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第95話 ≪ウィング≫と≪魔王の威圧≫


『それでは、皆さんお待ちかね<ウィング>の訓練をしようか』


『ミュウ先生お願いします』


『んふふ よかろう♪』


『いつの間に訓練してたんだ・・・』


『無属性と言えど、魔法は任せてくださいな』


『って言っても、結構簡単だから、やってみるね、皆なら見れば、かなり出来るようになると思うわ』


『それじゃーいくよー <ウィング>!!!』



ミュウが魔法を唱えるとフワッと体が浮き上がり、近くの大木を螺旋を描きながら上昇していく。



『『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』』


『ニャー 気持ち良さそうニャ』


『う~む、ワシに出来るかな・・・』


『空を飛ぶ魔物にも対応出来そうですわ』


『確かに、色々な事に対応出来そうですね』


『とりあえず、皆ちゃんとマスターして楽しもう』



ミュウが、ゆっくりと下降してきて俺達の前に立つ。



『っと、こんな感じかな、イメージするだけで好きなように移動出来るから、やってみるとすぐ慣れるわ』


『よし、じゃ皆やってみよう、あっそうだ大事な事言うの忘れてた』


『決して、同時に魔法を唱えない事!!!』


『あー そっかシンクロしちゃうわね、知らないところまで吹っ飛んで行っちゃうかも』


『なるほど、それは、シャレにならないですわ、では一人ずつ行きましょうか』


『『『『『了解!!!』』』』』



俺達は、ウッカリとシンクロが発動しないように、個別に魔法詠唱し空を飛ぶ練習をした、ミュウが言ってた通り上下感覚さえ気を付ければ移動は、簡単だった。


空を飛んでいると、凄く気持ち良く俺達は鳥のように、しばらく空の散歩を楽しんだ。


1時間ほど練習?しただろうか、その頃には自由に飛び回れるようになっており空中で静止出来るようにもなった。


以外と難しかったのは、スピードを上げる事と急停止だ、スピードを上げて行くと空気抵抗が厳しく、思ったようにいかなかった。


急停止に至っては、どうしても慣性の法則に流されるのか、弧を描いてターンする方が早かった。


昼も少し回っていたため、昼食がてらに休憩を取る事にした。



『ニャー 楽しかったニャー』


『んふふ 思ったより面白いわね』


『僕は、最高に楽しいですよ』


『フハハ ワシも思ったより自由に飛べるようになったわ』


『慣れてきたら、速度も結構出せますわね』


『夜なら、目立たずに移動出来るようになるかな~いくら<自然回帰>使っても視認出来るからな』


『そうね、昼間は、目立ちすぎるわ』


『そうでもないですわ、<自然回帰>でかなり認識阻害の効果がありますから上空まで行けば、分かりにくいはずですわ』


『なるほど、魔物相手にしか<自然回帰>使ってないからな、今度試してみよう』


『後は、速度を上げた時の空気抵抗だが、<エアウォール>で形状を考えたらいけると思うんだけど』



俺は、地面に絵を描いて空気抵抗を少なくする形状を皆に説明した。



『そうね、確かに出来そうだわ、この後やってみるわね』


『後は、急停止も<エアウォール>を応用して弾力のある空気の壁をイメージして身体ごと当てれば急停止出来ないかな?』


『次に、方向変換は、<エアウォール>で小さい足場を作るイメージをして<空間操作>で固定すれば、それを蹴って素早く方向変換出来るかも』


『よくそんなに色々と思いつくわね』


『これからは、空中戦も検討していかないとだからね』


『最後の方向変換が出来たら、地上戦でも使えそうだし』



俺が考えた方法を昼食後、皆で試して貰う、やはりイメージと魔力コントロールが厳しくて苦労していたが、ミュウが高速飛行に成功していた。


皆に感想を聞くために一度集まって貰った。



『流石だなミュウ、かなり高速飛行出来ていたぞ』


『クオンの考えていた通り、<エアウォール>の形をしっかり保てたら、かなり安定したわ』


『ふむ、流石ミュウだが、今日初めて訓練するのに、よくそんなに早く対応策が考え付くもんだな』


『あはは 流石リーダーです』


『おそらく、リーダーには、どうやったら、うまく出来るか理論が出来ているとしか思えませんね』


『あはは、何となくだよ、それと方向転換の方は、形になってきたから、やってみるね』



俺は、<エアウォール>で小さい枠を作り<空間操作>で固定し足場を作ってから、それを利用して立体的に走り抜けた、ジグザグに空を駆け抜け皆の下へ戻る。



『っと、こんな感じだよ、どうだった?』


『『『『『・・・・・・・』』』』』


『何か不思議な物を見たような気がするニャ・・・』


『そ それって僕達にも出来るんですか?』


『勿論出来るよ、素早く足場を作っていかないといけないから慣れないと無理だけどね』


『も~ 簡単に言うわね、これってかなり難しそうよ』


『これは、急がないから、ゆっくりと練習していこう名前を付けるなら<エアウォーク>かな』


『でも、これが自由に使えたら地上戦でも便利ですわ』


『後は、急停止なんだけど弾力のある<エアウォール>が、かなり難しいわ、どうしても突き抜けちゃうわね』


『なるほど、それはなら違う方法を考えた方が良いかもね』



訓練方法を決めて、訓練を再開し数時間後には、皆かなり自由に飛べるようになった、特に方向転換にあっては、事前に足場を作るのではなく、蹴りたい瞬間だけ足元に足場を作る事にした。


足場は、1秒にも満たない時間しか存在しないが蹴って空を移動するには十分だった。


<ウィング>にも慣れて来たところで、<魔王の威圧>の訓練に移る事にする。



『じゃ、次は、<魔王の威圧>なんだけど課題は2つ!強さと範囲だ』


『威圧の強弱なんて、変な感じ何だけど全開で使うと危険だから慣れておこう』


『ふむ、確かに変な感じだが、使いこなせば、これも有用だな』


『どうやって訓練します?』


『ん~ 大き目の輪になって1人ずつやったら強弱と範囲、両方分かるんじゃないかな』


『なるほど、じゃそれでやろうか』



<魔王の威圧>の訓練については、イメージをしっかり持ち使用すれば、かなり自由に使えることが分かった。


それでも、これだけの回数の<魔王の威圧>を受け続けるのには骨が折れた。


そして驚くべき事に<魔王の威圧>がランクアップし<魔王の威圧+2>になった。


まだ強くなるのか・・・



『なんか訓練する度に、厳しくなるんだけど・・・』


『あ~ キツイわ、これ永遠に慣れないんじゃない?』


『ニャー 威圧耐性が付きそうニャ』


『でも、皆かなりコントロール出来る様になったじゃない』


『よーし、じゃ今日の仕上げするよー』


『仕上げって、まだ何かするの?』


『次は、何の訓練だ?』


『色々あって、面白いですわ』


『次は、訓練じゃなくて、遊びだ!』


『えっ 遊びですか?』


『そう、鬼ゴッコだ!!!』


『『『『『?????????』』』』』


『では、ルールを説明します


『まず、鬼を決めて、鬼が他の者を追いかけます、そしてタッチすると今度は、タッチされた者が鬼になります』


『簡単じゃないか?』


『ふふふ、ここからがサークル特殊ルールです!まず舞台は、空中のみ範囲を決めて、そこから出ちゃいけません高さは、あの一番高い木から上に行っては、いけません以上です!』


『クフフ 面白そうだわ♪』


『あはは、良いですね面白そうです』


『まず、手本を見せよう俺が鬼をやるよ、ミュウ逃げてくれ』


『んふふ 望むところよ逃げきっちゃうわ♪』


『言ったな、行くぞ、よーーい スタート!!!』



俺は、空中を縦横無尽に逃げるミュウを追いかけて、3分ぐらいでタッチすることに成功した。



『悔し~~ も もう一度よ』


『あはは、こんな感じで行くよ、でも俺達は6人いるので鬼は2人でやろう』



ジャンケンの結果、最初の鬼はムーアとオーラになった。



『一番鬼をやった2人は、今日の夕飯を作って貰おう』


『『『『『リーダー覚悟!!!』』』』』


『あはは、どんとこい!!!』



それから俺達の激戦が始まった、何故か俺は、人気者だ!



『リーダー覚悟ニャアアアー』


『あはは、簡単には捕まらないよ、こいムーア』



『ライカ、覚悟して貰おうか』


『あら、オーラって女の子のお尻を追いかけるのかしら?』


『ブッ 言い方が悪いぞ!』


『くふふ あら、ごめんなさい』


『ニャアー リーダーしぶといニャー』


『っと、見せかけてタッチニャ!!!』


『えっ ちょ ちょっとずるいわムーア』


『ニャハハ 油断してるからニャ』


『あはは、次は、ミュウが鬼だよー、逃げろ~~』



俺達は、激戦を繰り返しながら鬼ゴッコを楽しみ1時間ほどで、皆動けなくなった。



『ゼェーゼェー もう動けん・・・』


『ハーハー 思ったより、これキツイわ』


『ハーハー もう動けませんわ』


『ニャニャー 頑張りすぎたニャー』


『ヒーヒー やられた、リーダーこれ訓練でしょ?』


『フーフー あはは バレたか』


『でも、皆とってもうまくなっただろ?』


『『『『『や やられた~(ニャ)!!!』』』』』


『クフフ でも、またやりたいですわ』


『フハハ そうだな、楽しかったぞ』


『ニャハハ 次は、もっとうまくなってるニャ』


『僕も、次は、捕まりませんよ』


『も~ 騙されたのに嬉しそうなんだから、でも面白かったわ♪』


『ニャハハ ミュウも同じニャ』


『よーし、今日の訓練は、終わりだ皆、朝食作り掛けて競争して帰るぞー』


『鬼ニャー、鬼がいるニャー』


『あはは 追い掛けないよ』


『そっちの鬼じゃないニャー』



なんやかんやで、競争して家まで帰り、ダンジョンでも見せた事のない疲労感で皆疲れ切っていた。



『う~ん、仕方ない今日は、作り置きを食べようか』


『罰ゲームは、明日やって貰おうか』


『ああ、楽しかったが、ダンジョンでも、こんなに疲れなかったぞ』


『あはは 確かに俺も今日は、疲れたよ』


『こんな時は、風呂へ入りたいところだな』


『お風呂なんて、贅沢よ』


『くふふ 私達なら、お金は掛かりませんわ』


『そういえば、そうね・・・』


『計画している本部には、作るつもりなんだけどね』


『んふふ じゃ楽しみは、取っておこうか』


『ところで明日は、何か予定してるの?』


『うん、これといって無いんだけど、そろそろローニアさんに頼んでいた、商人の方どうなったか聞きに行っても良いかな』


『そういえば、メイドさん達、魔法頑張ってるかな~』


『魔法使うの楽しいから、きっとやってるニャ』


『んふふ そうね、確認がてら覗いてみようっか』



今日は、疲れていたのか、しばらく話をして、直ぐに皆眠りに落ちた。


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