温泉にて2
「温かくて気持ちいいね。たまにはこういうのもいいね」
俺がつぶやくと横にいた真衣は空を見ていた。
「ねー見て見て。星空綺麗だよ。こんな絶景見れるなんて幸せだね。しかもたっくんと一緒に見られるなんてこっちの世界来てすぐは思いもしなかった」
俺も真衣の言葉を聞いて空を見たら満天の星空で満月も出ていて真衣の言うようにこんな絶景はなかなか見られないと思った。しかも真衣と一緒に見れて温かい温泉に入りながらという幸せな時間だった。
「本当に綺麗な星空だね。俺も真衣と一緒にこんな綺麗な景色見られて幸せ。この旅が終わったらまたこの町に来て一緒に宿屋に泊まってこの温泉入ろ。そのためにもこの世界に幸せが訪れるように魔王の討伐頑張る」
「じゃあ約束ね」
真衣は小指を出してきた。
「うん。約束。またこの綺麗な景色を一緒に見よう」
俺と真衣は指きりをして魔王を倒しまたここに来る事を誓った。
「こんな気持ちいい温泉が貸切みたいに使えるのすごい贅沢だね」
俺が真衣に言うと「ホントにそうだね。ここの町の人は温泉に来ないのかな? こんな素敵な場所なのに」と言って周りをキョロキョロ見回したけどやっぱり二人きりでこんな贅沢していていいのかなと思うほどだった。
それからも俺と真衣は景色を楽しみながらたくさんお話ししていた。
「もうのぼせてきちゃうね。そろそろ出よっか?」
俺がそう言うと真衣も温まって顔が赤くなっていた。話と景色見るのに夢中で長風呂してしまった。
「そうだね。景色もたくさん見たしお風呂も気持ち良かったしそろそろ一緒に出よう」
俺たちは温まった体で温泉の入り口にある脱衣所で体を拭き洋服を着た。宿屋に戻ると受付の方がいた。
「温泉はいかがでしたか? この宿屋の名物なんですよ」
受付の方が聞いてきたので俺と真衣で「すごく気持ちよくて最高の景色でした」と言うと受付の方は嬉しそうに笑っていた。
「温泉を気に入ってもらえたなら良かったです。体が冷えてしまう前にお部屋に行って風邪引かないように気をつけてくださいね。ではごゆっくり」
受付の方は俺たちのことを心配しながらも温泉を気に入ったことが嬉しかったようだった。
俺たちは部屋へと帰ってくると体がポカポカで眠気が襲ってきた。今日はお互いに疲れているのもあり二人とも部屋に帰ってからあくびをしていた。
「今日の疲れもあるしお風呂で温まったら眠くなってきちゃったね。今日はそろそろ寝ちゃおうか?」
俺が真衣に言うと「そうだね。お互いゆっくり休も」と言い俺たちは布団に入って寝ることにした。
「真衣、おやすみ。また明日ね」
「うん。たっくんおやすみ。ゆっくり休んでね。また明日ね」
そうお互いに言い眠りについた。




