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第96話 専属商人クロワ


俺達は、いつものように朝食を取っているとローニアさんの所のアーチカさんが家に来てくれた。



『おはようございます、アーチカさん』


『おはようございます、クオン様以前は、本当にありがとうございました』


『ん お母さんは、どお?』


『はい、お陰様で、凄く元気になり夢のようです』


『そっか良かった、まあちょうど良い朝食食べて行ってよ』


『えっ いや、あの』


『ささっ どうぞどうぞ』



俺は、半ば強引にアーチカさんに家に入って貰い、いっしょに朝食を取る。



『皆さま、朝早くから、しかも朝食中に、申し訳ありません』


『リーダーに聞いたよ、良かったね、お母さん』


『はい、これも皆さまのお陰です、本当にありがとうございました』


『んふふ、良いのよ私達のためでもあるんだから』


『ところで、今日は、何かあったの?』


『はい、旦那様から伝言があって来ました、以前頼まれていた商人候補に会って貰いたいとのことです』


『それは、丁度良かった昨日の夜、丁度その話をしてたんだよ』


『朝から行って良いのかな?』


『はい、今日予定がなければ、起こし願えるよう言付かっております』


『そういう事なら、朝食を食べ終わったら、一緒に向かうよ』


『ありがとうございます』


『いやいや、此方からの頼みだから、お礼何て良いよ、ところで魔法は頑張ってます?』


『はい、あれからリーバイ家全員で訓練しております』



アーチカさんは、楽しそうに笑顔で答えてくれる、うん本当に綺麗な人だなモデルのような体型だし、ずっと見てられるな。



『あれから、旦那様が庭に魔法専用の訓練場まで建てたんですよ、外から見えないようにと』


『うわ~ 本気のようね、でも魔法の練習してくれてて、教えた側としては、嬉しいわ』


『お嬢様も、またミュウ様から魔法の御指導をして貰えないか心待ちにしている、ご様子でした』


『んふふ、言ってくれれば良いのに』



ミュウは、アーチカさんの事を生徒の様に思っているのか楽しそうに話していた、そして食事も終わり俺達は、全員でローニアさんの所へ向かう。


門まで来たところでザルガさんが、いつものように出迎えてくれて、リビングへ入るとガデラスさんと、商人さんが既に待っていてくれた、どこかで見たことがあるような方だ、どこだったかな・・・



『おはようございますガデラスさん』


『ようこそ、クオン君』


『そちらの方が、商人さんですか?以前お会いしましたよね?』


『お久しぶりです、私は、クロワと言います』


『あっ 思い出したアラゴスから、ここまで一緒に来た商人のクロワさんですね』



ここ最近色んな事があり忘れていたが、どおりで見たことがあるはずだ、久しぶりに見るクロワさんは、以前も思ったが恰幅の良い30代ぐらいの男性の方で、まるでトル〇コのようだ、服装は、何処から見ても商人の様な出で立ちだった。



『あはは、以前は、お世話になりました、お忘れになるのも仕方がない、私の様な商人は多いですからな』


『すみません、こちらこそ、お世話になったのに』


『色々な商人を当たっていたのだが、クロワ氏は、クオン君とも面識があり、私共とも取引をしている優秀な商人でしてな、クオン君の言う条件にも合致していると思うのだが、どうだね?』


『はい、クロワさんでしたら人格的にも何も問題は、ありません守秘義務についても信用できますし』


『1つだけ質問したいのですが、宜しいですか?』


『はい、何でも聞いて下さい、私としてもクオン殿のような強者との繋がりは願ってもない事ですから』


『ガデラスさんから、俺達の条件をお聞き願っているとは思うのですが、俺達が売りたい素材から有用なマジックアイテムが作れるかどうか判断出来る方が居るでしょうか?』


『私は、店を持たない商人でしてな、そのために伝手は、多く持っており問題ないかと思いますよ』


『それは、とても助かります』


『それに、オークションに出した方が、値が付く物については、ガデラス様が協力して頂けると言ってくださっているので多めの商品でも捌けると思います』


『うわ~ 良いんですかガデラスさん?俺達にとっては、最高の条件なんですけど』


『あはは、いやクオン君には、そちらの方でも儲けさせてもらってるからね、何も問題は無いよ、私にもメリットはあるしね』


『クロワさん、これから宜しくお願いします』


『こちらこそ、どうぞ宜しくお願い致します』


『フフフ 希望に添えたようで嬉しいよ』


『ありがとうございます、ガデラスさん』


『後は、細かい打ち合わせ等、メンバーとも相談しながら決めたいのですが、この後クロワさんに家まで来ていただいて良いでしょうか?』


『ええ、私は、構いませんよ』


『ありがとうございます』


『んふふ 私からも宜しくねクロワさん』


『相変わらず、御美しいですなミュウ殿、あれから良きパーティメンバーにも恵まれたようですな』


『も~ クロワさん褒めすぎよ、そうなのよ私達も遂にフルメンバーよ』


『それは、おめでとうございます、他の皆さまも宜しくお願い致します』


『『『『こちらこそ(ニャ)』』』』


『ところで、ガデラスさん、聞いたわよ頑張ってるみたいね』


『あはは、あれから夢中で練習しているよ楽しくてね』


『そこでだが、時間があれば少し見てやっては、くれないか?』


『クオン少しだけ、待って貰って良いかな?』


『ああ俺は、少しクロワさんと話をしておくから皆も見てくる?』


『そうだな、少し興味もあるし見てくるか』


『くふふ 楽しみだわ』


『僕も、行きます』


『あたいも、見てくるニャ』


『じゃ俺は、此処で待ってるよ』


『分かったわ、また此処に戻ってくるわね』



ミュウ達は、ローニアさん達の魔法を見に行き、此処には、クロワさんとガデラスさんの3人で残った。



『すみませんクロワさん勝手に決めて』


『いえいえ、私も今日は、予定が空いてますので問題ありませんよ』


『やはり、あれから色々な所へ行って商売していたのですか?』


『あはは、私は、店を持っていないので各地を転々と行き来してますよ』


『それなんですが、今後、俺達の取ってきた素材を持ち運ぶ事がバレたら、危険も増えると思うのですが、そこら辺は大丈夫でしょうか?』


『ふむ、そこまで言うと言うことは、かなりの素材と見て良いのですかな?』


『う~ん、そう言われると自信が無いのですが』


『あはは まあ私も長い事、商売をしているので、そこら辺は信用のおける者を護衛にするなり切り抜けておりますよ』


『クロワさん自身は、身を守る術は、お持ちですか?』


『いや~ 私の方は、武術も魔法も、からきしでしてな』


『なるほど、話は、変わりますがクロワさんが今持っているカバンは、愛用品ですか?』


『そうですな、何年もこれを愛用していますな』


『それを譲り受けたいと言えば、譲ってくれますか?』


『あはは、御冗談を、これだけは売れませんよ』


『すみません、変な事を聞いて』


『ふふふ クロワ殿、私からも、これから特に防犯に注意する事を、お勧めするよ』


『分かりました、これからは特に、細心の注意を払うよう心掛けします』



       ◇     ◇     ◇



『ここが、新しく作った訓練場なんだ』


『あっ ミュウさん、おはようございます来てくれたんですね』


『んふふ 頑張ってるみたいね』


『立派な建物ニャー』


『ミュウさん、良かったらまた見本見せて貰って良いですか?』


『んっ 良いわよ、じゃー皆1つずつ疲労しようか?』


『むっ ワシもか?』


『勿論よ、ロック、ムーア、ライカもよ』


『ニャー あたいもか~ 何見せようかニャ、風属性にするかニャ』


『じゃムーアから、やって貰うから見ててね』


『『『『『『『『『『『『『『『皆様、宜しくお願いします』』』』』』』』』』』』』』』


『にゃはは、照れるにゃ <エアウォール>!!!』


『す 凄いわ、空気の壁がある、見えないのに不思議な感覚ですわ』


『ニャハハ 色んな応用が出来る便利な魔法ニャ』


『じゃ次は、僕が土属性やりますね』



ロックは、ローニアさんの前へ行き顔を覗き込む。



『ろ ロック様、そんなに見つめられては、恥ずかしいですわ』


『あはは、ごめんね行くよ<アースメイク>!!!』



そこには、ローニアさん、そっくりの土の像が出来上がっていた、それは、正に生きているようで、表情まで分かる程の完成度だった。


ローニアさんを含めたメイドさん達は、驚きの余り固まっている・・・



『へえ~ 流石ロックね、そっくりだわ』


『す 素晴らしいわ、一瞬で、これ程の物を魔法で作り上げるなんて・・・』


『ふむ、ワシは、水属性にするか、礼などは良いぞ』


『<ウォーターボール>!!!』



オーラが作った<ウォーターボール>は、ソフトボールぐらいの大きさで200個ほど空中に浮いていた、それは、太陽の光に反射されキラキラと光り、とても綺麗だった。



『へえ~ オーラも、やるじゃない』


『クハハ どうだワシも、上達してきただろう』


『な なんて綺麗な、それにこの数、素晴らしいわ』


『ん~ では、私は、残りの火属性にしますわ』


『<ファイアボール>!!!』



ライカが放った火の玉は、訓練場に設置されていた的目掛けて縦横無尽に飛んでいき一瞬で30ほどある的を沈めた。



『『『『『『『『『『『『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』』』』』』』』』』』』


『皆さん、本当に凄いんですね感動ものでした』


『ニャハハ お手本だから、皆簡単な魔法しか使ってないニャ』


『あ あれで簡単な方なんですか?』


『そうニャ ミュウの魔法は、飛んでもないニャ』


『皆さんから見ても、凄いってミュウさんも見せて貰えませんか?』


『んふふ そんなこと無いわよ、サークルの皆は、同じぐらいよ』


『でもまー 1つだけ新作やっちゃおうかな』


『ほ~ この間作った奴だな』


『そそ、行くわ <ファイアバード>!!!』



ミュウが放った魔法は、鳥の形をした炎で、あたかも飛んでいるように空中を回っている。



『・・・あんなことも出来るなんて、うふふ やる気が出ましたわ』


『サークルの皆さん、今日は、ありがとうございました』


『『『『『『『『『『『『『『『ありがとうございました』』』』』』』』』』』』』』』


『んふふ 皆も頑張ってね、クオン待たしてるんで、今日は、帰るけど、また見せてね』


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