森の中へ
「ここが宿屋の方が言っていた裏側の出口だよね。ここからは魔物も出るから気をつけて行こうね」
「たっくんがいてくれるなら大丈夫だよ」
真衣は笑いながら俺への信頼を見せてくれた。真衣のためにも俺がしっかり守らないととより一層気を引き締めた。
そして森に入って少し歩くと周りの草むらから気配がした。しかも一つや二つではない。そして周りの草むらから一気に魔物が姿を現した。ウルフと呼ばれる狼の魔物だ。
「マズイ囲まれた」
俺達が森を歩いてる間に魔物の群れに囲まれてしまっていた。真衣の前に立ち真衣を守ることに尽力した。
しかし一斉に周りのウルフ達が飛びかかってきた。俺は急すぎて武器を精製する時間が無かった。
「きゃー」
真衣が魔物の攻撃に驚き倒れてしまった。俺は焦りながらも銃を錬成してそれを上に放った。その弾が上空から降り注ぎ無数の銃弾が俺たちを避けて円状に周りにいた魔物のみに銃弾が当たった。
俺は急いで横で倒れてる真衣に膝をつき怪我が無いかを確認した。
「真衣大丈夫?」
俺が真衣に尋ねると真衣は「大丈夫だよ。驚いて転んじゃっただけだよ。心配かけちゃってごめん」と謝っていた。
真衣が立ち上がろうとすると足首を痛めてしまったらしく、すぐにしゃがみ込んでしまった。
「真衣、一回宿屋に戻ろ。俺がおぶっていくからちょっと動かないでね」
俺がしゃがみ込んでいる真衣をおんぶして来た道を帰る事にした。とりあえず宿屋に戻って真衣をそこに預けてからもう一度森に来る事にした。俺は真衣をおぶって急いで森を出た。そして真衣を抱えたまま宿屋へ戻って来た。
「すみません。彼女が倒れて足首を痛めてしまったみたいでもう一度お部屋を借りて部屋で休ませていただく事ってできますか?」
俺が慌てて戻って来たのを見て受付の方も急いで部屋を用意して案内してくれた。
「真衣ごめんね。俺が不甲斐ないばっかりに」
真衣に謝ると真衣は笑顔で答えてくれた。
「大丈夫だよ。私が驚いて足首捻ってしまっただけだからたっくんは何も悪く無いよ。私こそ足引っ張っちゃってごめんね」
真衣は自分のことより俺のことを気にしてくれた。
「ごめんね。もう一度森に行って魔物の群れを倒してくるから真衣はここで安静にして休んでてすぐに戻るから」
俺がそう言うと真衣は不安そうな顔をしたが慌てて笑顔を作り笑って送り出してくれた。
俺は再び森に戻り先に進むとそこには洞窟があった。俺はそこが魔物の巣穴だと思い武器を精製してゆっくりと洞窟へと入っていった。




