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第69話 ≪アイテムBOX≫共有化


『う~ん、今日も良い天気だ』



昨日は、食事をしながら皆とワイワイと話をして適当な所で寝たんだったな、さて今日は、ローニアさん所か、幾らぐらいで売れたのか楽しみだな。


寝ぼけ眼で下へ降りるとミュウが食事の用意をしてくれている。



『おはよう、ミュウ』


『おはよ~ クオン』



相変わらずロックが起きてこないのでムーアが起こしに行ってくれる、全員が揃って朝食を取った後ダンジョンに向かう用意をする。


今回は、長くなるかもしれないので野営の準備もした、準備と言っても食料は俺の<アイテムBOX>に大量に入れてあるから心配はない、あっ そうだ大事なことを忘れてた俺は、以前考えていたことを思い出した。


良い機会なので皆に話すことにする。



『皆、ちょっと聞いてくれるか』


『んっ どうしたのリーダー?』


『以前から考えていたことを思い出したんだけど、出発する前に試したくてね』


『えっ なになに』


『んふふ またトンデモナイこと思いついたんでしょ?』


『あはは 実は、<アイテムBOX>を一部共有に出来ないかと思ってね』


『容量は、そうだな全容量の1割ぐらいで良いかな』


『共有って、どういうことなんですか?』


『あたいも、分かんないニャ』


『えっとね、ライカが仲間になったときって<空間操作>って覚えたじゃないか』


『全員の<アイテムBOX>を一部共有に出来ないかなとね』


『ああ、分かったわ、なるほど、すっごく便利そうね』


『えっ わ 私には、どういうことか・・・』


『簡単に説明すると私の<アイテムBOX>に入れた物が誰でも取り出せるようになるのよ』


『流石ミュウそのとおりだよ、その説明に付け加えると全容量の1割ぐらいを共有化して、そこに入れた物だけが全員の<アイテムBOX>から取り出せるようにしたいんだ』


『なるほど、ワシにも分かった、そこにパーティ共有物を入れて置くわけだな』


『そうそう、テントとか食糧とかねパーティ資金も入れて置くと、買物の度に俺から渡さなくて良くなるしね』


『なるほどニャ、リーダー頭いいニャ』


『ふぁ~ <アイテムBOX>だけでも、すっごく便利なのに、そんなこと出来るんですか?』


『あはは 以前<時空操作>で<アイテムBOX>を時間停止にしたじゃない、なら<空間操作>で、共有も出来るはずだよ』


『『『『『なるほど!!!』』』』』


『んふふ でもそんなことリーダーじゃなかったら思いつかないわよ』


『確かにな、どうやったらそんな発想が出来るんだか・・・』


『あはは とにかくやってみよう<アイテムBOX>の全容量の1割ぐらいをイメージして共有化だ』


『『『『『了解!!!』』』』』



俺達は、各自イメージを固めて<アイテムBOX>の改造に思考する、5分ほど集中しただろうか<神の声>が鳴り響く。



【サークルの<空間操作>が確認されました<アイテムBOX>の1割が共有化に成りました。】



『『『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』』』



俺達6人は、ハイタッチして喜びを分かち合う。



『やったね、さっそく試してみよう』



俺の<アイテムBOX>に入っていた食材や料理品、テント等をテーブルに取り出していく。



『ちょ ちょっとリーダーどれだけ食糧持ってたのよ』


『ん えっと、いっぱいかな あはは』



以前狩りでストックしていた肉や卵を出したらテーブルに乗らなくなるので、一部だけにする。


どうやって、分けて入れるのか考えるとイメージしただけで共有化した<アイテムBOX>に入れることが出来た。



『よし、入れてみたよ取り出してみてくれ』


『うわっ 本当に取り出せるわ、すっごい量のハチミツ』


『やったニャー、これから甘い物、食べ放題ニャアア』


『あはは ムーア、ほどほどにね』


『うわ~ 便利ですね~ これ受け渡しにも使えますね』


『まあ、ほとんど皆いっしょに生活してるから離れることは少ないけどね』


『実は、肉とか卵とか、まだまだ大量にあるんだけど、今度暇なときに入れとくね』


『ふあ~ <アイテムBOX>で時間停止なだけでも凄いのに、いったいどれぐらい入るんですか?』


『う~ん実は、どれぐらい入るのか分からないんだよ以前岩とか入れて試したんだけど、いっぱいに成らなくて途中で諦めたんだ』


『あれからランクも上がって容量も増えてるはずだしね~ 謎だわ』


『よし、必要な物は確かめたし、そろそろ行こうか』


『『『『『了解!!!』』』』』



家を出てローニアさんの所へ向かう、よく考えたら結構お世話になってるな信用の出来る人も他に知らないし、この町へ来た初日に出会えたことに感謝しないとな。


ローニア家に着いたとたん、いつものとおり執事のザルカさんが出迎えてくれる。



『おはようございますザルカさん』


『ようこそ、クオン様、サークルの皆様』


『どうぞ、お入りください』



相変わらずの豪邸だ、玄関と言って良いのか巨大な扉を潜るとメイドさん達が出迎えてくれる、いったい何人いるんだろう・・・以前にも入った応接室のような部屋へ通して貰いロックが埋まってしまうぐらいのソファーに腰掛ける。


同時にメイドさん達がお茶を出してくれる、いつから用意していたのか恐れ入る。



『ありがとうございます』



お茶のお礼をメイドさんに言うと、なんとも良い笑顔で答えてくれる、しかし皆、綺麗だな、そう可愛いと言うか綺麗だ容姿端麗と言うか、仕草から佇まいまで洗練されている、流石侯爵家だな。


出してくれたお茶も、紅茶のような良い香りで心が落ち着く、内にも欲しいぐらいだ、お茶を堪能しているとローニアさんが部屋に入ってくる。



『ようこそ、お越しくださいました、お待ちしておりましたよ』


『お邪魔しています、相変わらず美味しいお茶を堪能してました』


『まあ、喜んでくれて嬉しいわ』


『お父様も、直ぐにお越しになるので、暫くお待ちくださいな』


『はい、しかし全部売れて良かったですよ』


『うふふ お父様から、お話になるとは思いますが、お陰様でオークションが凄く盛り上がったんですよ』


『10品を展示したときの感嘆の声をお聞かせしたかったですわ』


『あっ 要らしたみたいですわ』



俺達は、ソファーから立ち上がりガデラスさんに挨拶をする。



『ようこそ、クオン君、そしてサークルの皆さん』


『お邪魔しております、ガデラスさん、此度はお世話になり申し訳ありません』


『あはは 何を言う、これは立派な商売だよ私達にも十分な利益があって、やっていることだ気にしないでくれ』


『過剰とも言える謝礼も既に頂いてるしな』


『さあ、座ってくれサークルの皆さんも我が家だと思って寛いでくれたまえ』


『んふふ ありがとうございます』


『おや、君は、以前見なかったねお嬢さん』


『は はい、わ 私は、新しくサークルに入りましたライカです、どうぞお見知りおきを』


『ほほ~ サークルに入れるとは、お嬢さんも尋常ではない実力の持ち主なんだね、他のお嬢さん共々とても、そうは見えぬが』


『ようやく、サークルもフルパーティに成りましたよ、これから頑張って強く成ります』


『あはは 私から見たら、もう十分に強いと思うがね』


『さて、本題に入ろうか』


『宜しく、お願いします』


『先に結論から言うと全部で黄金貨100枚になった』


『『『『『えええっ!!!』』』』』


『すみませんガデラスさん、俺達は黄金貨って持ってないのですが白金貨の上ですよね?』


『ああ 失礼、白金貨なら1000枚、金貨なら10000枚だね』


『一応、使い易いように金貨でも払えるように用意したが、どうするね?』


『『『『『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』』』』』


『ああ、すみません、余りに高額だったので皆、驚いてしまって』


『そうですね俺達は、白金貨も家を買うとき使っただけなので金貨で貰って良いですか?』


『金貨なら10000枚になるから、重くなるが良いのかね?』


『手数料が1割と言ってましたから9000枚ですよね?』


『いや手数料は、既に引いてあると言うかオークション側が、かなり負けてくれたんだよ』


『ほほ~ ガデラスさんも損してませんか?』


『あはは 御心配なく、ちゃんと必要経費は引いてあるよ』


『最初の1品は金貨800枚以下だったんだが最後の方は高騰してね合計で黄金貨105枚ぐらいになってオークション側と交渉した結果、切りの良いところで黄金貨100枚になったんだよ。』


『私も口添えしたがオークション側も、次回のオークションにも、来て欲しくてサービスしたんだろうね』


『そして、想像どおり注文発注を出来ないかと、何人かに打診されたよ』


『そうですね、オークションには高値になりそうな物を今後出品しますし、注文発注はガデラスさんが特にと思う方へなら作成しますよ』


『ふふふ 君には私の思考が透けて見えているのかも、知れないね』


『後は、ついでで良いのですが俺達は、有用な付与効果が付いている武器防具を探しています』


『こちらの紙に書いてある付与効果以外の装備品がオークションで出品されたら是非、購入したいんですが事前に出品情報とか分かりますか?』


『ああ、問題ない装備品なら鑑定士を付けて出品されるから事前にも分かるよ、出品情報が入ったら伝えるよ』


『ありがとうございます』


『そういえばローニアさん』


『は はい』


『ハチミツクッキー気に入ったようなので今日は、ハチミツキャンディー持ってきたんですよ、良かったら食べてください』


『ハチミツキャンディーですか?』


『ええ、俺の故郷のお菓子なんですが飴とも言います』



飴が10個ほど入るぐらいのガラス容器に飴を入れて見栄えが良いように工夫した物をローニアさんに手渡す。



『まあ、なんて綺麗な、これがお菓子ですの?』


『ええ、キャップを開けて味見してみて下さい』


『はい、あっ 簡単に開きますね、それにとっても可愛い容器ですね』


『では、失礼して頂きますね』



日本で売っている飴よりは少し大きめに作ったのでローニアさんの小さな口がゴモゴモしてるのが、とても可愛く見える、まるでリスのようだ。


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