祭りの終わり
俺たちは二階にある宿屋の部屋で外を眺めていた。今日は一日本当に楽しかったし真衣との大切な思い出も出来た。俺にとっては大切な一日になった。
「今日、楽しかったね。たくさん歩いたけどこんなに大きなお祭りがあるなんて知らなかったし食べ物も日本の頃に食べてた慣れてる物なのも良かった」
俺が真衣に伝えた。すると真衣は真っ直ぐな眼差しを俺に向けた。
「私も楽しかった。旅の思い出だね。大きなお祭りがあるのは町の人も行ってたからあるのは知ってたけどこんなに大きい都市でやってると思わなかった。都市の中、全てがお祭り一色になるなんて思わなかった。たっくんとの素敵な思い出になったよ。旅が終わったらまたここのお祭りに遊びに来たいね」
真衣も楽しかった事が俺は嬉しかった。またこの旅が終わったらこのお祭りに来ようねと言い指切りした。
そんな話をしているうちに外がどんどん暗くなっていき屋台の片付けが始まっていた。お祭りも終わりかと思って外を見ていると光が見えた。
「なんか今光った?」
俺が真衣と顔を見合わせると今度は音と共に花火が打ち上がったのが見えた。
「わー。綺麗。花火なんて見られるんだね。部屋が一階だったら見えなかったね」
真衣は目をキラキラさせながら花火を見て言った。
「俺もこんなに綺麗な花火見れるなんて思わなかった。現世にいた時も花火大会には行ったけどこんなに近くで綺麗に見れるなんて無かったし人混み凄かったもんね。この宿は特等席だね」
俺も真衣も結構人混みが苦手なのもあって今日のお祭りは楽しかったがちょっと疲れていたが疲れが吹っ飛ぶくらい花火が綺麗で俺も真衣も宿屋の窓から真っ直ぐに花火を見ていた。
そして十分程度で花火は終わってしまった。
「すごく綺麗だったね。時間があっという間だった。この景色たっくんと見れて幸せ」
「俺も真衣と見れて幸せだよ。またこのお祭りの時はここに来ようね。旅が終わってからの楽しみ増えちゃったね」
俺たちは見つめ合って花火の余韻に浸っていた。
「じゃあ向こうに行って布団でゆっくりしようか」
真衣がそう言い背中を向けた。
俺は真衣のことを後ろから抱きしめた。
「たっくんどうしたの?」
真衣はいつも通りの優しい声で尋ねた。
「ちょっと寂しくなっちゃって。旅が終わってもずっと一緒にいたいな」
俺が真衣を抱きしめながら伝えた。
「大丈夫だよ。もう一生そばにいるから大丈夫。安心して」
そう言うと顔の向きを変えて俺の頭を撫でてくれた。
この感じ。現世でも俺のことをずっと励ましてくれて守ってくれていた真衣の手。懐かしく安心できる優しい手。
「ありがとう。ごめんね。いきなり」
「大丈夫だよ。これからもたっくんのそばを離れないから安心して。これからもずっと一緒だよ」
真衣の優しい言葉に安心した。
「じゃあ布団入ってゆっくりしよう」
真衣がそう言い俺たちは布団に入りそれからも眠くなるまで話し続けた。




