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第3話 シャーリー・ミュウ


ん んぅぅ いてて、あれ体中が痛い、そうだ俺、あのクソ野郎共にボコボコにされたんだ、助かったのか、それよりもあの女性は、どうなった、くそう記憶がない助けに行かないと。



『あっ 目が覚めた?』


『ピリッ!!!』



何か俺に衝撃が走る、しかしこのとき俺は、この衝撃が何か分からなかった。


誰だ、片目しか開かないが、そこにいる女性を見る、そこには襲われていた女性がいた。


良かった運よく逃げれたのか、全身の力が抜ける本当に良かった。



『良かった助かったのか、ごめん俺弱くて守ることもできずに、よく逃げてくれたホッとしたよ』


『ううん、ごめんなさい、私のせいで酷い怪我さしちゃって、本当にごめんなさい。そして助けてくれて、ありがとう。貴方が助けてくれなかったら私酷いことされて殺されてたわ』


『イヤイヤ謝ることないよ、俺が勝手にやっただけだ、貴方は何も悪くない。あれっ俺、確か右腕が折れていたはず、何故動くんだろ』


『ああ、私ちょっとだけどヒール使えるんだ、1回使ったらMP空っぽになっちゃうんだけど・・・一番怪我が酷かった右腕にヒールを掛けて骨折だけ治したのよ』


『ええっ ヒールってあの魔法のヒール?』


『そーよ、どうしたの?』



そうか異世界なんだ普通に魔法があるのか、マジか?うわ~ すげ~ 見たかった。



『どうして笑顔になるのよ?』


『えっと、だって魔法だよ、うわ~ 残念だ見たかった、完全に折れてた右腕が動く、マジで信じられない』


『ええっ 魔法くらい珍しいもんでもないでしょ?』


『いや俺の住んでたとこには、魔法ないんだよ、見たこともない』


『えええっ どんなとこに住んでたのよ、まったく信じられないわ、もうすぐMPが溜まるから、すぐ見れるわよ』


『んっ 顔に怪我してるんじゃないか、よく見たら腫れてるし、そういえば殴られてた、あのクソ野郎どもが、思い出したら腹が立ってきた、ごめん大事な女性の顔なのに、と言うかヒール俺の腕に先にかけてくれたのか』


『当然でしょ私の怪我は、大したことないし』


『ダメだ、次にMP溜まったら自分の顔を先に治してくれ、それとも自分にはヒール掛けれないのか?』


『いーえ自分にも掛けれるわよ、優しいのね』



そういえば、よく見てなかったけど可愛い顔してるな人間じゃないみたいだ、可愛いと言うより綺麗だ肩まである光るような金髪、小さい顔に大きな目、整った輪郭、うわ~ 本当に綺麗だ、ヤバい顔が赤くなる、いや今は怪我でよく分からないか、良かった。



『んっ どうしたの?』


『いや、なんでもない・・・そういえば名前も聞いてなかったな俺は、クオンだ15歳になる』


『えっ 15歳って同い年じゃない』


『あっ 年下だと思ってたりした?』


『あはは ごめんなさいだって可愛い顔してたから、もっと年下かと思ったわ、私の名前はシャーリー・ミュウよミュウって呼んでね』


『分かった、ところで此処は?』


『此処は貴方が借りた≪陽だまり亭≫よ、門兵のガルドさんが、此処まで運んでくれたの自宅を聞いたらギルドの方が、此処に住んでるって知ってて』


『ああ、ガルドさんが助けてくれたのか、でもどうして分かったんだろ?』


『あの時もう1人女の子がいたでしょ、その子が町まで助けを呼びに行ってくれたのよ』


『そうだったのか、2人にお礼言わないと』


『女の子の方は居場所が分からないのよ、でも、この町の子だと思うから、その内会えるはずよ』


『あっ そろそろMP溜まったかも、掛けちゃうね』


『待って本当に先に自分に掛けて、女性の顔が怪我したままなんて耐えられないマジで』


『私のは、ほっといても治るわよ、もうあんまり痛くもないし』


『ダメだ、お願い自分から』


『も~ ほんとに自分の顔のほうが酷い怪我なのに片目も開かないでしょうに、分かったわよ見ててね』


『ああ、楽しみだよ』



ミュウさんの両手から光の粒子が集まっていくように、だんだんと輝いていく、うわ~ ファンタジーだ。



『ヒール!!!』



ミュウさんの両手から放たれた光の粒子が顔に集まり徐々に腫れが引いていく、擦り傷も跡形もなく綺麗に治っていく。凄い本当に魔法だ、感動が止まらない。



『どーお綺麗に治ったかしら?』


『凄く綺麗だ!』



ミュウさんの顔をジッと見つめながら感動してたのもあって、心を込めて言う。



『ちょ ちょっとあんまり見つめないで、照れるでしょ、もうっ』


『ああ、ごめんちょっと感動しちゃって、本当に魔法だね初めて見たよ』


『本当に初めて見たの?信じられないわ、魔法使いも居ない田舎だったの?』


『うん俺は、ずっと、じいちゃんと二人暮らしだったんだけど山の中で、遠くに行かないと町もないような所で育ったんだ』


『そうなんだ、見たところ1人みたいだけど、此処には1人で来たの?』


『うん、ちょっと事情があって1人旅なんだ、そんな訳で常識って言うのかな細かいことは、全然分からないんだよ』


『まー 魔法も知らないぐらいだもんね、良かったら私が色々教えようか?』


『本当に?昨日から冒険者ギルドに入って、お金稼ぎしてるんだけど路銀も乏しいし、教えてくれたら助かるよ』


『んふふ 私も冒険者よ、同じく昨日からだけど、薬草を探すのに草原に行ってた所、助けてくれたのよ貴方が』


『あー 実は、俺も薬草取りに行ってたんだよ、あはは奇遇だね』


『んふふ 良かったら明日いっしょに行こうか?薬草取りに常識も教えないとだしね』


『ほ ほんとにー 嬉しい、本当に嬉しいよ』


『ちょっと喜びすぎじゃない?いくら私が可愛いからって』


『ごめんずっと、じいちゃんと2人暮らしだったから同年代の友達いなかったんだよ、じいちゃんには、言えなかったけど、ちょっと寂しかったんだ』


『そうだったの、ごめんね実は私も友達いなかったんだ、貴方は凄いって言ってくれるけど、ヒール1回しかできないような落ちこぼれだったのよ、ずっとバカにされてて15歳になったから1人で旅に出て、此処で冒険者として、頑張ろうと思ってね』


『ところで私が可愛いっては、スルーかしら?』


『えっ ミュウさんは、俺が今まで見た女性の中で1番可愛いよ、人間じゃないみたい』


『ちょ ちょっと褒めすぎよ、冗談だからね冗談!も~ 女性も見たことないんじゃないでしょーね?』


『いやいやテレビとかインターネットは、あったから色んな女性は見たことあるよ』


『テレビ?インター?なにか分からないけど、まあいーわ、んふふ ありがとう』


『ん~ ヒールが出来るまで、もうちょっとかかりそうね我ながら情けないわ トホホ』


『落ちこぼれって言ってたけど、普通は、もっとバンバン出来るものなの?』


『うん 私の年齢なら普通10回ぐらい出来るし回復量も多い、素質のある子はもっと、私は、MPも少ないし、消費魔力も多くて、おまけにMP回復時間も人より遅いのよ、良いとこなしの トホホだよ』


『そんなことないよ、ミュウさんのヒールすごく綺麗だった、俺は、この感動を一生忘れないよ』


『涙が出てくるわ、うううっ 私ずっと辛くて、そんなこと言ってくれたのクオン君が初めてよ、ありがとう、でも、これから頑張って皆に負けないぐらい成長するわ』


『俺も、もっと鍛えて強くなる、悔しかった本当に悔しかった、もう2度とこんな思いは、しないように頑張る。絶対だ!』


『んふふ お互い頑張りましょうね、初めてのお友達さん!』


『うん、明日から頑張ろう、初めてのお友達さん!』


『そろそろMPが溜まったわ、ヒール掛けちゃうね』


『ミュウさん、お腹も蹴られてたけど他に怪我してない?』


『大丈夫よ、心配しないで顔を中心にヒールしたけど、一応全身に行き渡るのよ』


『そうなんだ便利だねー 凄いなー』


『もう、褒めすぎよ、じゃいくよー』


『ヒール!!!』


『うわぁぁぁ すごい目が開く、体の痛さが無くなっていく、立ち上がっても痛くない、これなら明日全快で行けそうだよ、ありがとう』


『良かった、じゃゆっくり休んでね、私は、そろそろ帰るね明日迎えにくるわ』


『ミュウさんも、この町の宿屋を借りてるの?』


『ええそーよ、んふふ 実は隣だったりして!ギルドでお勧めらしいのよ、12ゴールドで安かったし、お金あまりなくて・・・』


『あはは 同じだね、じゃ明日の朝ご飯も一緒に行けるね楽しみにしてるよ、ミュウさん、今日は本当にありがとう』


『なに言ってるのよ、お礼言うのは私の方よクオン君、助けてくれて本当にありがとう、また明日ね、あー そうそう荷物もこの部屋に運んで置いたわよ、おやすみ』


『おやすみなさい』



あー 今日は、色んなことがあったな怪我が治って顔が赤くなってるのバレなかったかな、ふ~ ドキドキした。仕方ないよね女性と二人で話するのなんて初めてだし。


さて・・・そろそろ覚悟を決めて、リュックサック見ようか・・・


えーっと、サバイバルナイフ(ホルダー付き)・水筒・各種穀物・野菜・果物の種等まだあるけど、これでほぼ確定か・・・


じいちゃん俺が、異世界に転移すること知ってたな・・・服・靴・リュックサック・異世界では手に入れようがない日本の種、都合が良すぎる、何故だ何で、じいちゃんが、こんな天変地異のようなことが予測できる。


こんな地球ですらないとこで、日本語が通じる訳がない、何か理由があるはずだ・・・手持ちの材料では、分かる訳ないか当面の目標は、強くなること、そしてこの謎を解くことか!


分かったよ、じいちゃん、今回は、ちっと難問すぎるけど、きっと辿り着くよ、もう慣れたしさ。


おやすみ!じいちゃん!


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