第36話 ダンジョン攻略4 クイーンビー
『よし、今日は、ここで野営しようか』
『ふ~ 結構疲れたわね、鳥4匹獲れたわよ』
『僕も採ってきましたよ、野草なんですが食べれそうです』
『あたいも採ってきたニャ、美味しそうだったニャ』
『お~ みんな頑張ったね<鑑定>してみるよ』
【アンサー ササミ鳥:群れで行動する野鳥淡泊な肉質で人気がある。】
【アンサー コロ草:滋養強壮が高く力がつく野草。】
【アンサー イサイ茸:非常に美味しいキノコ食用として人気。】
『うん、皆良いね美味しそうだ、鳥は捌いてから焼いて野草とキノコは付け合わせにするよ』
『私は、鳥捌いとくね、もう血抜きしてあるから』
『僕もコンロとか段取りします』
『あたいもやるニャー』
『じゃ俺は、テントとか野営の準備するね』
皆で作業を分担し野営の準備を進めて行く、こういうのも楽しいな。
下ごしらえが終わったので俺は料理に移る、鳥は表面を強火で焼いてからじっくりと弱火で火を通す8割がた火が通ってから付け合わせの野草とキノコを一緒に炒める、野草は行者ニンニクに似ている炒めるとニンニクのような匂いがして食欲をそそる、キノコはマイタケに似てるかな、全部に程よく火が通ってから軽く塩を振り香辛料で味付けをして完成だ。
事前に用意して持ってきた熱々のモツ煮込みのスープと焼立てパンを出し、皆で食べる。
『『『美味しい!!!』』』
『うわ、このスープ作ってるとき食べるの楽しみにしてたんだよね、この肉内臓なんだよね?とっても柔らかくてぷにぷにしてて美味しいわ』
『この鳥も美味しいです』
『あたいは、全部美味しいニャー』
『野営で食べる食事も良いね』
『普通は、もっと簡単な食事なんだよ、干し肉と固焼きパンだけとか』
『そうニャ、野営で食べるにしては、御馳走過ぎるニャ』
『モグモグ、モググ』
『あはは、ロック何言ってるのか分からないよ、俺は美味しい物が好きだから食事には力を入れるよ!』
『ん、まだ何か作ってるの?』
『ああ、ちょっとデザート代わりにね、今日とったリンゴンの実でジャム作ってるんだよ』
『あの酸っぱい実ニャ?』
『明日の朝出すから、楽しみにしてて』
『んふふ 楽しみにしてる~~』
『僕、酸っぱいのはちょっと・・・』
『ま~ 楽しみにしてて』
『話は、変わるんだけど地下20階のボスってどんな奴なのかな?』
『あたいも地下20階まで行ったことないんで知らないニャ』
『ふむふむ、グランさんに聞いておけば良かったかな』
『リーダーは、地下30階まで行く予定なんですか?』
『うん、一応行けるとこまでは行こうと思うんだけどミスリルは欲しいところだね』
『あはは 流石リーダー分かっちゃいましたか』
『ふふ、俺も欲しいからねミスリルがあったら色々作れそうだしね』
『僕はミスリルなんて高くて買えなかったから今から楽しみです』
『あはは ほんとロックは、鍛冶好きだね俺達も助かるよ』
『そうニャ、あたいの短剣も凄いニャ、スパスパ斬れるニャー』
『私のムチも良いわね~<ソニック>撃っても壊れないもんね』
『俺の剣も、使い易くて最高だよ』
『ほ 褒めすぎですよ、僕照れちゃいますよ』
『でもリーダーの刀、今新しいの考えてるんですよ楽しみにしてて下さいね』
『お~ ホントに?すっごく楽しみにしとくよ』
『あ~ そうそう野営のときの見張りの順番決めとく?クオン君』
『俺も、それ考えてたんだけど<アースメイク>でテント覆って寝たら大丈夫じゃないかなと思ってるんだ』
『幸い地面も土だしね、やってみるよ』
俺は、全員テントの所まで移動してもらって防空壕のように土でテントを囲む出入口は無しだ、窒息しないように空気穴だけ開けて強度を確かめてみる。
『<ライト> どお?見えるかな、これだけ頑丈に作ったら見張り無しで、いけるんじゃないかな?』
『うわ~ カチカチねこれなら襲われても大丈夫かも』
『僕も大丈夫かと思います、それに全員が十分睡眠が取れるのも助かりますもんね』
『あたいトイレが心配ニャ・・・出れないニャ』
『あはは それは、こっちの端に地下室?じゃなくて地下トイレ作っておいたよ、どうせ使い終わったら埋めちゃうし丁度良いかと思ってね』
『うわ~ 流石リーダーニャ、助かるニャア』
『じゃ、テントに入ってみて一応4人でも大丈夫だと思うんだけど』
『十分いけそうだわ』
『僕も快適です』
『奴隷部屋より、ずっと良いニャ』
俺は今まで苦労していたムーアを慰めるため頭をナデナデする、するとミュウが参加してきて、ロックまで頭を撫で始めた。
『ちょ ちょっとみんなどうしたんニャー、ニャニャ、リーダーそこは、尻尾ニャアア』
俺達はムーアとじゃれ合い、いつの間にか眠りに着いた。
『う~ん、みんなおはよー』
『おはよーニャー』
『おはよう んふふ やっぱりロックまだ寝てるわね』
『昨日のお返しニャアアア』
『ムニー ムニニ ムニムニー』
『んにゅ、ん、にゅーなしゃん、にゅっぱりすぎー』
『あはは 全員起きたね、さー今日も頑張ろう』
『頑張るニャアー』
『にゅおー』
『んふふ にゅおー?頑張るわ』
俺は<アースメイク>でテントを囲っていた土を元に戻し、周りを見渡すが異常は無さそうだ、次に朝食の用意をすると言っても、すべて出来ているためアイテムポーチから取り出し<アースメイク>で作ったテーブルに並べていく、大体並べ終わったので皆を呼んで朝食にした。
『うわ~ これが昨日作っていたジャムってやつですか?』
『うん、みんなパンに昨日作ったリンゴンの実のジャム付けて食べてみて』
『パンに付けるもんですか?酸っぱくなるんじゃ』
『まーまー、ロック試してみなよ』
『はい、頂きます パクッ パクパク モグモグ あ 甘い!!!美味しい!!!』
『うわ~ ほんとに甘くて美味しいわ、それにすっごく甘いのにサッパリして後味を引くわ』
『酸っぱくないニャー、ハチミツより爽やかな甘さで、美味しいニャアー』
『あはは 酸っぱい果実ってジャムにすると甘くて美味しくなるんだよ』
『このスープも濃厚で美味しいわ』
『それは、町で売ってるやつ買っといたんだよ、俺も味見したら気に入ってね』
『んふふ よくこんなに美味しいの見つけてくるわね<直感>使ってるんじゃない?』
『ああ、実に便利だよ あはは』
『リーダーがアイテムポーチあんなに喜んでいたの解るような気がします』
『分かってくれる?特に時間停止のアイテムポーチが欲しかったんだよ、腐らない温度が変わらないって料理には最高だよね!手に入ったら絶対こういうふうに活用しようって思ってたんだよ』
『ほんとニャ、でもあたい達も嬉しいニャ』
朝食も食べ終わり今日もダンジョン攻略に進み始める、森の中を進むのにも慣れてきた<マップ>を確認しながらどんどん進み、ようやく地下18階まで来た。
『あっ またキラービーみたいね数も多いわ』
『1匹大きいの居ますね』
『ほんとニャ、あの木の上にある大きな塊キラービーの巣じゃないかニャ?』
『なるほど<鑑定>してみるよ』
*********************************************
【ステータス】
名前:クイーンビー
LV:22
HP:120/120
MP:0/0
攻撃:90
防御:92
敏捷:140
器用:80
魔力:79
精神:85
スキル:<敏捷強化>
*********************************************
『キラービーの異常種のようだね』
『めちゃめちゃ早くない?』
『スキルにも<敏捷強化>ついてますし早そうですね』
『是非コピーしときたいね』
『巣もあるし数も3~40匹ぐらいいるニャ』
『よし、作戦を練ろう』
俺達は作戦会議に入る、雑魚を殲滅したいところだが、森の中なので<ファイア>系が使いにくいため4人で<エアウォール>で囲んで範囲を狭くしてから雑魚の羽を中心に攻撃し、地面に落とし無力化してから全員でクイーンビーを倒す計画を立てた。数が多いため<ライトシールド>を各自張り<エアカッター>を乱発しながら羽を狙うことにする。
『<<<<エアウォール!!!>>>> <<<<エアカッター!!!>>>>』
四方に散らばった俺達は<ライトシールド>を張り<エアウォール>から戦闘を開始する、同時に<エアカッター>の追撃、キラービーは飛んでいるので、同士討ちにはならないはずだ仮に味方に飛んだとしても<ライトシールド>もある、何発ぐらい撃っただろうか見る見るうちにキラービーは地面に落ち残った敵もミュウのムチと<アイスロック>で仕留めた、残るはクイーンビーだ先制攻撃は、ミュウの<ソニック>から撃った。
『う ウソかわされたわ』
『クッ は 早い』
『<スタン!!!>ダメです捉えられない』
『は 早いニャー』
『全員<スタン>に絞ろう1回でも入ればチャンスだ』
『『『了解!!!』』』
全員<スタン>を放つが、なかなか捉え切れない、かなりのスピードで動き回っているため的が絞れないためだ。
『ダメか全員<エアカッター>に切り替えよう、<エアウォール>で範囲は狭い波状攻撃で仕留めよう』
『『『了解!!!』』』
『う ウソだろ』
『だ ダメだわ全部かわされる』
『は 早すぎます』
クイーンビーは、4人で撃っている<エアカッター>の弾幕をすべてかわしてロックへ攻撃する。
『ドガッ うわぁあ』
クイーンビーの攻撃がロックの<ライトシールド>に当たり弾き飛ばされる、地面を数回バウンドし木に当たりやっとロックの体が止まった。
『グッゥゥ』
『大丈夫かロック』
『な なんとか大丈夫です』
『<ライトシールド>を張りなおして、休んでてくれ』
『ミュウ、俺が突っ込むタイミングを計って<スタン>で動きを止めてくれ、ムーア動きが止まったら羽だ、羽を落としてくれ』
『『『了解!!!』』』
俺は、<ライトシールド>を盾にクイーンビーへ突っ込む、クイーンビーに取って突進など簡単にかわせるだろうがクイーンビーは迎え撃ってきた、チャンスだ両手の刀を前方へ向け防御の姿勢を取る、クイーンビーは俺の<ライトシールド>と両腕へのガード目掛けて突っ込んできた、衝撃音を響き<ライトシールド>が砕かれたが、なんとか両腕でガードする。