都市の中
門の前に二十分程度並びやっと順番が来た。
俺たちが荷物の検査を受けて問題ない事が確定し俺たちは都市の中に入る事が出来た。
「中めちゃくちゃ広いね。なんかバスが走ってるよ。中を移動するためだけにバスが走るの?」
俺が驚いていると真衣も隣でビックリしていた。
「私も初めて中に入ったけどすごいね。高い建物が並んでて色んなお店ありそうだね。そこにあるのは服屋みたいだよ。なんか何でも揃いそうだね」
真衣も広い都市の中に初めて入りお店が並んでることに驚いていた。
確かにここにはお店も多くビルも多くて目が回りそうだった。この世界にこんな場所があるなんて。
「なんか昔東京に遊びに行った時のこと思い出さない?」
俺は前に住んでた世界の時に何度か行った東京の事を思い出した。
「本当にそうだよね。あの時も人が多くて周りに色んなお店あって二人とも目が回りそうになったもんね」
やっぱり真衣もそう思っていた。俺も真衣も人混みが苦手で都会に行く事は滅多に無かったが何回かだけ行ったがその時もこんな風に高い建物が沢山あってお店も色んな種類があって人も多くて目を回して疲れた時を思い出した。
「人混みがすごいし疲れちゃいそうだから早めに泊まる場所探そうか。見つかってから余裕があれば都市を見て回ればいいし」
俺がそう提案すると真衣も「うん。そうだね」と言いひとまず宿屋を探す事にした。
門から少し歩いたところに高い建物の宿屋があったのでそこにひとまず入ってみた。
「すみません。今日泊まりたいのですがお部屋って空いていますか?」
俺が宿屋の方に聞くと「申し訳ありません。今日は満室になってしまっていてお泊まりになれる部屋が無いんです。申し訳ないです」と言われてしまってもう少し歩いて別の宿屋を探した。
「やっぱり門の前に人が多かったし旅でこの都市に来た人も多いのかもね。泊まれる所見つかると良いんだけど」
俺は人が沢山いたので泊まる場所が見つかるか不安になっていた。それから10分ほど歩いて別の宿屋を見つけた。
「すみません。今日泊まれる部屋を探してるんですがお部屋って空いてますか?」
再び俺は別の宿屋の方に聞いてみた。
「いらっしゃいませ。ただいま一部屋だけ空いていますがお泊まりでよろしいでしょうか?」
俺たちは一部屋だけ空いている宿屋を見つけ速攻で泊まる事を決めた。
「ここも一部屋だけしか空いてないなんてこの都市は人が多いんですね」
俺が受付の方に言うと「明日この都市で一年に一度の大きなお祭りがあるんですよ。だから今日は特にお泊まりに来てくださる方が多くてうちもあなた方が泊まる事で満室なんです。お客様はお祭りに来たんじゃないんですか?」と言われお祭りの前日だった事を知った。
「お祭りがあるんですね。知らなかったです。それで今日ここに来ていた人が多かったんですね」
俺が言うと「そうなんですよ。もしお二人もお時間があれば明日のお祭りを楽しんでいかれたらいかがですか?」と言われ真衣と目を合わせた。
「楽しそうだし明日くらいはゆっくりお祭り行って楽しも」
真衣がそう言い俺たちはお祭りに行こうと思いつつ今日はここで休むことにした。




