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第7話 ≪ハイヒール≫


そうこう話をしている内に、エルドラの町へ着き、ガルトさんに挨拶をしギルドへ向かう。



『カリーナさん、クエスト完了報告と買い取り良いですか?』


『おかえりなさい、クオン君ミュウさん』


『えっと、お願いします』



俺は、スライムの魔石をカウンターへ置く。



『はい、では確認致しますね、これはスライムの魔石ですね、数は53個になります』


『それでは討伐報酬として5匹で銀貨1枚、合計金貨1枚になります、魔石は1個で銅貨3枚、合計金貨1枚と銀貨6枚になります、ちょっとだけサービスです』


『それと、おめでとうございます!お二人ともギルドポイントが溜まりましたので、GランクからFランクへ昇格致しましたギルドカードを、お預かりしますね』


『えっ もう昇格ですか?』


『はい、今朝の薬草・魔草が大量にありましたので一気にポイントが上がりましたね』


『やったね、クオン君』



俺は、ミュウさんとハイタッチして喜び合いギルドカードを提出する。



『はい、こちらがFランクのギルドカードとなります。次回からは、Fランクのクエストも受注できますのでクエストの参考にしてくださいね』



ミュウさんと二人で受け取ったギルドカードは、青色になりFランクの文字が刻まれていた。



『へ~ これがFランクのギルドカードか、綺麗な青色だねクオン君』


『うん、なんか嬉しいね』



俺達は、カリーナさんにお礼を言い、合計金貨2枚と銀貨6枚を受け取りギルドを後にする。そのまま<陽だまり亭>の1階で食事を済まし、俺の部屋でまた魔法を教えて貰うことになった。



『じゃミュウさん、先に報酬半分渡しとくね金貨1枚と銀貨3枚!はいどーぞ』


『ありがとう、どんどん、お金が貯まっていくわ昨日までが嘘みたい』


『俺も、やっと生活の目途がついて嬉しいよ』


『んふふ お互い貧乏だったもんね』


『じゃ昨日とは、ちがう生活魔法の練習しようか』


『うん、生活魔法って他にどんなのがあるのかな?』


『色々あるんだけど、便利なのは、<ライト><プチファイア><プチウォーター>ぐらい使えればいいんじゃない?説明が要らないぐらい分かりやすいでしょ』


『なるほど、じゃ<ライト>やってみるよ、えーと、そうだな蛍光灯ぐらいの明るさで丸い感じの光をイメージしようかな』


『けいこうとう?何かわからないけど、とりあえず魔力は少な目で良いわよ、やってみて』


『よし、<ライト>!!!』


『すごい1回で成功したじゃない良い感じの光ね!ちなみに使ってる間は少しずつMPが減っていくから消したいときは、そうイメージするのよ』


『ありがとう試しに、しばらく出しておくよ』


『あっ 部屋の中だから<プチファイア><プチウォーター>は今度、外でやってみようかクオン君失敗すると危なそうだしね んふふ』


『今度は、ちゃんと加減するよ!!!でも危なそうだから従おう』


『じゃ次は、<ヒール>やってみるね、楽しみだ』


『そうね、怪我してないけど私に掛けてみて』


『分かった危なくないよね?』


『・・・・・・・・ちょっと、怖くなるでしょ<ヒール>だし大丈夫よ』



ミュウさんは少し引き気味で構える、うーん信用ないな俺・・・・



『よし!やってみる』


『さーこい(気合)!!!』


『ぷっ あはは』



俺は全身の疲労を回復するイメージで魔力を集める。



『<ヒール>!!!』


『おーーーーーーーー初めてにしては良い感じね魔力量も良いわ、疲労が行けていく感じ、ちょっと~ 私より、回復量多くない?』


『ミュウさんも、今ならすっごい回復出来るかも』


『あ~ そっか、以前私がヒールしたの能力開眼前だもんね、わーい試してみよっと』



ミュウさんは、すごく嬉しそうにしている、そうだよな以前は1回やったら時間置かないと出来なかったもんね、でも今ならMPも魔力も増えたから、きっと何回もできるはず。



『いくよー <ヒール>!!!』



俺の体が温かい光に包まれる、あー 気持ち良い、全身の疲労が抜けていくようだ。



『あ~ 気持ち良いよ光に包まれる範囲がすっごい増えたね』


『えっ これ<ハイヒール>に、なっちゃった・・・・』


『へ~ これが<ハイヒール>なんだ、ステータスで確認してみたらどうかな?』


『うん<ステータスオープン>』


*********************************************


【ステータス】


名前:シャーリー・ミュウ

LV:2

種族:エルフ



潜在能力:<原理>


戦闘スキル:<ムチ技+2><弓技+1>


回復魔法:<ヒール><ハイヒール>


攻撃魔法:<火属性>


装備:布の帽子・皮の肩胸当て・皮の籠手・皮の靴


*********************************************


『ほんとだ<ハイヒール>が増えているね、おめでとうミュウさん』



俺はステータスを確認し、ミュウさんの方に目をやると大粒の涙を流し、泣いているのを見て慌てる。



『ちょ、どうしたのミュウさん?大丈夫?痛かった?あわわ、どうしよう』


『ううん、なんでもないわ、私嬉しいの!どんなにがんばってもMPは増えなかったし、普通のヒールも出来なかったの、ずっと、ずっと、いつか頑張って、いくら時間が掛かってでも<ハイヒール>が出来るようにってのが夢だったのよ』


『私、私、うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん』



ミュウさんは号泣し俺の胸で泣いている、俺は、いきなりの事で慌てまくり茫然と立ち尽くすしか出来なかった。



『うっ うっ あ ありがとうクオン君、ありがとう私の夢が叶ったわ!』


『おめでとうミュウさん、きっと頑張ってきた努力が報われたんだよ、おめでとう、おめでとう』



俺は、余りの嬉しさに貰い泣きしてしまった。



『もう、なんでクオン君まで、泣いてるのよ』


『ああ、ごめん、なんか嬉しくて』


『ありがとう、ありがとうクオン君!それに見てMPが「3」しか減ってないの!凄いわ、すっごいわ以前は、ヒールでも「5」減ってたのに・・・・・・・・・』


『くぅぅ~ 感無量よ!クオン君!明日からバンバン怪我しちゃって、全部治しちゃうわ』


『えっ あっ うん、そ それは、ちょっと微妙だぞ』


『あはは 冗談よ!冗談!』



ミュウさんは、俺の胸へ抱き着き感激の余りピョンピョン跳ねる!えっ あっ ちょ ちょっと胸が、防具の胸当てを外していたから余計に分かる胸の感触に、俺はパニックになる。



『あっ 私ったら、ごめんなさい、きゃー クオン君、顔真っ赤よ!』


『だ 大丈夫、大丈夫』


『私、力いれすぎちゃったかな?ごめんね~ てへへ』



ふ~ だ 大丈夫だ、ギリギリだったけど、なんとか持ち堪えた、しかしヤバかった。なんとか落ち着きを取り戻し明日の予定を語りあう。



『それで明日は、なにか考えてる?クオン君』


『うん、それなんだけど新しい魔法って、どうやって覚えるのかな?今覚えた<ハイヒール>みたいに自然に覚えるのかな?』


『あー えーっと<ハイヒール>は、ヒールの延長で魔力量と操作になるから、ずっと練習してたから出来たんだと思うわ』


『一般的には、魔法書を使うか魔法使いの方から教えて貰うとか、変わったところではダンジョンの魔法陣とかあるわね』


『ダンジョンの魔法陣では強力な魔法もあるみたいよ』


『へ~ やっぱりダンジョンとかあるんだ?』


『ねー クオン君ずっと不思議に思ってたんだけどクオン君って、いったいどこから来たの?』


『えっ どうしたの急に』


『初めてユニークスキル発動したとき、初めて自分のステータス見たって言ってたよね?でも、まるで以前から知ってたかのように<マップ><サーチ>使ったわよね?


『後は、私の潜在能力<原理>って言葉、私は初めて聞いたわ、でもクオン君、意味まで知ってたよね?』


『まだあるわ やっぱりダンジョンなんてあるんだ?ってさっき言ったよね魔法もダンジョンも見たことないけど知ってたのよね?極め付けにクオン君の黒髪・黒目すっごい珍しいわ』



参った・・・・気づかない内に不用意な言葉を色々使ってたんだな、うーーん、どこまで言って良いものか




『・・・・・・・・・・・・・・・』




『ごめんなさい、言いにくい事聞いちゃったのね、別に良いわ言えないなら聞かなくても』


『待って、待ってくれ、田舎から来たってのは本当だ!俺のスキルや魔法・ダンジョンも知識では知っているが本当に見たことはないんだ。俺が住んでいたところではゲームという架空の世界の遊びがあって、それにスキル・魔法・ダンジョンとかがあるんだよ、それで知っていたが現実では、なかったんだ』


『そして<原理>って言葉も、あなたが住んでいたところの言葉なのね?』


『ああ、そうだ』


『でも、その田舎は、どこかって聞かれると、まだ言えないんだ俺自身が、まだ分かっていない謎を解かないと説明できないんだ』


『そうなんだ不思議、不思議ね、でもすっごい魅力的よ んふふ』


『嘘を言うような人じゃないわクオン君は、今の説明は全て本当なんだ、それだけに不思議なことよ、でもそんなこと、どうでもいいわクオン君は、クオン君よ』


『気になっちゃったから聞いちゃったけど気にしなくて良いわ、ありがとう正直に答えてくれて』


『ごめん、でもいつか俺に起こった謎が解明されたとき、全部話すよ約束する』


『んふふ ありがとう約束ね』


『さて、話逸らしちゃったけど、新しい魔法を覚えたいのね?』


『うん、さっきの話だと魔法書ってのは、高そうだし誰か魔法を教えてくれそうな人いないかなー』


『う~ん、魔法って適正ってのもあるのよ、魔法適正のない属性は覚えることが出来ないのよね』


『そなの?ミュウさんは、回復と火魔法の他に、魔法適正は何があるのかな?』


『あはは 私はMP低かったから、はっきり分かってないのよね・・・・』


『なるほど、では明日、午前中に討伐クエストを受けて昼から魔法使いの方か魔法書探し、それと錬金術って覚えれるのかな?せっかく薬草・魔草あるんだからポーション作ってみたいんだ』


『変な事知ってるわね?それもゲームってのにあったのかな、でも私も錬金術は全然知らないなー 明日行って見ようか?錬金術の店なら、この町にもあるから聞いてみよ』


『じゃ、明日の予定は、決まりだね』


『んふふ 明日も楽しみにしてるわ、じゃ、そろそろ帰って寝ちゃうね』


『うん、また明日おやすみなさい』


『ちゃんと<クリーン>して寝なさいよ、せっかく覚えたんだからね、おやすみー』



ふ~ 信じてくれて良かった、異世界転移って言っても理解してもらうのは、難しそうだし、ここは、まさにゲームの世界!ただコンティニュがないけど・・・とりあえず生き延びて強くなる。


仲間が居れば、きっと辿り着くと信じて。さてそろそろ寝るかな。<クリーン>!!!よしっ おやすみ、じっちゃん。


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