第七章ファーストラブ4
避雷針から..ファーストラブ オリジナル
http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1498311.html
二人は何も言わず、薄暗くなったこの場所に座り込み、
寄り添いまだ夜は寒い季節に、身を寄せ合っていた。
その時携帯らしき音が聞こえてきた。
香菜はポシェットのジッパーを徐に開けると、
携帯を取り出して着信ボタンを押し、携帯を耳に当てた。
香菜はただ、「ふんふん」と言うだけだった。
そんな香菜を、何気に見ていた聡。
そして会話を終えたか、携帯を切ると聡の顔を見つめた。
(お母さんが…) 聡の脳裏に…。
香菜は寂しそうな眼差しで、聡を見つめている。
聡はその時..香菜の腕を持ち自分に引き寄せた。
そして抱きしめた。
聡、「寂しくないさ、もう俺達は一人じゃない」。
そう呟き、香菜の目を見つめた。
徐に香菜の前髪を左手で左右にはらうと、自分の額を香菜の額に付けて目を瞑る。香菜も瞑った。
そして、聡はそっと香菜の唇に自分の唇を付けた。
その聡の優しいアプローチに、香菜はためらう事も無く、聡に身を任せた。
今、二人は心が一つに..。
愛し合う二人はこの空間が優しく包み、孤独な二人はこの空間の優しさに、
身を委ねて行ったのであった。
そう..いつまでも、いつまでも、
離れなくさせているかの様だった.。
どのくらい香菜に口付けをしていたのか、街はもう夜の顔へと変わっていた。
聡は何気なく自分のポケットから、ストラップがかしゃかしゃ付いた携帯を取り出した。
聡、「番号は?」。
そう答えると香菜は、自分の携帯に自分の番号を打った。
それを見て聡は自分の携帯に、その番号を打ち込む。
小さな音が“ピ、ピ、ピ”素早く番号を打ち込み、直ぐにその番号で発信。
数秒間を置いて、香菜の携帯に着信してきた。
聡、「メールアドレスも教えて….」。
そう答えると香菜は、「あ、あ~ん」、携帯をいじりながら、
自分のアドレスの出し方が解らず、悩んでいた。
それを見ていた聡が、「携帯貸して」と、香菜に問いかけると、
香菜はそっと、自分の携帯を聡に渡した。
聡は香菜の携帯のメールボタンを押すと、
携帯の画面からメールの項目の、選択画面が出てきた。
その項目の中の新規作成を選択。
すばやくボタンを押すと、Toと言う枠とSubと言う枠が出てきた。
そこのToと言う枠を選択。決定ボタンを押すと、自分のメールアドレスを入力した。
また前の画面に戻し、一番下の項目のメール送信枠を選択。決定ボタンを押した。
すると数秒間を置き、聡の携帯のチャクメロが鳴ると、聡はすばやく自分の 着信メールを見る。
すると、送り主のアドレスが、記載されていた。
[kk.i-be-one-ste@.....]
聡が何気に、「これ…どう言う意味?」。
不意に尋ねると、香菜は照れくさがっていた。
その時、聡の脳裏に、(私は、一つの星….)。
聡は微笑み「へーいいアドレス、思いつくね」。
そして聡は香菜に携帯を渡すと、自分の携帯に香菜のアドレスを登録、編集していた。
香菜も自分の携帯をいじっている。
しばらくこの二人は、お互い自分の携帯をいじっていた。
するとまた、聡の携帯が鳴ると編集を中断して、送られて来たメールを開いた。
[川坂香菜、17才、平成1年5月13日生まれ、出身東京都、目黒本町]
それを目にするとまた、登録画面に戻しながら、「へ~目黒か…俺の家から、そう遠くないぜ!」。
そう言いながら、香菜の方に顔を向けると、聡は微笑んだ。
香菜は、“へ”と言う表情を見せた。
しばらくすると、今度は香菜の携帯が鳴る。香菜は何気にメールを開くと、あて先に、
[crow-vc.sato@......]
メールを開くと、[風間聡、17才 平成1年2月7日、東京都、世田谷区出身]。
香菜は徐に聡の横顔を見つめる。
聡も何気に振り向く。お互い顔を見合わせて笑った。
そして、聡は、「駅まで送るよ」。
そう答えると、香菜は、寂しそうに頷く。
聡は香菜の手を持ち、自分と一緒に、立ち上がらせた。
香菜はスカートをはらい、聡は香菜と手を繋いだ。
そして静かに、この場を立ち去ろうとした時。
何気なくそこから、街の灯りを見つめる二人。
その時香菜が、聡を見て、「ひふはへふ、かんでいふ」
(いつ会える、今度いつ?)。
聡が、「いつでも会えるさ、もう一人じゃないだろ」。
街の灯りを見つめながら答えた。
聡は何気に香菜の方を向くと、微笑んだ。
そしてこの二人は手を繋いだまま、渋谷駅に向かうのであった。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




