗せて、


「お前だけじゃねーよ!有名アーチストの、誰もがそれで破局になる。


つまり結成と解散への道筋はこの理屈だ。


二十年続いている有名バンドが、今でも持っているのは、


そのメンバーがこの波乱を通り、解散寸前でお互いを認め合ったからだと俺は思うぜ!


一時その、有名メジャーバンドのボーカルの名前を、バンド名にしてボーカルを残し、


メンバー全員が変わったのは、その問題を通過中だったんだぜ!きっと..」。

 

聡が、「これから、俺は..」。


そう言い掛けると、大崎が口を挟むように、「お前の言いたい事は解る!


俺もお前と同じ時期が有った!俺もバンドを解散して、


途方にくれていた。待つんだ!待つしかない。


いくら今考え込んでも、展開の芽が出なければ、空回りするだけだ」。


そう言われた聡は、「そうですね」と、答えて俯いてしまった。

 

大崎が、ジュースを飲みながら、


「聡、今は終わりじゃないぜ!始まりなんだ。これが人生の展開の一つなんだ」。


聡はその言葉で、顔を上げた。


大崎が、「始めるんだよ!大きくじゃなく、何気ない所から..。


違う言い方すると、人がよく言う、出来る所から進んで行くんだ。


お前はまだ若い、可能性は無限だ!」。


聡は大崎のその真剣な眼差しを見つめた。


それは大崎の、心からの聡に対しての励ましの言葉であった。


大崎は聡に期待していた。まだ見い出していない、聡の可能性を今、聡に対して思いをこめて。


そして二人は、店内を出て大崎が、


「聡、これからクラウ、どうなるかは、お前ら次第だけど、


どんな風になっても、スタジオには来いよ!」。


大崎が聡に告げると、聡は微笑んで、「ええ必ずまた、頼りに来ます」。


大崎も微笑んで、「ああ、夜はスタジオに、必ず居るから」。


そして聡は、深々と頭を下げて、


「有難うございます。必ず寄らせてもらいます」。 と、告げてスタンドを後にした。

 

気が晴れたか、表情が少し揺らいだ。


この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

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