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第66話 歓迎会


解体作業の片付けも終わり、次は料理だ、今日は唐揚げを作ろうと思う、皆はまだ食べたことないので反応が楽しみだ、こっちの世界に来てからまだ揚げ物を見たこと無いから珍しいのかもしれない。


調理場に着いて俺は、まず予め買っておいた油分が多そうなゴマのようなものを取り出し<錬金術>の精製を掛けて油を作る。オークの脂肪から作っても良かったんだけど植物油の方が軽そうなので、買っておいた。



『じゃ、始めるよ、オーラ鶏肉を適当な大きさに切っておいてくれ』


『ミュウは、ボールに小麦粉を入れておいて』


『ロックは底の深いコンロに火を入れて寸胴鍋に、この水を使ってお湯を作ってくれ』


『ムーアは、オーク肉を薄切りにしてくれ』


『ライカは、根野菜を適当な大きさに切ってくれ』



俺は、皆に手伝って貰って料理を進めて行く野菜の買い出しに行ったときに気付いたがダイコン・ニンジン・サトイモ・キャベツ等、日本でも馴染みの野菜が揃っていた、名前まで同じか分からないが過去にも転生者がいて広めたのかもしれない。


もちろん、見たこともないような野菜も多くあったが、それはこれから試していくしかないな、一応全ての野菜には<クリーン>を掛けて汚れや寄生虫防止をしている、本当に便利な魔法だ。


今日作るのは、鳥の唐揚げ・オークの豚汁・オークの角煮に千切りキャベツを添えていく予定だ。


デザートには、<錬金術>を駆使して作った生クリームでパンケーキにリンゴンジャムを挟んだケーキを作った。



『ミュウ、下味を付てた鶏肉に薄く小麦粉を塗してくれ』


『これで良いのかな?』


『ああ、じゃ揚げていくんで皆も見ててくれ』



俺は<錬金術>で精製した油に火を掛けて、温度を調節しながら最初の鶏肉を入れていく。



『うわ~ なんでこれ、こんなに泡が出るの?』


『これは、油って言うんだよ動物の脂肪か植物の油分で作るんだけど今日は、植物から作ったんだ』


『へええ~ 初めて見たニャ』


『お湯と比べて温度が高いから注意してね』


『ほほ~ しかし、リーダー色んな事を知っているな』


『うわっ この油って言うの結構跳ねますね』


『あはは うん水分が多いと結構跳ねるから注意してね』


『なんか鶏肉が茶色になってきましたね』


『ああ、こんがり色が付いてきて浮いてきたら出来上がりだ』


『交代して、やってみてくれ』


『へええ~ 面白いわね全部浮いてくるわ』


『ニャアア あ 熱いニャー油が跳ねるニャ』


『ふむふむ、ワシは、慣れてきたぞ』



俺は、どんどん出来ていく唐揚げを<アイテムBOX>に入れて冷めないようにして、全部出来てから皿へ盛り付けていく、冷やして入れてあったエールも出して完成だ。



『エールも全員入ったかな、では新たにメンバーに入ったライカを祝して乾杯!!!』


『『『『『乾杯!!!』』』』』


『プハー よく冷えてて美味しいです』


『フハハ 最高だな』


『私は、お酒なんて飲んだことないですが、これは、とっても美味しいです』


『んふふ 飲みすぎ注意よ!フラフラになるから』


『美味しいニャー今日のは、特に冷えてるニャー』


『ああ、今日は、お祝いだ!いっぱい飲んで食べてくれ』


『『『『『お~~~!!!』』』』』


『な なにこれ、カリっとして中は柔らかいし鳥の油が出て来て、とっても美味しいわ』


『こ これは、美味い!いくらでも食べれそうだぞ』


『冷えたエールと、よく合って美味しいニャー』


『熱々、モグモグ、モググ、モグモグ、熱々』


『あはは 熱いから注意なロック』


『お 美味しいわ、こんなに美味しい料理食べたことないわ』


『ねっ 言ったでしょ リーダーの料理は最高よ!』


『このオークのスープも美味いな、初めて食べる味だ』


『それは、豆から作った味噌モドキだよ、<錬金術>で作ってみたんだ』


『ふあ~ <錬金術>を料理に使うなんて・・・』


『実は、こっそり練習してたんだ』


『あはは リーダーらしいわね』



タップリ作った唐揚げも、どんどん減っていき皆、満足してくれたようだ、唐揚げのせいかエールも何時もより飲んでいるライカさんも酔っているみたいだな。



『クフフフ 私なんか良い気分ですわ』


『ちょっと、ライカ大丈夫なの?』


『初めてのお酒なのに飲みすぎよ!』


『あはは まあ今日は、お祝いだし良いよ、それよりまだデザートがあるんだ』


『ケーキって言うんだ、食べてくれ』


『うわー 綺麗ね、頂くわ』


『『『『『あ あまーーーーーい!!!』』』』』


『ニャアア 美味しいニャ、甘いニャ、幸せニャ』


『あ 甘い、なんて甘くて美味しいの、こ これは?』


『これは、パンケーキにハチミツとリンゴンのジャムをたっぷりかけたデザートだよ』


『は ハチミツって、とっても高いのに』


『んふふ それは、ダンジョンで取ってきたんだよ』


『いっぱい取って来ましたもんね』


『ああ、甘い物は貴重だしな、いっぱい作ったから食べてくれ』


『僕、最近お酒慣れて来て、いっぱい飲めるようになりましたよ』


『やっぱドワーフだよな~その内、酒豪になるかもな』


『オーラもよく飲むけど、意外にミュウもイケるね』


『わ 私は、嗜んでるぐらいよ?んふふ』


『ありゃ、ライカ潰れちゃったか・・・初めてのお酒だもんね』


『ライカも楽しくて飲みすぎちゃったニャ』


『あはは 皆には、これからも美味しい物いっぱい食べて飲んで楽しんで貰うよ』


『フハハ それは楽しみだなリーダーこれからも、よろしくな』


『んふふ ずっと着いていくわクオン君 じゃなくてクオン』


『ニャハハ リーダーは最高ニャー』


『僕も、ずっと着いて行きます!』


『あはは ありがとう皆、これからも、よろしく!』



俺は、酔い潰れたライカを抱え部屋へ連れて行き、ライカの部屋を出るとミュウが扉の前にいた。



『んふふ ライカ羨ましいわね、お姫様抱っこされて』


『ミュウも、やって欲しいのか?』


『ば バカ、そ そんな訳ないじゃない』



俺は、ミュウに近づいてそっと抱き上げお姫様だっこして上げた。



『ちょ ちょっと違うわよ』


『遠慮しなくていいぞ、部屋まで連れてってやるよ』


『も~ えへへ でも気持ち良いわ んふふ』



ミュウの部屋へ行き、そっとミュウをベッドへ下ろす。



『おやすみ、お嬢さん』


『ま 待ちなさいよ』



呼び止められた俺は、振り返るとミュウに両方の頬を掴まれ軽くキスされた。


俺は、行き成りの事で、軽くパニックになり口をパクパクさせていると。


顔を真っ赤にしてミュウがベッドにダイブしていた。



『んふふ お姫様だっこのお礼よ、おやすみ王子様♪』



軽くパニックだった俺は、なんか妙に幸せな気分になり、ああミュウの事が好きなんだなと改めて思う。



『おやすみ、お姫様』



俺はもう一度、笑顔でベッドで枕を抱きかかえているミュウに言葉を告げ部屋を出る。


俺は自分の部屋へ戻りベッドに入るが、先ほどの事を思い出し、中々寝付けなかった。


それでも、色々考えていると、いつの間にか寝てしまい、気付いたら朝だった。昨日の事は、ひょっとしたら夢だったのかとも思ったが、はっきりとミュウの柔らかい唇の感触を覚えている・・・


今の俺は、寝起きなのに顔が赤いのが分かる、しばらく気持ちを落ち着けてからリビングに下りていく。



『おはようございます、リーダー』


『ライカ、二日酔いになってないか?』


『くふふ 私昨日は、楽しすぎて飲みすぎちゃったみたいですね』


『朝起きたらベッドで寝てたんですが、ひょっとしたら迷惑かけちゃいましたか?』


『いいや、とっても軽かったよ』


『り リーダーが運んでくれたんですか、す すみません』


『あはは 良いよ俺も役得だったしね』


『や 役得って、そ そんな』


『も~ クオン、なに朝から口説いてるのよ』


『く 口説いて何かないだろミュウ』



俺は、ミュウの方を見て目が合うと、ミュウも昨日の事を思い出したのか顔が赤くなる。それを誤魔化すように朝食を作りに行った。



『あれ、ミュウなんか顔赤くなってませんでした?』


『さ さあ分からなかったけど・・・朝飯にしようか』


『そうですね、でも昨日は、本当に楽しかったです』



ニコニコとしてライカの機嫌は上々のようだ食堂へ行くとオーラが座っていて、ムーアがロックを起こしに行っているそうだった。



『おはようオーラ、しかし皆、酒に強いな、誰も二日酔いになってないな』


『フハハ ワシも酒は好きな方だからな』



オーラと雑談をしているとロックも起きて来て全員で朝食を取る、そして今日は何をするか話合いにをしていると、先に昨日作った装備を披露するとロックとムーアから提案があり見せて貰うことにする。


新装備になった女性陣3人に着替えて貰い、お披露目が始まる。



『ライカの武器は昨日説明したので防具のお披露目しますね』


『まずは、胴装備なんですが名前は、「アドバンスローブ」これは、ムーアと協力して服と装備が一体になってます』


『防御力の高いクロウラーの糸で作ってるニャ、胸・肩・胴体部分の急所にはロックがミスリルで補強し更に強度を上げてるニャ』


『同じようにミュウとムーアの銅装備も洋服と一体にしました、ミュウは「エルフシュミゼット」ムーアは「キャットシュミゼット」です』


『今までは、洋服の上に装備を付けて貰ってましたが、一体にしたことで軽量化し更に、防御力も上げる事に成功しました』


『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』


『凄いな、各段に良くなってるじゃないか』


『でもムーア、ライカのローブちょっとセクシーすぎじゃないか?』


『ん~ でも本人の希望ニャ』


『えっ セクシーですか?私は、ずっとこういう服だったのですが・・・』


『そういえば初めて見た時も、そんな服装だったな・・・まあ良いか』


『も~ クオン・ロック・オーラ喜びすぎよ』


『わ ワシは、喜んでなどおらん』


『僕は本人の希望どおり製作しただけですよ』


『まあ、正直に言えば、ちょっと良いかな』


『ク・オ・ン・・・・・』


『あはは 正直すぎたか、でも胸大きくなってないライカ?』


『くふふ リーダー見すぎです照れちゃいます』


『ああ、それは、ブラジャーも作ったからニャ』


『なるほど、それでか』


『しかし、サークルの女性陣は、みんな胸がデカいな』


『も~ オーラまで、何言うのよ』


『ふはは 良いではないか、それが嫌いな男はおらんよ』


『あはは 同意します』


『確かに・・・』


『みんな、おっぱい星人ニャー』


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