武器庫の見学
俺たちは王と王妃がいる部屋へと案内された。
そこには大きな扉がありその扉を兵士が開けるとそこには玉座に座っている王と王妃がそこにはいた。
俺たちは兵士に促され王と王妃の前まで案内してもらった。
「いらっしゃい。私が王妃のルカです。わざわざ来てくださってありがとうございます」
王妃が丁寧に挨拶をしてくださった。
「王のトールだ。わざわざルースの町からご苦労様。メルテスから話は聞いている。ここにある武器庫を見たいとの事だが、ここの武器庫は厳重に保管してあるため二人だけで行くことは認められないが兵士二人を同行させるということで良ければ見学を許可するがどうする?」
王が挨拶と同時に武器庫の事についても話してくれた。俺たちは武器が見れれば良かったのでこの条件に問題は何もなかった。
「武器を見せていただけるなら俺たちはそれで構いません」
俺がそう言うと王が兵士に命令し兵士二人が俺たちを武器庫に案内し同行させてくれた。
「このお城めちゃくちゃ大きくて部屋がたくさんあるね」
俺は隣を歩いている真衣に小さな声で呟いた。
「そうだね。これだけ大きなお城だと私たちだけだと迷子になっちゃいそうだよね。帰る時も案内してもらわないと迷子になっちゃうね」
真衣も小さな声で俺と話していた。
「安心してください。帰りも我々が案内しますよ。そしてここが武器庫になります」
俺たちが兵士に聞こえないくらい小さな声で話してるつもりが兵士の方には聞こえてたらしい。俺と真衣は少し恥ずかしくなり顔が赤くなってしまった。
「ここには今までの英雄たちが使っていた武器の数々が飾っているのでゆっくり観覧してくださいね」
兵士は淡々と話を進めてくれてた。
その武器庫には剣と鞘が一緒に飾られていた。一つ一つがケースに入り触れないように飾られていた。武器の中には剣だけではなく槍や双剣や銃などもあり多種多様な武器があった。そしてその中には俺が出した剣も飾られていた。俺はそれらを一つ一つを丁寧に見て武器をイメージ出来るように形などを細かく観察した。
「こんなに武器がたくさんあるなんて思わなかった」
俺が驚きながら見ていると兵士の一人が口を開いた。
「今までこの世界には倒しても何度も何度も魔王が復活しその度に勇者にお願いをし討伐を依頼していたのですがその勇者の家系が途絶えてしまって今は魔王が野放しになってしまっているんです。ギルドの方も町を守るのが精一杯で数を割いて魔王討伐に向かうのも難しいんですよね」
兵士の方はこの世界で起きている事や今の状況を丁寧に教えてくれた。
俺は真衣と幸せに暮らすためにもこの世界を救いたいと思いながら話を聞いていた。
「この世界は私が大好きな人たちが住んでるからみんなに幸せな日々が訪れるように一緒に魔王倒すために頑張ろ」
真衣が俺の手を握りながら決意を語ってくれた。俺も真衣とこの世界に住む人たちのためにも魔王討伐を頑張りたいと誓うのだった。




