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第77話 コンパスダンジョン攻略7 火山地帯のボス


ロックは、何も言わず感動のあまり、泣いているようだった。


俺達は、ロックを囲みながら肩に手を置き、共に喜びを分かち合う。



『リ リーダー、ぼ 僕は、とうとう伝説級の鉱石に出会えました』



俺は感涙に浸りながら話しかけてくるロックに対し、涙がジワっと出てくるのを感じながら返答する。



『やったなロック、ロックの夢の1つが叶ったな』


『グスッ ウッ ウッウッ ウワアアアアアアアアアアアアアン』



ロックに、つられたように全員が自分の事のように喜び、涙を流す。


俺達は、何も言わずロックが落ち着くまで、しばらく時間を過ごした。



『皆、ありがとう、ごめんね、さあ頑張って採掘するよ』


『ああ、頑張ろうか』


『んふふ これだけあれば、いっぱい作れそうね』


『フハハ ああワシも、頑張るぞ』


『ニャー 取り尽くすニャーー』


『くふふ 私も、頑張りますわ』



直接アダマンタイト鉱石をツルハシで叩くとミスリル製でも壊れそうだったので、俺達は、慎重に採掘していった。


採掘された、アダマンタイト鉱石は、どんどん<アイテムBOX>に収納していって、光り輝いていた空間も、静かに光を消していった。



『どうやら採り尽くしたようだな』


『はい、不思議なことに、アダマンタイト鉱石が、あったのはどうやら、此処だけのようです』


『しかし、ワシ等以外では、此処には、来れんだろうな』


『そうですね、此処まで来れる強さ、<状態異常無効>スキル、<サーチ>スキルと敷居が高すぎますね・・・』


『いや、そうでもないかもしれない、今は特に毒性ガスが強いらしいから、普通に来れるときもあるかも』


『なるほどニャ』


『ロック他の所にも行くか?』


『ありがとうリーダー、でも今は満足です』


『あはは そうか、なら進もう』


『『『『『了解!!!』』』』』



採掘場を後にし、俺達は、またダンジョンを進みだした、もうすぐボス部屋だ。


ここに居る間、<危険感知>が鳴りっぱなしだったため<危険感知+7>までランクが上がった、危険すぎだろう・・・


火山地帯の魔物にも慣れて来て、次々と遭遇する魔物も問題なく倒せた、所見ではラヴァタイガーに遭遇し、ドロップ品の皮は<耐火効果>が付くみたいだ。


<鑑定>で調べた所<耐熱効果>の上位版だ、他にはラヴァタイガーの牙は、火属性の武器になりそうだった。


そして地下30階のボス部屋前に辿り着いた。



『これでやっと、この暑い所も終わりね』


『ああ、でもムーアの作ってくれたマントのお陰で、かなり快適だったけどな』


『ニャハハ 帰ったらラヴァタイガーの皮で、もっと良い装備が出来そうニャ』


『ああ、素材が足りなかったら、また何時でも来れるしな』


『えへへ それが嬉しいですね』


『じゃ、ボス戦だ、皆準備は良いか?』


『『『『『準備OK!!!』』』』』


『よし、じゃ何時ものように中へ入って<鑑定>からだ』



俺達は、何時ものようにボス部屋の中へ入って直ぐの所で<鑑定>に入った。


ボスは、小さな山のような形状で象ぐらいの大きさがある、陸ガメに似ているが、全身が青白い炎に包まれている。


*********************************************


【ステータス】


名前:マウントラヴァタートル

LV:35

HP:600/600

MP:100/100

攻撃:348

防御:639

敏捷:124

器用:129

魔力:228

精神:174


スキル:<威圧+3><腕力強化+3><物理耐性+5><魔法耐性+6>


種族スキル:<炎ブレス><炎結界>


*********************************************


『ちょっと、突っ込みどころが多いんだけど・・・』


『今までの魔物と違って、スキルにランクが付いているな、しかも耐性が高い』


『種族スキルって僕は、初めて見たんですけど』


『私が、<鑑定>してみますね』



【アンサー <炎ブレス>:魔物専用のスキルであり、口腔内から炎の息を吐く。】


【アンサー <炎結界>:魔物専用のスキルであり、発動時、火属性の結界で自身を包み込む。】



『これは、かなり厳しい戦いに、なりそうだな・・・』


『よし、オーラ何時ものように先制攻撃してくれ、只、防御していてもダメージを食らうかもしれないので注意してくれ』


『ミュウは、先制攻撃を見てから水か氷であの炎を消してくれ、その後、オーラのサポートに回ってくれ』


『他の者は、エンチャット水か氷で、首を狙っていこう、その際<炎ブレス>に注意してくれ、防御力を見る限り甲羅部分はダメージが入りそうにないしな』


『後は、かなり長期戦になると思う各自、回復アイテムの確認をしておいてくれ』


『『『『『了解!!!』』』』』



俺達は、今までにない強敵の前に、緊張しながら準備をした、戦略と呼べるほどの案は思いつかないが、やるしかない。



『よし、強敵だ、皆、気を引き締めて行くぞ!』


『『『『『おお~!!!』』』』』


『3重<ライトシールド>!!!』


『<エンチャット氷>!!!』


『<エンチャット水>!!!』


『オオオオオオオオオオオッ!!!』


『ガキーン!!!』



オーラの雄叫びと共に戦闘が開始される、それぞれが<ライトシールド>を張り、武器に<エンチャット>を掛けていく。


オーラの<双龍刀>が、ボスの頭に振り下ろされるが、結界のような物に威力を削がれ、命中したが弾かれたようだ。



『ムオオ グゥゥ こ こやつ想像以上に硬いぞ』


『<ウォーターボール>!!!』


『ボンッ ジュウウウウウウウウウ』


『なっ あの炎消えないわ』



ミュウが放った、いつもの倍以上ある<ウォーターボール>も、1発では効かないようだ。



『温度は多少、下がった筈だ、繰り返しやってくれ』


『分かったわ』



ボスも先制攻撃されて怒ったのかオーラに体当たりを掛ける。オーラは左腕の<オリオンの盾>を地面に突き刺し完全防御の姿勢に入った。



『ドガアアアアーン  ズズズー』


『グオオオオオッ』



<オリオンの盾>が差し込まれた地面を抉り2メートルほどオーラが後退したが、何とか初撃を食い止める。


しかし、予想通りオーラは、幾ばくか火傷をしているようだ。



『<ハイヒール>!!! オーラ大丈夫?』


『すまんミュウ、大丈夫だ』


『次が来るぞ、全員散開して回避を中心に行くぞ』


『『『『『了解!!!』』』』』


『オオオオオオー <インパクト>!!!』


『ドッカアアアアーン』


『<ソニック>!!!』


『バッシイイイイイーーーン』


『<瞬>!!!』


『キーーーン』


『<寸勁>!!!』


『き 効いてない?嘘でしょ?』



『ゴガアアアアアアアアアアアアーーーー』



度重なる攻撃に起こったのかボスが咆哮をあげる、<威圧>スキルを乗せているのか空気を伝いビリビリと響くが俺達には効かない。


それからは長期戦になった<HP吸収>があるので少しずつダメージは与えられるが、こちらも攻撃をする度に<炎結界>でダメージを受ける。


たまに繰り出してくる<炎ブレス>は、躱すしかないが頭さえ見ていれば回避するのは難しくなかった。


戦闘に入ってから1時間ほど立っただろうか、俺達にも疲れが見え始めてきた・・・



『もう、本当に硬いわね、いくら<ウォーターボール>当てても、あの炎は消えないし』


『ニャー もう何度攻撃当てたか、分かんないニャ』


『このカメさん、本当に強いですわ』


『あはは カメさんですか<HP吸収>で、ちまちま削るしかないですよね』


『よし、武器に<エンチャット水>で統一して1点集中攻撃にしよう』


『『『『『了解!!!』』』』』


『『『『『『<エンチャット水>!!!』』』』』』



俺が支持を出した後、全員の魔法が偶然にも、同時に発動した瞬間<神の声>が鳴り響く。



【条件を満たしました。<シンクロ魔法>が発動します!!!】



突然6人の左手の紋章が浮かび上がり輝き出す!!!



『『『『『『えええっ!!!』』』』』』



6人の<エンチャット水>は、いつもの数十倍の高密度になり、それぞれの武器が「キンキンキン」と唸りを上げている!!!



『ま 不味い、全員ボスの首へ総攻撃だ!!!』


『『『『『えっ りょ 了解ニャ!!!』』』』』



それぞれの攻撃が今までが嘘のように炎結界を引き裂き、丸太の様な首を切り裂いていく、止めはライカのデスサイズの一閃で頭が切り落とされ、次第にボスの動きが止まる。



『『『『『『・・・・・・・・・・・・・』』』』』』


『皆、急いで<エンチャット>解除だ、早く』


『『『『『えっ あっ 了解!!!』』』』』



全員の<エンチャット>解除が終わると左手の紋章は、徐々に消えていく。


異変は、その瞬間に起こった、行き成り全員の体へ異常なほどの疲労感が襲う。



『ぐはっ グゥゥ』


『ニャ ニャアアアアア』


『えっ キャ キャアアア』


『なっ なんですの?ウッ ウウ』


『グギギ こ これは?』


『グゥゥ こ これは、き 厳しいな・・・』


『み 皆ポ ポーションを・・・』



俺が、腕を動かすのも厳しい状態の中、皆へポーションを飲むことを伝える、HP・MP回復の両方を飲み干し、ようやく話が出来る程度回復する。



『あ あれが話だけは聞いていた「シンクロ魔法」なんですか?』


『ああ、すまない、これだけは、危険だから封印してたけど、今のが「シンクロ魔法」だ』


『ワシも、話だけは聞いていたが、こんなにも凄まじい物なのか?』


『いえ、私も以前、試したときは、こんなにも疲労感は感じなかったけど?』


『あのときは、僕とリーダーとミュウの3人でしたよね?』


『ああ、そうだ3人だったから、疲労感も感じるほど疲れなかったんだと思う、ある程度予想はしていたけど、まさかフルパーティでの「シンクロ魔法」が、ここまで凄まじいとは・・・』


『体感的に3人で使ったときは、数倍の威力だったけど今のは数十倍の威力があったはず』


『皆ごめんね、危うく全滅するところだった、もっと思慮しとくべきだったよ』


『んふふ 結果オーライよ♪』


『ええ、あのままなら倒せるかどうかも微妙でしたからね』


『ああ、ワシも、そう思うぞ』


『ニャハハ 早く倒せて良かったニャ』


『くふふ でもあの威力、病み付きになりそうですわ』


『でもエンチャットで、良かったわね、あれが攻撃魔法だったらと思うと恐ろしいわ』


『ああ、このフロアが消し飛んでいただろうね』


『『『『『・・・・・・・・・・・』』』』』


『しかし、どこか安全なところで練習しとかないとな、また考えておくよ』


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