報酬
ギルドに帰ってきて早速俺はクエストの報告するため受付の人がいる席の前に並ぶ。
「次の方どうぞ」
次々にクエスト報告を終わらせやっと俺の番になった。
木台と俺身長が一緒で受付の人と目線を合わせるには俺の顔をクイっと上げるしかなく首が少し痛かった。
「お願いします」
クエスト書と薬草を受付人に見せる。
「はい、確かに、ではこちら2ベルどうぞ」
Fランクでの薬草採取で得られたお金は2ベルだ。
1ベルあればギルドで1泊と3食の食事ができる。
もちろんここのギルドメンバーだけだけど。
日本でいう社員割引とか学生割引とかそんなものだ。
「では、次の方」
俺は2ベル受け取るとそれをギルドマスターに渡す。
ギルドマスターとの約束で泊めるし3食用意ちゃんとするからクエスト受けたらそのお金を渡しなさいとのことだ。
これは正直有難い。
なんせ予期せぬトラブルとかが起こりクエストが完了できなくても泊まらせてくれるのだから。
「ギルドマスター、今日は成功した」
「おう、よくやった」
ギルドマスターは俺の頭をわしわしとすると嬉しそうにニコっとわらった。 俺もなんだかそれが嬉しくてついニコって笑ってしまう。
「ギルドマスター、私のもよろしく」
「はて? お前さんここにいたかの?」
マスターが不思議がるのも分かる。
俺だってこのギルドには五年間いるのだがその子とは一度としてあったことがない。
年は恐らく俺と同じぐらいで外見は真っ赤な瞳に真っ赤な髪の女の子髪にはベルをかたどった髪飾りをしている。
「私はクロムっていうのギルドマスターさんよろしくね」
その名を聞いた途端ギルドマスターの態度が急変し「そうか、そうか、よろしくのお」といいギルドメンバーとしてその子を迎えた。
皆納得いってないようだったがギルドマスターがギルドメンバーとして迎えたからクロムって子をギルドメンバーに加えたんだ。