表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/183

第51話 コンパスのダンジョン 隠し部屋


『お~ 大体同じペースで上がっていくね』


『これで、また<マップ>が広くなるわね』


『僕としては、<鑑定>が上がるのが有難いですね』


『でも、ずっと使ってるのに上がりにくくなってきたニャ』


『そうだね、これからは、もっと上がりにくくなるから、なるべく使うようにしよう』


『おっ 魔物発見、見たことない魔物だな』


『あれは、ケルピーだな、確か素材が高く売れるやつだ』



小川の近くにいた魔物は、ケルピーと言うらしい馬のような魔物で色は水色かな角もある、大きさも普通の馬ぐらいあるから結構大きいな。


水辺によくいるらしいが警戒心が強く、すぐ逃走するらしいので俺達は<エアウォール>で囲う作戦にでる。ケルピーは2体いて、まだこちらに気付いてない様だ。


四方に散開しミュウの<エアウォール>で戦闘に入るよう打ち合わせした。



『<エアウォール>!!! よし捉えたわ』


『うおっ は 早い』


『<スタン>!!! 行くニャー』



流石に馬のような魔物だけありミュウが<エアウォール>で逃げ道を塞がなければ確実に逃げられていたところだ、しかし流石に狭い範囲で次々繰り出される<スタン>を回避できなかったためムーアの剣が捉える防御力は、あまりないようで無事2体共倒すことに成功した。



『ふ~ 危なかった、動きが早いわね~』


『おっ なんかドロップしたようだぞ』


『<鑑定>してみますね、<鑑定>!!!』



【アンサー ケルピーの皮:柔軟性があり装備にすると敏捷が上がる効果がある。】


【アンサー ケルピーの角:希少な角であり錬金術で様々な効果のある薬剤が作れる。】


【アンサー ケルピーの肉:脂肪分が少なく食用として非常に美味で人気がある。魔力が上がる効果があると言われている。】



『これ売れば、かなり高く売れるぞ』


『う~ん、せっかくだし肉はパーティ用にして皮はロックに、角は俺がストックしておくよ、何か新しい物が作れそうだしね』


『や やった僕、頑張ります!』


『そうね、希少そうだし売るのは勿体ないわね』


『よし、もっと居ないか探しながら行こう』


『ニャハハ お肉楽しみニャー』



ケルピーの素材が手に入り、上機嫌で他のケルピーが居ないか探すものの流石にレアなのか見つけることは、出来なかった。そのまま進み続け地下16階に辿りついて検索していると森の中なのに変な建物があるのに気付く<マップ>が無ければ見落としているような森の深くに何か建物があるようだ。



『これ何でしょうね?<マップ>では円形の建物み見えるけど』


『ふむ、ワシもこんなところに何かあるとは知らなかった』


『気になるから、見に行こうか?建物かどうかも分からないしね』


『なんでしょうね?<マップ>では宝箱は無いようですが』


『行って見たら分かるニャー』



小川沿いに歩いていた俺達は、そこから森の奥深くまで入っていくことにする、鬱蒼と生い茂る森の中では視界がかなり狭くなるため、より一層警戒しながら歩を進める。


索敵か気配感知のスキルが欲しいところだが<マップ><サーチ>を信じて進んでいく。


ようやく、近くまで辿り着き外観を見てみると、それは石作りの建物で円形をしており半径20メートルほどの建物だった。


俺達は建物の周りを確認する、2階はないように見え入口を探し始める。



『う~ん、建物一周したと思うけど、入口の様な所は、無いですね、どうやって入るんだろ?』


『あれ、ロック君、知らないの?こんなときはね』


『「クオン君、頑張って」って言うのよ♪』


『そ それ丸投げって言わないか?』


『『『『あはは!!!』』』』


『でも、こっちだと思う』


『『『『えっ!!!』』』』


『ここらへんが怪しいんだよね、これかな?』



俺が建物の石作りにある壁の一部を押すと、そこにあった壁がスライドし中に入れるぐらいの空間ができた。


俺は、振り返ると何故か皆は、ジト目でこっちをみている・・・オーラなんて口が開いたままだ。



『さっ 流石く、クオン君ね・・・』


『ぼ 僕は、慣れてきましたよ・・・』


『クオン様、相変わらず凄いニャ・・・』


『な 何故分かるのだ、また感か?只の感なのか?』


『う~ん、感かな・・・』


『『『『や やっぱり!!!』』』』


『あはは さっ 開いたし行って見ようか』



俺は、スタスタと建物の中へ入っていく。



『ワシも、大体分かってきたぞ彼は、なんか別なんだな・・・』


『んふふ 私も半分冗談だったんだけど、改めてびっくりしたわ』


『まあ、リーダーだし』


『そうニャ リーダーニャ』


『おーい、早く来いよー』


『んふふ 行きましょうかリーダーが待ってるわ』



俺達全員が中へ入ると壁が薄っすらと光っており、中は見えるが何もない、ガランとして円形の部屋だった。



『何も無いですね~』


『ムーア罠は、無いよね?<マップ>には出てないけど』


『罠は、ないニャ、でも慎重に行くニャ』


『そうだな、じゃ手分けして探索しようか』



手分けして探索しようと別れかけたとき、いきなり入ってきた扉が閉まると同時に違うところのドアが開かれなにか大きな物体が出てくるのが分かった。



『ゴーレムか!罠ってわけじゃないけど、戦闘部屋だったみたいだね』


『むっ あ あれは、ゴールドゴーレムだ!こんな所に居たのか』


『ああ、なんかエイトールさんがゴールドが出るって行ってたの、これのことかな』


『コンパスのダンジョンでゴールドが出るって噂は聞いていたが、誰も見たと言う情報がなかったので只の噂かと思っていたんだが』


『そりゃー こんな場所にあって隠し扉なら誰も分からないわよね、でもチャンスだわ』


『そうニャ 一攫千金ニャー』


『あはは 気合が入りますね』


『じゃ念のため<鑑定>からやろう』


*********************************************


【ステータス】


名前:ゴールドゴーレム

LV:35

HP:360/360

MP:50/50

攻撃:230

防御:220

敏捷:180

器用:142

魔力:120

精神:190


スキル:<幸運>


*********************************************


『おっと、なんか凄く良さそうなスキル付いてるぞ』


『でも、どうやってコピーするんでしょう?』


『んふふ ロック君知らないの?こんなときはね』


『「ムーア頑張るのよ」って言うのよ』


『ま 丸投げニャーーーーーー』


『あはは たぶん、あれはパッシブスキルだから、全員で力の流れを感じよう大丈夫、きっと何とかなるさ』


『今回は、ファイアからの全体攻撃で行こう』


『『『『了解!!!』』』』



俺達は、全員で<ファイア>系の魔法を一斉に撃つ、オーラも十分練習が出来ていないのに皆の<ファイアアロー>や<ファイアウォール>を見様見真似で頑張っている。一人に付き2~3回撃ったであろうか物理攻撃に移る。



『オーラ先制攻撃から盾になってくれ』


『了解!!!』


『オオオオオーーーー!!!』



オーラが雄叫びと共に両手での<双龍刀>の一振りでゴールドゴーレムの頭部を落とすが、まだ動きは止まらない同時に左腕の盾を振り上げ<ライトシールド>を唱える、広がった大盾と<ライトシールド>が重なり一層強度が増す。



『よし、オーラそのままキープ!他は、全員攻撃だ!』


『『『『了解!!!』』』』


『リーダーコアは何処ですか?』


『胴体中央だロック』


『了解! ウオオオオオーーー <インパクト>!!!』


『ドゴオオオギンッ!!!』



ロックの<インパクト>がゴールドゴーレムの胴体中央に当たり、大きく凹んでいるがまだ沈まない。ゴールドゴーレムの左右の腕から繰り出される攻撃がオーラの盾によって防がれる。



『オーラ大丈夫か?』


『グオオオオオオオオ こっちは大丈夫だ、行けええええええ』


『<ソニック>!!! <瞬>!!!』



ミュウの<ソニック>がゴールドゴーレムの右腕にムーアの<瞬>で左腕が落ちるが、オーラ目掛けて突進を仕掛けてくる。オーラの盾は、それすらも凌ぎきった。



『そ <双牙>!!! <寸勁>ダブルだあああああ!!!』



俺は、ゴールドゴーレムの突進を防いでくれた後、凹んでいる胴体へ<双牙>をクロスに叩き込み左右の<寸勁>を放った。ようやくゴールドゴーレムは動きを止め前のめりで倒れた。



【レベルアップしました。サークルがレベル15からレベル16に成りました。】


【サークルの<光属性+2>が<光属性+3>に成りました。】


【サークルの<打撃強化>が<打撃強化+1>に成りました。】


【サークルの<物理耐性+1>が<物理耐性+2>に成りました。】


【サークルが特殊スキル<幸運>を習得しました。】


【クオンの<格闘+2>が<格闘+3>に成りました。】


【ロックの<斧技+2>が<斧技+3>に成りました。】


【オーラの<薙刀技+2>が<薙刀技+3>に成りました。】



俺達5人は、ハイタッチして喜びを分かち合う。



『良かったニャー ちゃんと習得出来たニャ』


『んふふ ごめんごめん、プレッシャー掛けちゃったかな』


『見てください、すっごいドロップ品がありますよ』


『うわー 凄いなこれ全部、ゴールドの塊か!』


『これは、凄まじいな普通なら持って帰れないぐらいの塊だな、一体幾らになるのか』


『いつものコアと金色の宝箱もドロップしてるね<鑑定>してみよう』



【アンサー 金色の宝箱:【中】爆発の罠が設置されている。】



『ムーア出番だな』



ムーアは、いつものように金色の宝箱の前に座り針を取り出す。



『任せるニャアアアア <罠解除>!!!』



【ムーアは金色の宝箱の<罠解除>に成功しました。】



『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』


『ニャハハ やったニャ』


『うわー 凄いニャー 流石ゴールドゴーレムニャ 皆見てニャー』


『『『『えええっ!!!』』』』



ムーアが開けた金色の宝箱の中身は、箱から溢れんばかりの白金貨が入っていた。



『フハハ こいつぁー凄いなワシは、こんな大金見たことないわ』


『これは、5~600枚ぐらいあるな。ってことは、金貨6000枚ぐらいか』


『わ 私達大金持ちに、なっちゃったね』


『凄いニャー』


『あはは、あはは』


『ロック、しっかりしてロックー』


『ゴールドの塊もこんなに要らないし少しだけ装飾品用に残して売っちゃおう』


『皆、今日は、お祝いパーティするぞーーーーーーーーー』


『『『『おお~~!!!』』』』


『クオン殿、ワシは貧乏だったから手が震えておるぞ』


『俺も、すっごい貧乏だったよ』


『わ 私なんて矢が買えなかったのよ』


『僕なんて貧乏過ぎて鍛冶の素材すら買えませんでしたよ』


『あたいは、奴隷だったニャ』



『『『『参りました!!!』』』』



貧乏合戦はムーアの圧勝で終わり、素材とお金は一旦俺が預かり帰ってから分けることにした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ