真衣との幸せな時間
俺たちは一緒に家に帰り真衣が転んだ時に膝を擦りむいていたので俺は真衣の家にあった消毒液と絆創膏でとりあえず応急処置をした。
「とりあえずの処置だけど痛みとかあったら教えてね。でも真衣に大怪我が無くて本当に良かった」
俺は真衣が無事だったことを心から喜んだ。しかし真衣は何かを考えながらボケっとしていた。
「何か考え事?」
俺は真衣に尋ねてみた。
「私も女神ルキに会ったって言ったでしょ? その女神が私をこっちの世界に送ってくれてその時に力を授けるって言ってたんだけど私の力ってなんだろなって考えちゃってて」
真衣も女神ルキに力を与えられてたなら俺と一緒なんだなって思いながら今はお互いに分からないことが多かった。
「とりあえず俺の力についてメルテスさんが何か知ってそうだから明日聞きに行ってくるね」
「私も一緒に行きたい。女神様からもらった力について分かると思うし女神ルキについても何か知ってるかもしれないし」
真衣は何か吹っ切れたように自分の力や自分がこの世界に来た理由が分かるかもしれないと思ってるのかもしれない。
「とりあえず今日はゆっくり休んで明日ギルドに一緒に行こう」
俺はそう言い今日は寝床に入った。この世界に来て色々あって疲れてたのもあってすぐに眠りについてしまった。
「たっくんもう朝だよ。朝ごはん出来てるからそろそろ起きてー」
真衣が俺のベッドの側にきて俺を起こしてくれた。
「おはよー。疲れてたのもあって熟睡しちゃった」
「たっくんおはよう。ゆっくり寝れたみたいで良かった。この世界に来たばかりで色々ありすぎたもんね」
真衣はそう言いながら俺の手を握りテーブルに連れて行ってくれた。昔みたいに真衣と一緒にいられて真衣の手を握って真衣とお話しが出来ることが何より嬉しかった。真衣が亡くなった時にもう二度と出来ないと思っていたことだったから本当に嬉しくてニヤけてしまう。
「たっくん嬉しそうだね」
「うん。また真衣とこんな風に過ごせるなんて思ってなかったから本当に俺は幸せ」
俺は真衣と幸せな時間を過ごせてる事を素直に感謝した。
「それは私も同じだよ。自分で死を選んでしまったけどたっくんのことはずっと大好きだったから私もこんな風にたっくんとの時間を過ごせる事が幸せだよ。今度こそずっと一緒にいたいね」
真衣もそんな風に思ってくれていた事が俺にとってなにより幸せな事だった。
そんな話をしながら一緒に真衣の作ってくれたご飯を食べながら幸せな時間を過ごした。
「真衣のご飯は相変わらず美味しいね」
真衣のご飯は死ぬ前も食べてたからこの味が久しぶりだったけど一緒に食べてることもあり余計に美味しく感じた。
「そう言ってもらえると頑張って作った甲斐があるよ。ありがとね。これからは毎日一緒にご飯食べられるよ」
真衣の笑顔を見ながら幸せな時間を一緒に過ごした。




